あざみ野荘つれづれgooブログ

おもに、サッカー関連のコメントを掲載していきたいです。
’78年のW杯アルゼンチン大会以来のサッカーファンです。

カイザースラウテルンの○○

2006-06-17 13:07:11 | サッカー
 日本代表関連のニュースによると、先発組に覇気が見られないそうですが、観ていた私たちが鬱になるような試合展開だったので「無理も無いなあ」とは思う。私の周囲では「(突破の)可能性は1%」、「(醜態をさらす前に)日本に帰って来い!」などという意見のほうが多くて、(さすがに一部にはなったが)脳天気な”大本営発表”を続けているマスコミとは好対照を見せている。
 日韓大会のイタリア戦を思い出せば、ジーコには初戦の相手監督が悪かった、運がなかったと言えるかもしれないが、何度も書いているように、オーストラリアチームは、日本が2点も差をつけられて負けるようなチームではなかっただけに、ラストの迷采配と、チームの混乱を立て直して踏ん張れなかったことが余計に悔やまれる。ヒディングの会見も勝てば官軍の部分もあったと思うし、自滅の部分も大きかったと思う。
 豪華な攻撃陣が今のところあまり機能せず批判されているイングランドが2勝してトーナメントに進んだが、そんなチームでもなかなか点が取れないことを思うと、攻撃というのは”水もの”だと思う。そして、私がイングランドの試合で感心したのは、攻撃よりも守備だった。ここぞの勝負どころでのベッカムも含めての彼らの身を挺しての守備はさすがだった。点が入らずいらいらする試合展開では、そういうプレーがチームに渇を入れるし、観客にも感動を与える。(日本の過去の試合では1次予選オマーン戦での田中誠のスーパーセーブのようなプレー。)
 トルシエが外国特派員協会での講演で、「同点になったときに、『引き分けでいい』と言えるような選手、チームを引っ張るリーダーが必要だった」と言っていますが、そういう状況での選手たちの経験不足、あるいは、がんばっている守備陣に更なるハンデとなったような不可解な選手交代などによって、最低引き分けで終わらせられた試合を落としてしまった。キューエルはあまり機能してなかったし、ビドゥカもケネディも押さえていたわけだし、同点に追いつかれた失点は、ヒディングが川口の飛び出しをよく研究していたことによることを考えると仕方がなかったとも思う。しかし後の2失点は明らかに自滅による相手へのプレゼントだった。何度も書くが、私が恐れていた(協会お気に入りの)小野投入がWカップ本番で最悪の結果を招いたことになったと思う。マルタとの親善試合での小野のプレーを観て批判していながら小野を投入するジーコの考えは、本当にわからない。ファンや協会の小野への期待に答えるため?相手が攻撃陣を増やしているのに、福西ひとりに守備を任せて前に出てしまう選手って、失礼ながら「グループリーグですよ!アホですか?」と思ってしまう。ゴール前で棒立ちして相手の追加点のゴールを見送った小野に関しては、せめてアリバイでもいいからスライディングして倒れて見せてくれ、と思った。そしたらこんなにまで腹は立たなかったと思うけれど・・。
 リトバルスキーは、頑張っている福西をフォローしなかったベンチを批判しているし、日本人選手のプレーを「自己中なプレーが見られた」と書いた外国の新聞もあった。日本ーオーストラリア戦の日本の負け方は、同じ負けるにしても、トリニダード・トバゴやパラグアイのような爽やかな感動を皆に与える試合ではなかった。そのことに深い失望感がある。日本の協会やマスコミが、同じように様に史上最強と言われたアテネオリンピックの敗戦をきちんと検証して、今回の教訓にしていれば、あの小野投入はなかったとも思うし、あんな悲惨な結果にはならなかったと思う。ファンや協会の期待をまったく無視できる監督はいないと思うし、そういう考えでの小野の投入だったとすれば・・、やはり「バカヤロー!!」とがんばっていたディフェンス陣の代わりに怒るしかないが・・。

 個人的には、日韓大会のベルギー戦で、先制されてすぐの同点ゴールを決めた鈴木隆行のような”奇跡”を起こせる選手が必要だと思うが、(久保然り、田中誠然り・・)、甘やかされてきたサッカーエリートたちには、そういう力はないと思う。その後のマスコミ、サポーターによる鈴木の貢献の無視と言われ無き鈴木叩きと鈴木はずしが残念でならない。
 
 ヒディング采配の前には、すべては必然の結果だったと言えるのかもしれないが、そう言うことによって、現代表の問題点に目をつぶることは、日本のサッカーの強化にはならないことを、今度こそ協会には再認識してほしいと思う。次はヨーロッパ人監督にしてもらいたいものだと願っていますが。

 なまじドイツに善戦したために、オーストラリアを舐めて、緊張感無く初戦を迎えたこともよくなかったかもしれないので、今ぐらいの緊張感があったほうが逆にいい試合をするかもしれないですし、これで突破したら(勝ったら)素直に拍手を送りますがね。

 
 それにしても、きのうの日テレの中継の(ドイツのユニフォームとアルゼンチンのユニフォームを着てはしゃいでいた)さんまの姿は、なんだかな~感にあふれていて奇異にしか見えませんでした。日韓の時のように、彼がメインキャスターではなくてよかったとは思いましたが。

 タイトルの「カイザースラウテルンの○○」は、もしこのままずるずると負けたら、オーストラリアとのあの1戦は、「ドーハの悲劇」のように名前が付けられるんじゃないかと思ったので。○○には、各自で好きな(?)言葉を入れて読んでください。

 追記:少し日にちが経って考えてみると、オーストラリアとのあの試合は、決勝トーナメントのことを考えると痛いが、日本のサッカー界にとってはよい勉強になった一戦だったと思う。これで、日本のサッカー協会が自分たちの誤りに気づいてくれるといいのだけれど。


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1 コメント

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何を学んだのだろうか (なかまた)
2006-06-18 13:04:42
日本がこんなに早くワールドカップ本戦に出るとは20年前には考えられなかったですよね。Jリーグという組織を作ったことが一番大きいですよね。

さて川淵キャプテンは基礎を作ったと言うことで評価します。これから考えるのは次のステップでしょう。常にヨーロッパ南米と親善試合でなく真剣勝負が出来るような環境作りでしょう。

今の「黄金世代」のあとどれだけがヨーロッパクラブチームへオファーされるかどうかも大切ですね。

ヨーロッパ・南米もどこの国でもサッカーという文化をいかに洗練された形にしていくかが問われているのです。

日本に欠けるのはそのあたりかも。

サッカー日本代表の試合をお祭りのように応援するだけの「サポーター」だけでは・・・・

地元のJリーグを厳しく応援し,その上でヨーロッパ組がいて,日本代表がいるのです。

(ちなみに少年サッカーチームは全員JFA会員です(笑))

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