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インスリン分泌能力の違いをもたらしたものも、
欧米人とわれわれ東アジア人との遺伝的な体質の違いです。
動物性脂肪の摂取量が多い牧畜生活であった祖先から
インスリンを多く産出できる遺伝的体質を
数百世代にわたって受け継いできたのが現在の欧米人です。
われわれ東アジア人はといえば、農耕生活が中心であり、
脂肪摂取が少ないぶん摂取エネルギーが少なかったため
食生活の欧米化が始まった ほんの数世代前までは
インスリン分泌能力を高める必要はありませんでした。
悠久の時の流れが、彼我の遺伝的体質を決定づけたのです。
また、東アジア地域のほうが飢餓が深刻だったために
東アジア人に倹約遺伝子の割合が多いといいます。
このような、個人的にはどうしようもない事実を
身体のなかに秘めながら、この40年余りの間に
日本人の動物性脂肪摂取量は、4.6倍に増加しました。
インスリン分泌能力が半分しかないのに、
欧米並みの動物脂肪摂取で多量の分泌が必要な食生活に急変です。
東アジアの新興諸国でも事情は同じですから、
欧米以上のスピードで糖尿病が増加することになりました。
ちなみに、欧米人の糖尿病患者の平均BMIは31。
これに対し、日本人糖尿病患者の平均BMIは24。
ちょっと小太り程度なのにインスリン分泌が低いものだから
糖尿病になってしまう。
もっとBMIが低い人でも、倹約遺伝子のおかげで
内臓脂肪が蓄積しやすいために糖尿病になってしまう。
生まれた 時が 悪い~のかぁ ♪
それとも 俺が 悪い~のか ♪
なにも~ 知らずに 生きて 行くなら~ ♪
それは~ たやすい ことだ~けぇど~ ♪
【3行目は2番の歌詞です・・・曲は 昭和ブルース】
↓
You Tube で聞けます http://www.youtube.com/watch?v=bLa_WmNCy70
いえいえ、なにも知らずに現代を生きていくと
たやすく糖尿病になれてしまうのです。
さて、まずは、
遺伝的背景については、ガッテンしていただけましたか?
つづく 敵を知り、己を知れば、百戦危うからず 5
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