アラカン新米ママの東京ぐうたら日記

45歳でできちゃった婚、46歳でいきなりシドニー移住&出産、東京に戻り、右往左往のままはや娘は10歳を過ぎ・・・。

三寒四温の春、映画いろいろ。

2022-03-19 09:07:08 | 日記

早咲きの桜!

3月も半ばを過ぎ、初夏のように暑い日があるかと思えば、真冬に逆戻りしたり・・・三寒四温ですね、まさに。


河原に咲いていた花韮、かな?

朝目が覚めて、寒い日は体が鉛のように重いのです。温度が上がると軽くなってくる。変温動物になりつつある(笑)。


ウクライナの子供が描いたキッズゲルニカ

娘の学校のテーマ学習で、4年生が描いていた、小さい版の「キッズゲルニカ」。
ウクライナの子供たちが描いたものを展示する、というので娘と二人で見てきました。
ちょっと遠くて見辛かったけれど、猫の模様とかね、お花のデザインが東欧を感じさせます。



私たちが3年前に訪れたウクライナのリヴィヴは世界遺産の街で、爆撃の被害を少しでも受けないようにと住民が街にある彫像などを布やら何やらで覆っている、というニュース動画を見ました。行ったことのある街、いい思い出のある街なので、
胸がつぶれる思い・・・。
環境アートとしていろんなものをラッピングしていたクリストが見たらなんていうかな、とふと考えたり。


ウクライナ映画「アトランティス」

2019年の東京国際映画祭で上映され審査員特別賞を受賞したウクライナ映画「アトランティス」の監督と俳優の記者会見などの英語通訳をたまたま担当したことがあります。(ロシア語、英語通訳が入った)。この映画の監督、ヴァレンティン・ヴァシャノヴィチ監督の
作品2本「アトランティス」と「リフレクションズ」を上映し、ウクライナ映画人を支援するという企画を、東京国際映画祭の
元プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦さんが中心となり東京国際映画祭のスタッフが立ち上げました。素晴らしい機動力!

すでに映画の鑑賞券は売り切れてしまったようですが(私は「リフレクションズ」をまだ見てなかったので、鑑賞券をギリギリで購入しました)、4月12日まで支援を募集しているようです。

https://motion-gallery.net/projects/standwithukraine?fbclid=IwAR3LJN_lJeoka78MyLyCgELmuEh9Y_089boj9NWEFoG9HCRywIPR-8YRsDg


GUのスーツを着て(笑)、今日は卒業式に出席です。

なんだかあっという間にまたしても卒業式の季節がやってきました。生徒と卒業生の保護者以外は、オンライン参加です。
156センチになった娘は子供服ではなくレディースものを着るようになってきました。
なので、レディースのスーツを着て嬉々として卒業式に出席しています。


昨日のプレゼン。

昨日は小学校でのテーマ学習の発表の日でした。今回娘たちの学年(3、4年生)は「To Be or Not To Be」多様な選択肢からの意思決定が道を拓く」というテーマで、自分たちが行ってきた様々な「決断」を振り返り、なぜそうしたのか、その判断基準は何か、その決断の結果の長所と短所は何か、などを探りつつ、より多い選択肢を考える方法を知り、他者からのアドバイスを受け入れ、最終的には「自分らしい選択ができる」ことを目指す、というもの。


百合の花、立派に咲きました!

その一環で、親にも、「これまでにした決断について、なぜそうしたのか、どう思っているかなどについて子供に手紙を書く」という宿題を与えられました。これには結構時間かかりました!なぜそうしたか、その判断基準は何か、その結果よかったこと、悪かったこと、そして、今になって思うこと・・・改めて、自分の様々な決断が今の自分の人生を形作っていることを実感しました。


相変わらずビーズクッションが大好きな幸ちゃん。

子どもたちにしてみると、いろんな判断基準があるということを学ぶ機会でもあったようです。自分らしく生きる、ということが大きなテーマですが、それには細かい日々の行動なり習慣が大切なこともみんな学んでいたようです。「こういこと、私も小学3、4年生で学んでおきたかったなあ」と「宿題」の手紙を書きながら思いましたですよ。


眠くなる・・・・

ところで、レオス・カラックス監督の最新作「アネット」というダークなロックオペラのサントラCDの歌詞対訳
をしました。映画自体は4月1日に封切りですが、サントラCDは3月23日発売だそうです。スパークスやカラックスのファンの方々、ぜひご購入くださいませ〜。


4月1日渋谷ユーロスペース、グランドシネマサンシャイン池袋などで公開。

カンヌ映画祭で監督賞を受賞したこの作品、とっても奇妙なのに納得してしまい、さらに見た後もずっと頭の中につきまとってくる映画なのです。

https://annette-film.com/

いやあ、60歳にしていまだに「恐るべき子ども」なのですね、レオス・カラックス。特に「汚れた血」が大好きで、でも最近の作品はちょっとイマイチかも、と思っていたのですが、また復活した感じ、と勝手に感激しています。

好き嫌いがはっきり分かれる映画だと思いますが、全編歌なんです、それこそベッドシーンまで!私は仕事をした関係でPC画面と試写会場、つまり劇場上映の両方を見たのですが、劇場で見た時の迫力は本当に素晴らしかった!なので、ぜひ劇場で見てほしい作品です。


上映中「ザ・バットマン」

取材通訳させていただいた「ザ・バットマン」、こちらもとってもダークです。すごいのがず〜っとダークでヘヴィなまま2時半突き抜けるという力技!普通はある適度明暗や軽重つけないと観客がついて来れなくなると思うのですが、それをせずに、でもずっと惹きつけられてしまうのですよ、息もつけない・・・ロバート・パティンソン、「ライトハウス」での演技も素晴らしかったですが、いい役者になってきましたね〜。

https://wwws.warnerbros.co.jp/thebatman-movie/index.html


3月25日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷などで公開。

こちらも何度も取材通訳させていただいた映画「ニトラム」。オーストラリアのタスマニアで1996年に起こった無差別大量射撃事件の犯人が、なぜそこに至ったのかを丁寧に描く力作です。主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズはカンヌで主演男優賞を受賞したのが十二分に納得できます。

2014年東京国際映画祭でグランプリと最優秀監督賞を受賞した映画「神様なんかくそくらえ」で来日したケイレブの通訳をしたことがあります。その時はナイーブな少年という感じでしたが、すっかり成長したんだなあ、と勝手に親戚のおばさんの気分(笑)。

http://www.cetera.co.jp/nitram/


「ニトラム」のシーン、ネットより借用。

この映画は、無差別射撃犯人を描いたとは思えないほど、デリケートかつロマンチックでもある。でも底辺には、結果がわかっているが故のサスペンスがずっと続くという秀逸な作品です。
明らかに「悪」なものについて、勧善懲悪的に描くのは簡単だけれど、そうやってラベルを貼ると、そこで終わってしまう。
この映画に限らず、最近の映画は、ジャンルを問わず、人間は多面的であり、簡単に善悪、白黒つけずグレイな部分を描くことを大切にする映画が増えているようで、いいなあと思います。ま、単純明快で超娯楽な映画も大好きですけれど!


シネ・リーブル梅田、アップリンク京都などで上映中。

東京での上映は終わってしまった「ザ・クラム」というアングラ漫画家のロバート・クラムを描いたドキュメンタリー映画で1994年製作で日本初公開は1996年。私はニューヨークで1995年くらいに見た記憶があり、テリー・ツワイゴフ監督の取材通訳のお話をいただいた時には「あれ??昔の映画じゃない??」と思ったのですが、リバイバル上映でした。

https://crumb2022.com/

「過激で辛辣、そして時には性への妄執も感じられるコミックを描き続けるクラムにカメラを向け、戦前のブルースへの偏愛や、ともに精神を病んでいる兄チャールズと弟マクソンからの影響、LSDの使用や女性に対する過度な恐怖心と特異な性的嗜好など、異例ずくめの人物像を浮かび上がらせ、そんな彼を生み出した家庭環境や自由の国アメリカのダークサイドを映し出していく。」と映画.COMの解説がうまく説明してくれています。

ただ全体的に辛辣ではありつつ、カラッとしたトーンのサクセスストーリーでもあります。主人公であるクラムは南仏に移住してしまい、今はお孫さんに囲まれて幸せに暮らしている、と監督がおっしゃっていました。

なぜか最近仕事で関わる映画はダークなものが多かったので、少なくとも一つの映画の主人公は、今は幸せに暮らしていると聞き、なんだかホッとしてとても嬉しく思ったのでした、はい。