ムカデとことこ

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「人をつくる管理職―――笑顔の成果生む対話を」

2014-07-21 09:21:51 | 新聞を読んで
昨日の毎日新聞の時代の風欄、

元世界銀行副総裁 西水美恵子さんという人が書いたもの。

この人のはだいたい読む。


「・・この旅で、世銀融資の成果は、発展途上国の子供たちの笑顔にあると学んだ。

プロジェクト件数や融資総額などのアウトプットは、

むろん無視できない。しかし、次世代の笑顔なしには、

世銀の未来さえ危うくなりかねない」



これは金融企業出身の新しい総裁が就任してまもなく

ブラジルとインドの貧民街を視察した感想を取締役会に

報告した時の開口一番の言葉だったそう。

その後に彼女のこういう文章が続いている。



『それまで「ソフトな成果思考」を侮っていた取締役会の空気が、

まるで頬を殴る突風のように動いたのを憶えている。

世銀の融資は長い。今日の融資を返済し終えるのは、

社会人となった子供たちなのだ。

「笑顔」の成果が、取締役会全員の腑にストンと落ちた。

総裁は続けた。

「笑顔の成果を追う仕事は、同じ笑顔の職員しにかできない」。

途上国の国づくりは、人づくり。

その国づくりを支援する世銀の組織づくりも、人づくり。

「笑顔」の成果を追及するなら、

人を大切に育てる組織でなければならないとまた腑に落ちた。

停滞していた評価制度改革に拍車がかかったのは言うまでもない。

組織の人づくりに本気になると・・・・大切なのは職員と上司の対話だと学んだ。

・・・私にできる人づくりは、

自己研鑚への動機づくりくらいしかない。

だから、部下が抱く夢を聴くことから始めた。


仕事と無関係の夢でも、いつか叶えたい夢を

10年先の自分自身のビジョンにつなげてもらう。

そしてそのビジョンに行き着くまでの道を開く成果を、一緒に考える。

その上で過去一年を振り返り、足りない成果を話し合う。

研修や実務訓練など改善に必要な計画を練って、

最後に翌年までに成し遂げたい具体的な成果に合意する。


現実につながる夢は不思議な力を持つと知った。

例えば、「夢はジャズ演奏家」と苦笑した部下。

長年胸に秘めていたその夢を真に受けた対話は、二日間つづいた。

結論は「今、この夢に挑まなければ、死ぬときに後悔する。

仕事に身が入らない訳がやっとわかった」

惜しい人材だったが、去る者は追わず。

新しい門出を心から祝って送り出した。

その人のCDを聞くたびに、あれでよかったと心底思い、

「管理職などごめんこうむる!」と公言していた昔の自分を笑う。」



殆ど引用してしまったよ。


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