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ムカデとことこ

 ひとが幸福になること・意識の成りたち・物理と心理を繋ぐ道
       ・・そんなこと探りたい

ユング 「影」 ②

2012-11-17 14:51:22 | 新聞を読んで
オウムの問題はわからないままになっているけど、

オウムがそうなったのには必ず何らかの間違いがある。

何が一番の間違いだったのか・・・

オウムの人たちは悪い事をしようとして、悪い事をしたんじゃない。

良い事をしようとして、悪い事をした。

そんな馬鹿な、と思う人もあるかも知れない。

でも、私たちはほとんど毎日そんなことをしている。

願っていることと、やっていることが正反対。

平和を願って、戦争してる。内乱してる。

子供を良くしようと、子供を怒鳴り、子供にイライラし、子供に冷たく接する。

子供が幸福に暮らせるようにと願って、

子を自分の敷いたレールを歩かせようとやっていることが、

子が親を殺す事態まで進む。

小さなことから世界的なことまで、根は一緒。

自分が意志を持って、したことの、結果を見ていない。

どうしてそうなるのか・・・自分の心・意識を観ていないから。

目を瞑ったまま行為行動しているから。

自分が何をしているのかわかってない。

自分もそうだったし、そういうことは今でもあるからわかる。

そのことを否定しているわけじゃない。観察しているだけ。

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ユング・・「影」

2012-11-17 11:05:33 | テレビを見て
「影はわれわれ人間が前向きな存在であるのと同じくらい、

よこしまな存在である。

我々が善良で優れた完璧な人間になろうと、努めれば努めるほど、

影は暗くよこしまで破壊的になろうとする意思を明確にしていく。」

・・・・これは心理学者のユングのもの。


ひとの認識の中で「これが正しい」というものがあると、

「これ以外」は間違っているということになる。

「正しさ」を求めることによって、ひとは「正しくないもの(と、認識するもの)」を排除しようとする。

否定、排除しようとする時の心、気持ちは強い。

それは正しさを求めるのと同じ力を持つからだ。

それがユングの言う影ではないかと思う。

「これが絶対正しい」という判断があると、

目に映るそのものをそのまま観察することが出来なくなる。


オウム真理教もエホバの証人もどの組織もどの家庭も、

ひとが正しさを求める力の強さの分だけ、

“本当の”「正しさ」から遠くなっていく。

「正しさ」を求める力が強いほど影も強い。

それが“絶対の正しさ”ではないからこそ影を生む。

影は光があるから生まれるのであって、光と影は相対的なものだ。

本当の正しさというものは絶対なので、影の生まれようがない。

「間違い」が生まれる「正しさ」は相対的なものだからこそだ。

オウム真理教の教義も何も知らないし、裁判の資料を読んだことも無い。

けれど、真面目に真理を求めようとした普通の人たち、真面目な医師たちが、

あーいうことをしたということは聞いて知った。

悪い事をしようと思ってした人はいなかったんじゃないかと思う。

間違いを正そうとしたことが、大きな間違いだったんじゃないかと思う。


このブログでいろいろ書いてるけど、

オウムの人たちが自分とは全く関係ない悪魔だとは思えない。

粉石鹸を使うのがいい、という正しさで、合成洗剤を使っている人を非難・否定したことがある私と、

巣は同じところにあると思える。

求めるものが大きいものほど、その影は大きい。

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