8月15日(金)の10時30分から放送されたNHKスペシャル、「 果てなき消耗戦 証言記録 レイテ決戦 」について、簡単に書きます。
なでしこの中国戦の途中に放送されたこの番組を見て思ったのは、日本でも戦後60年以上経って、やっとあの戦争についての”現場=兵士”たちの証言を聞こうという動きが始まったと言うこと、である。これまで、戦争について語られて来たのは、広島、長崎、空襲など、残された者たちの戦争が主体で、兵士たち自身の証言については、文学者による小説を別にして、私たちは殆どそれを聞くこと無く、ずっとこの戦後を過ごして来た、意図的にそれを聞くことを避けて来たのではないかと言うほどに、と言えるのではないでしょうか。そして、このような番組について、この時季だけ反省してもと簡単に批判したり、これまでの私たちのように避けて通るひとも多いと思いますが、でも生還した兵士たちが高齢になった今、その証言を聞くことは、やはり意味があると私は思います。現場の当事者たちの証言を聞くことは、観念に傾きすぎる現代人の思考を検証するためには必要なことだからです。という意味で、私はNHKのこのような企画を評価します。
この番組で最も印象に残ったのは、「現場の声に耳を貸さない大本営」というコメントで、この日本軍の体質は、現代の日本の組織に、今でもそのまま引き継がれてしまっている体質だなあと痛切に感じました。
それと、去年辺りから見られるこのような動きには、あのイーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」の制作も影響を与えたのではないかと私は思います。
『硫黄島からの手紙』は、冒頭から最後まで、まるで詩のように、日本兵の精神や隠された想いを打ち明けていく。(ピーター・トラバース / ローリングストーン / 「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」公式HPのレビューより)
※関連記事
「 硫黄島からの手紙 」
「父親たちの星条旗」より
「散るぞ悲しき」
つれづれ日記(「散るぞ悲しき」追記、石橋湛山他)
なでしこの中国戦の途中に放送されたこの番組を見て思ったのは、日本でも戦後60年以上経って、やっとあの戦争についての”現場=兵士”たちの証言を聞こうという動きが始まったと言うこと、である。これまで、戦争について語られて来たのは、広島、長崎、空襲など、残された者たちの戦争が主体で、兵士たち自身の証言については、文学者による小説を別にして、私たちは殆どそれを聞くこと無く、ずっとこの戦後を過ごして来た、意図的にそれを聞くことを避けて来たのではないかと言うほどに、と言えるのではないでしょうか。そして、このような番組について、この時季だけ反省してもと簡単に批判したり、これまでの私たちのように避けて通るひとも多いと思いますが、でも生還した兵士たちが高齢になった今、その証言を聞くことは、やはり意味があると私は思います。現場の当事者たちの証言を聞くことは、観念に傾きすぎる現代人の思考を検証するためには必要なことだからです。という意味で、私はNHKのこのような企画を評価します。
この番組で最も印象に残ったのは、「現場の声に耳を貸さない大本営」というコメントで、この日本軍の体質は、現代の日本の組織に、今でもそのまま引き継がれてしまっている体質だなあと痛切に感じました。
それと、去年辺りから見られるこのような動きには、あのイーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」の制作も影響を与えたのではないかと私は思います。
『硫黄島からの手紙』は、冒頭から最後まで、まるで詩のように、日本兵の精神や隠された想いを打ち明けていく。(ピーター・トラバース / ローリングストーン / 「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」公式HPのレビューより)
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「父親たちの星条旗」より
「散るぞ悲しき」
つれづれ日記(「散るぞ悲しき」追記、石橋湛山他)