飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

新ハーネスへの挑戦 2

2011-09-22 20:57:22 | ハーネス(HG harness)

新しいハーネスを作るに当たり、どうしても克服したかった問題‥。それはパラシュートでした。

日本では数多くのアメリカ製のパラシュートが今まで販売されました。

そして、ある時期からパラシュート製作技術が上がり、大面積のパラシュートでも安定して降下できるようになった(従来は、パラシュートは面積が小さいほど、降下が安定していた)ため、体重が軽くても大きな面積のパラシュートの方が安全ということになり、多くの大面積パラシュートが販売されました。

しかし、これは小柄な方、体重の軽い方にとっては問題があったのです。

大面積のパラシュートをサイドに取り付けると、まず、体の動きが束縛されてしまいます。

その結果、ランディング時の起きあがりに支障が出てしまい、また、空中での体重移動もバランスの悪さからヨジレが出たりして、疲れやすくなってしまいます。

更に、スモールサイズの機体ではコントロールバーも小さく、横に出っ張ってしまったパラシュートがアップライトにぶつかって、それ以上の体重移動が出来ない等の問題も出てきました。

これらの問題を解決する方法は、出来るだけ横方向にパラシュートが出っ張らないようにし、なるべく体の重心位置に近い場所にパラシュートを配置させることが効果的でした。

しかし、このことは同時に、ハーネス中心に近い場所にパラシュートを収めるわけですから、どうしてもパラシュートの取り出しを困難にしていたのです。

体の大きな欧米人では、さして問題ではなかったのですが、日本人で同じパラシュートを使うならば、何とかしてハーネス側でこの問題を解決する必要があるわけでした。

この問題に関しては、長年私は頭を痛めてきました。

もちろん、パラシュート販売者の方へは、昨年出向き事情を説明し、ご理解をいただくことが出来ました。

しかし、現在すでに多くの大型パラシュートが市場に出回ってしまっている状態です。

あと出来ることはハーネス側で、何とかしてこの問題を克服するしかないのです。

「金はないけど技術力だけは負けないつもり!」とばかりに、長年この問題を考え続けてきましたが、まず、パラシュートコンテナの構造を変えることにより、大幅にパラシュートの取り出しが改善することが出来ました。

これはEXEオリジナルの方法で、パラシュートコンテナ周りに一切ベルクロを使わないという物でした。

これにより、既に欧米のハーネスと同等以上の取り出しやすさが実現していました。

しかし、実はまだまだパラシュートの取り出しを早く出来る方法が残っていたのです。

その方法について、二つのアイデアがありましたが、それについては次回へとまわします。

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