べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

そぞろ歩き

2023年10月09日 20時48分48秒 | 掌のものがたり



いつかふたりで来るはずだった
この町にひとり
いつかふたりで歩くはずだった
この路をひとり
通りにつらなる古い家並みは
あまりに他人行儀です
ままならないのはこの世の常
むくわれないのが浮世のさだめ
けれど
いちどからんでしまったこの情を
ときほぐすことなどできません
胸に灯ったちいさな焔を
かき消すことなどできません
はかない想いは記憶の底へ
吐息とともに沈めます




★photo:besokaki-arlequin★ ↓↓↓ ポチッっとね
にほんブログ村 ポエムブログへ にほんブログ村 にほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・自作ポエムへにほんブログ村





べそかきアルルカンの“徒然読書日記” 
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin

べそかきアルルカンの〝スケッチブックを小脇に抱え〟
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a

べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” 
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする