べそかきアルルカンの詩的日常“手のひらの物語”

過ぎゆく日々の中で、ふと心に浮かんだよしなしごとを、
詩や小さな物語にかえて残したいと思います。

遠い夏の記憶

2007年05月25日 18時36分53秒 | 慕情

陽炎ゆれる田舎道
むせかえるような草いきれ

すこん
と、底の抜けた青い空

野をわたる風にさそわれて
ふとこぼれおちた
麦藁帽子のかげの
やわらかな笑み

なにもかたらず
なにももとめず

深い 深いしじま
空白のひと夏






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