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炭水化物も要注意    

敵を知り、己を知れば、百戦危うからず 5

2010-08-10 07:00:00 | サクセスフル・エイジング

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これまで、


われわれ日本人を含む東アジア人は遺伝的特質として


 1 倹約遺伝子を持つ割合が高い

  (日本人の96%でPPARγに倹約タイプ)


 2 インシュリン分泌能力が欧米人の半分しかない



ということを書きました。




最近では、日本人の2型糖尿病発症に関わる遺伝子として


インスリン分泌に関係しているらしいKCNQ1という遺伝子が


発見されました(2008 理化学研究所)。
               ↓
 2型糖尿病に関連する遺伝子「KCNQ1」を発見 -日本人の2型糖尿病発症の2割に強く関与 -


このKCNQ1遺伝子の遺伝情報のうち

たった1塩基が異なるだけ(SNP=1塩基多型)で、

2型糖尿病発症リスクは1.3~1.4倍
になるといいます。



1塩基多型は、以下でご確認を。


A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)はそれぞれ塩基。
Aさんの「T(チミン)」の部分とBさんの「G(グアニン)」の部分
1ヶ所だけが違っている。




日本人の2型糖尿病発症の2割に、

この1塩基の違いが関わっていると推計されるのだそうです。



欧米人では、インスリン分泌に関係する遺伝子として

TCF7L2という遺伝子が知られていて、

これを持つ人は、持たない人の1.6倍

糖尿病になりやすい
ことが判明しています。


しかし、

TCF7L2を持つ人が体重を5%下げるだけで

糖尿病の発症を、ほぼ完全に抑制できるといわれます




つまり、遺伝的なハンディーがあったとしても

食事や運動といった環境因子を改善することで

糖尿病を発症しないようにできるわけです




次回は、そのポイントを述べたいと思います。


 つづく    敵を知り、己を知れば、百戦危うからず 6



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