あざみ野荘つれづれgooブログ

おもに、サッカー関連のコメントを掲載していきたいです。
’78年のW杯アルゼンチン大会以来のサッカーファンです。

斜め読みの批判の批判

2010-05-24 15:50:04 | 日記
 前の記事で紹介した「古地図で巡る龍馬の旅」の講師、茨城大学準教授の磯田道史氏の龍馬評に「龍馬はリアリストですから」(第8回 放送で) というのがあったが、ココログに書いた記事で紹介した漫画家黒鉄ヒロシ著作「坂本龍馬」で、黒鉄氏は、「龍馬は過大評価され過ぎている」という最近の”疑問符”に対して、”龍薬”と題した項で、司馬さんの「竜馬がゆく」が戦後の日本人に与えた勇気と元気について語りながら、”龍馬さん”は抜群の効き目を持つ”薬”であるとして、その薬に対して、”歴史の研究”という”外科的手術”を施すことに抵抗があるし、推論でしかない疑問符は”野暮”だとし、”投げかれられた疑問符を打ち返すつもりはない。見逃してしまうしまうだけである。”と言い切ってている。この黒鉄氏の発言は言いえて妙だと思うので、その項の最後の言葉を紹介してみよう。

 「新史料を斜めに読むことによって龍馬さんの位置を下げることにどれほどの意味があろうか。良薬を失ってしまうだけである。」(同書より)

 ネット上には、史料を斜めに読んだ”推論でしかない疑問符”みたいなものをさらに斜め読みしたような批判が氾濫している。”皆が評価しているものを批判している自分って凄いでしょ”と自分に酔っているようなそれらの批判にうんざりしている。

 最近は、ニュース番組とかもほとんど見てない。一応何があったかくらいは、ちらちらと見るが、キャスターのコメントなどは、ほとんど聞かない。それらもほとんどが”斜め読みの批判”みたいに、物事の本質には迫ってない、批判しているポーズに酔っている、充足しているものばかりに思えるからだ。

 最初に紹介した磯田氏の龍馬評のように、きちんとした根拠に拠った発言を聞きたいのだ。ものごとの多面性を無視して、全か無かで物事や人物を切り捨てるような批判が、意外にも一目置かれたりするのは何とかならないものかなあと思うこのごろ。


NHK教育TV 「 古地図で巡る龍馬の旅 」

2010-05-20 22:42:27 | テレビ
 
「 直伝 和の極意 古地図で巡る龍馬の旅 」と称して、今、NHK教育TVで、木曜日の午後10:00からやっている番組がなかなか面白い!これまで、高知、江戸(東京)、再び高知、神戸、長崎そして京都と、古地図を片手に、石原良純が茨城大学準教授の磯田道史氏の解説を聞きながら、龍馬の足跡を丹念にたどって旅していくのだが、NHKらしい淡々とした進行ながら、こちらの知りたいことは、きちんと押さえられていて、見ていて気持ちのいい番組に仕上がっている。

 先週が”薩長同盟 ”で、今週は”大政奉還 ”で、来週は、早くも”龍馬暗殺 ”の最終回となってしまいますが、興味のある方はご覧になってみてください。

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