アラカン新米ママの東京ぐうたら日記

45歳でできちゃった婚、46歳でいきなりシドニー移住&出産、東京に戻り、右往左往のままはや娘は10歳を過ぎ・・・。

「ここはだれの場所?」

2015-07-29 00:09:14 | 日記
まだまだ暑い、サマースクール2日目が無事終わった今日、東京都現代美術館に2度行ってしまいました。


う〜んとね、と展覧会場で。

サマースクールへの送り出しとお迎えの間の時間、帰宅するのも慌ただしいなと思い、ふと東京都現代美術館に久々に行こうと思い立ちました。
最後にいったのは、いつだったか覚えてないほど昔。まわりに何もないところだなあ、という印象しか覚えていません。


清澄白河駅からの道のり、なぜか案山子のようなお人形がたくさん並んでいました・・・。

ひさびさに見る東京都現代美術館、記憶に残っていたものより、ずっと広々としてすっきりとした建物でした。
道が広くて、下町なんだけれど新しい高層マンションがたくさんある、不思議な空気感のあるエリア。
このエリアもけっこう好きかも、と展覧会を見る前から、楽しくなってくる。


展覧会いくつか開催しています。

たまたま見てみた「オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産を作った男」という展覧会、好きでした!
とくにドキュメンタリー映画が興味深かった。実は私、この有名な建築家の名前を知りませんでした。
ブラジリアは人工的な都市、というのは知っていましたが、その代表的な建築物をほとんどひとりの建築家が手掛けた、
ということを知らなかったのです。その無知を埋めてくれるだけでなく、音楽や雰囲気がとても好きなタイプの映画だったのです。


建築物の模型と写真。

巨大な建築物をたくさん作った人の展覧会を限られたスペースで行うのは、とても難しいと思います。
模型や写真、インタビューなどのビデオ素材、そしてインスタレーションを使って、行ったことのないブラジリアやそこにある
(あるいは他の都市や国にある、ニーマイヤーがデザインした)巨大な建築物が、なんとなく感知できるような、感じられるような気分に
させてくれたこの展覧会、かなりよくできてるのかもしれません。
何しろ、これまで全く興味がなかったブラジリアに「行ってみたい!」とさえ思わされてしまったのですから!


公園のレプリカ、実際に歩いてまわれます。

キュレーターなのか、企画者なのか、わかりませんが、開催している人たちの情熱みたいなものがあり、その強い気持ちに
こちらが反応してしまったのかもしれません。


公園のレプリカの上でまったり、寝そべってみました(笑)

ニーマイヤーは直線はきらいで、愛する山や海を作る、あるいは愛する女性たちの体を作る曲線を愛する、みたいなことがあちらこちらに
書いてあるし、模型や写真を見ると、たしかに曲線が多様されています。でも、ブラジリアにある建築物の多くは、
私には自然へのオマージュというよりは、極度に人工的なもの、圧倒的な人工、それも東ドイツで見た共産主義時代の建築物と似たものが感じられるのです。

そのあとで、ドキュメンタリーをみたら、やっぱりね、ニーマイヤーは共産党に強いシンパシーを感じていており、亡命先のフランスでも共産党のビルをたてたり、カストロに熱望されて、キューバにも作品を提供したりしていたらしいです。

でもブラジリア以外にある建物は、たとえば宇宙船みたいなアルジェリア(だったかな?)の美術館などは、まるでSF映画のセットのようで、
シュールな感じもありつつ、ユーモラスでもあったりして、共産主義っぽい(?)感じはしないのですが。


美術館内のお店で、ベトナムのフォーのランチ。

思ったよりもゆっくりみたので、興味があった「戦後美術クローズアップ」というもう一つの展覧会をみる時間もなく、
そのまま娘を迎えに中野に向かいました。次回は、娘をつれて「ここはだれの場所?」という展覧会を一緒に見てもいいかも、
なんて思いながら。


「ここはだれの場所」の展覧会場にて。よくみると、捨てられたものたちの集まりでした

元気に教室からでてきた娘は、「これからどこにいくの?」とまだまだお家に帰りたくなさそう。「美術館行ってみる?」
と聞くと「いく!」というので、はい、ではさっきまでいた美術館にもう一度参りましょう(笑)。そして、
いっしょにみたい、と思った展覧会をみたのでした。


リサイクル品でつくられた電灯がとても鮮やかできれい!

カラフルで楽しかったり、きらきらときれいな展示会場に、娘も私も「わ〜!!」と大喜び。
中野から清澄白河駅まで、よだれを垂らすほどに眠りこけていた娘ですが、すっかり目を覚ましたようです(笑)。


大人立ち入り禁止の会場もあります。

子供向けでもある展覧会のようですが、触ってはいけない展示物の方が多いかも。それでも娘は楽しんで見た様子でしたし、
私自身が暑さにバテていながらも、十分に楽しめたのです。


ブロックで遊んじゃった。


この会田誠の「檄文」、改変しろという人も出てきた、という記事をさっきみました。それほど、かなあ?

この会場を歩いている途中に、ニーマイヤーの展覧会の一部である、彼の手掛けた公園のレプリカが見え、そこに行きたい
と大騒ぎしていました。たしかに寝転ぶと気持ちがいいんですが・・・もう閉館なので、あきらめてもらうことに。


ビデオインスタレーション鑑賞中。

おそらく近いうちに、またこの美術館を訪れるような気がします(笑)。