朝日カルチャーセンター☆ブログ

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カルチャーの現場から #15「浦嶋伝承」

2024年05月27日 07時36分54秒 | カルチャーの現場から
みなさま、こんにちは。

先日、「創祀1200年 浦嶋神社の社宝 ー書紀が記した浦嶋伝承ー」講座を行いました。

「実在した」浦嶋太郎(浦嶋子)とは。
 ”閻魔に仕えた”とされる平安時代の官僚・小野篁、将軍・足利尊氏との関係とはーーー。

古墳時代後期から飛鳥時代までの丹後丹波の状況をひもとき、令和6年度春季非公開文化財特別公開で展示されている「浦嶋明神縁起絵巻」(室町時代・重要文化財)の各場面から浦嶋子が生きる理想の世界を解説。
宮嶋淑久・浦嶋神社宮司の軽妙な語り口で楽しく進んだ講座は、北海道から九州まで幅広い地域の方にご受講いただきました。

そして昨日、その浦嶋神社(京都府与謝郡伊根町)を訪問してきました。
浦嶋明神縁起絵巻はもちろん、玉手箱(亀甲紋玉櫛笥・室町時代)も、足利尊氏が献上した品々やその箱書も。
他にも、様々な社宝。
鮮やかで、華やかで、その貴重さ・重みを実感しました。

伊根町には、浦嶋子の両親を祀った神社がありました。
そのすぐそばの海辺では、浦嶋子が帰ってくるときの目印になるように、かがり火を焚いていたそうです。
その浜から見る景色は見事でした。
美しい海と島。
そして、天気がよい日には、その先に白山が見えるそうです。
千年前の人たちは、海越しに見える美しい山々を「常世の国」と思ってたのかもしれない。
地元の方に、そう教えていただきました。

浦嶋子の弟たちの屋敷跡にも、石碑がありました。
浦嶋子が龍宮から帰郷した穴、とされる「龍穴」に手を差し入れると、想像を超える冷気に驚きました。
夏には子どもたちが、この穴のまわりで涼んでいる、というほほえましいお話もお聞きしました。
そして玉手箱を開けたときの白煙が立ち上った道筋がそのまま滝になった、とされる布引滝にも登ってきました。
多くの方に、安全にお越しいただけるように、と、地元の方々が手弁当で広げている山道です。

伊根町には、浦嶋館も、舟屋もあります。
見どころがたくさんの、浦嶋子の町。
みなさんもぜひ、訪問してみられてください。
浦嶋神社の令和6年度春季非公開文化財特別公開は、6月16日まで(土・日のみ)です。
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