2011.11.3
本日は祝日のため、救急病院で朝9時より日・当直。
そう、以前 「進化系 覚醒外科医って ただのオタク?(汗)」
で、夜の検食の記事を書いた病院です。
上の写真は、昼の検食に添えられた検食簿。
入院食として患者に提供するのに異常がないか
毎食、チェックをしているわけです。
写真に半分写っている検食簿右側には
主食・副食それぞれにチェック項目があり、
○を付けるようになっています。
朝の検食は、昨夜当直の先生がされていますが、
食べたのは2つあったぶどうパンのうち1個と牛乳だけ。
あとはトレーに残されておりました。
何にせよ、
炭水化物 104.7g です。
たしかに、このメニューなら食物繊維が約5g。
それでも糖質は、100gとなります。
昼はといえば、炭水化物85.2g。
しかし今回の食物繊維は、せいぜい2g程度のため
糖質は、83~4gと考えられました。
もちろん、ご飯はいただきませんでしたし、
味噌汁に入っていたサツマイモは皮だけいただくことに。
で、ついさきほど、夜の検食が運ばれてきました。
うれしい事に、検食簿に記載のない
タマネギとほうれん草の煮浸し が一品余計に付いてます。
ご飯とうどんと里芋は遠慮させていただくのは言うまでもありません。
ということで、
今日1日のこの病院食における炭水化物の総量は
なんと、301.8g !
食物繊維を10gと大目に見積もっても
糖質の総量は、290g という話・・・・・。
ここはいったいどこ? 病院じゃなかったっけ・・・?
たしか、健康な生活の維持のために1日の砂糖摂取量を
男性では 37.5g以下
女性では 25.0g以下
に抑えるべきである
とは、2009年発表のAHAの糖質摂取ガイドライン。
乳酸菌飲料の驚くべき真実!
で、書いたとおりですが再度、貼り付けておこう。
Dietary Sugars Intake and Cardiovascular Health
: A Scientific Statement From the American Heart Association
↑
(クリックでPDFを読めます)
この部分の原文も掲げておきましょう。
Most American women should eat or drink
no more than 100 calories per day from added sugars,
and most American men should eat or drink
no more than 150 calories per day from added sugars.
病院には管理栄養士さんってのが、居るはずじゃねえの?!
でもね、
今日、Webでいろいろ検索していたら
糖がないと脂肪が燃えにくい
とか書いている頁があって
「特に、脳や神経、赤血球はエネルギー源として
穀物の主成分である糖質しか使うことができない」
とか、
「エネルギー源として役立てるには、
毎食、お茶碗1杯150gのご飯を食べても
まったく問題ない」
なんて話しているのが
○○栄養大学短期大学部・栄養学研究室の准教授だったりします。
もっとも、赤血球に関してだけは正しいですがね。
赤血球だけは、ミトコンドリアがないのでブドウ糖しか使えない。
しかし脳はケトン体を、またそれ以外のすべての体細胞は
ケトン体も脂肪酸もエネルギー源にできます。
あぁ、なんともいやはや、どうしましょうかねぇ・・・。
高校生はハムカツサンドを選ぶでしょうから、まだマシかも・・・
見ただけで血糖値が上がってクラクラしました。
こんな病院に入院したらコ◎されてしまう・・・
恐るべし チラ見でも瞬殺の血糖値上昇 ^^;
それでも同じ病院での今夜の夜診では
アマリール3mg・ジャヌビア50mgに
メトグルコ500mgでHbA1c10.3%という
ちょっと難儀なご婦人に、パソコンまで使って
「主食を抜けば糖尿病は良くなる」を
ご紹介申し上げました。
「必要なのは『食い改め』ですよ!」とね。
理解力のある方でして、「それを2週間やる!」
と力強くおっしゃられたので、2週間後に受診されるのが楽しみです。
こんな病院食が出る病院ですが、
負けずに地味~に地方伝道活動中。
明朝は6時に京都に向け移動です。
若輩者が失礼しました。