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Arielのひとりごと

きょうは何が起きるかなぁ~

4日目 ラサ市内観光 ジョカン寺

2016年05月22日 | チベット

ホテルロビーに集合し、徒歩でチベット仏教の総本山ジョカン寺(大昭寺)へ。
ホテル前の通りに果物屋さんがあり、現地ガイドのダジュンさんが全員にみかんをおごってくれました。

いちごは1つ1つ小さなネットに包まれていましたよ。

チベットではバラ売りなんスね。
大通りに出て、路地に入ります。

次第に両側に店舗が増えていきました。
ヤク肉屋さんが細かく分けた生肉をそのまま置いて販売していました。
あのお店を撮影すると怒られますからね!と丹羽さん。さすがチベット通、わかってらっしゃる。
たくさんのカラフルな紐を持ったお姉ちゃんから買え買え攻撃を受けました。
その紐買ってどうすんだってば?と思っていたら、こんなヘアアクセサリーでした。

チベットの女性は、髪の毛にカラフルな紐を編む込むことがおしゃれのようです。
食器店、仏具店、仏画店、土産物屋、食堂などを通り抜けると、大きな広場に出ました。
広場の前がジョカン寺でした。

画像の中に写っている2人の女性をズームUP。

本人達はものすごーーーくおしゃれして来たのでしょうね。
なんでも一生に一度は訪れたい巡礼の聖地がこちらだそうで、ついに憧れのジョカン寺に来た!というところでしょうか。
しかしこの格好ではかなり目立ちます。
ジョカン寺内も撮影禁止でした。
中庭に蓮が浮いている大きな桶があったのですが、この蓮の造花、通りの仏具屋で売ってましたっけ。

ジョカン寺に来たら、絶対見て欲しい仏像があるとダジュンさん。
それは「釈迦牟尼」だそうで、実際その仏像はさほど大きいものではなく、かなり上の離れたところにありました。
ダジュンさんの解説は右から左へ流れていき、今となってはメモでも取っておけばよかったと後悔。

ジョカン寺を後にし、今一度寺前の広場へ。
タルチョ(祈祷旗)が巻かれた棒。

この広場では「五体投地」と呼ばれる、体をうつ伏せまで地に付けてお祈りする巡礼者がいました。
洋服が汚れないための「五体投地」用マットがありました。

左の親子はお祈り一休み中でしょうか・・・。
「五体投地」用マットに座って休憩してますね。
また手には黒板消しの布地部分がないようなものを付けて、地に這わすように祈ってました。
最初に立ってお祈りし、手を大きく上げ、斜めに倒れつつ、体はうつ伏せ。
手を擦って大きく前にバンザイするようにした後、手前に引いてくる。これを繰り返していました。
この標高(3,650m)で私達がやったら、血の気が引き、めまいがしておそらくアウトでしょう。
広場を過ぎると大きな仲見世という感じの雰囲気に。

チベット女性が身に着けているカラフルエプロンのお店がありました。
思わず、入っていいですか?と全員で見学に。

これ見たかったんですよー。
上の段が200元(当時のレートで3,333円)、下の段が100元(1,666円)とお店のおばちゃん。

私が欲しかったのは、上の段のカラフルな方。
でもこれ100%ウールなんですって。ウールじゃねぇ・・・。
そこそこいいお値段で、ディスカウントもなしだったので、結局買いませんでした。
次にメンバーの1人が行きたいと「タンカ(唐卡)」のお店へ。

「タンカ」とは、チベット仏教に用いられる布製宗教画の総称です。
店に入ると、実際に絵を描いている若い職人さん達が。

奥の部屋には仏像や曼陀羅の絵がたくさん飾ってありました。

制作日数と大きさ、色が多彩になればなるほど高額になるそうです。

そんな中、タンカを見たいと言っていたメンバーがなんとクレジットカードで購入!

すっ、すごい!確かこちらお値段7万円だったような・・・。
私がいいなぁーと思った仏像画は17万円もしてました。
もっ、もちろん買いませんよ。そんな素敵な絵が似合う部屋にも住んでませんし。
いやぁー、いい目の保養になりました。
チベットの人は男女共になぜか帽子好きで、かなりの高確率でかぶっています。

なので帽子屋さんも多く、その中の1軒に「50元(833円)」と大きく書いてありました。
入ってみようか迷ったんですが、買う気もないのにと止めときました。
ほんとに50元だったんだろうか・・・。
ホテルに戻る道すがら、干しチーズを売るおじさんがいました。

これは口の中に入れると徐々に柔らかくなり、飴代わりのようなもの。
サイクリング中になめるといいですねと丹羽さんが話していたのです。
硬さに差があり、こっちの方が柔らかいと丹羽さんが指でバンバン触ってました。
タンカを買ったメンバーがお買い上げ。
これ欲しかったのよーと満足気でした。
ホテル近くに自転車屋さんがあり、さっそく中に入ってみました。

店番は若い男の子達。
Tシャツを見せて、私達チベットをサイクリングしているんだよと英語で伝えると、理解してくれた様子。
小さな小さな自転車屋さんに店番が3人とは、人件費がかさみますゾ。
夕食はホテル1Fのレストランにて。
バイキングでしたが、メニューがまことに洋風でした。

平打ち麵のクリームパスタがあったのが、うれしい!
リタイアしたと思われる高齢の欧米人ツアー客と一緒になり、レストランスタッフは英語で注文を取っていました。

ラサはポタラ宮やジョカン寺があり、欧米からも観光客が多数訪れているんですね。


4日目 ラサ市内観光 ポタラ宮

2016年05月21日 | チベット

5/2(月)、きょうはサイクリングなしの1日。
ツェタンから車でラサに移動し、午後から市内観光です。
ラサは2日目に成都から飛行機で入りましたが、空港からすぐ郊外のお寺に向かい、そこからサムイエへ向かったのでした。
3時間ほどで、ラサのポタラ宮前に到着!

車を降りた途端、物売りのおばちゃんが寄ってきます。
ポタラ宮は歴代ダライ・ラマの居城であった建物で、その大きさには圧倒されます。
まずはこのポタラ宮を見学します。
入場時間が指定され、それまで目の前にある茶屋に入り、お昼をサッと食べようということになりました。
くねくね曲がって奥の席へ。

時間がないので全員同じ、お馴染みチベットうどん「ヤク肉入りトゥクパ」をいただきました。

ここも「チャガモ(ミルクティー)」のカップが小さいので、何杯もおかわりしました。
ポタラ宮に入るための手荷物検査場へ。

私達のような外国人観光客のみのようで、地元の巡礼者はこのゲートの脇の道を普通に通ってました。
ここから入口まではまだ遠く、指定入場時間が迫っていたので、ダジュンさんがいきなり早歩きに。
見失わないよう付いて行きます。右の白い建物が入口です。

中に入ると、いよいよお城が目の前に。

つづら折りの階段を上っていきます。

ラサは標高3,650mですから、ゆっくりゆっくり。
曲がるところでは必ず休憩。

そしてまた上る。
毎日いいお天気です。

ポタラ宮内ではほぼ撮影禁止でしたが、この壁画は撮影OKと言われました。

入口の左右にあったので、さしずめ日本の仁王様のようなものでしょうか?
うーん、ダジュンさんの解説、忘れちゃいました・・・。
この広場ではお正月に奉納舞踊や劇が行われていたそうです。

その際、ダライ・ラマは白い建物の最上階のバルコニーからご覧になるので、かぶるお面も顔に付けるのではなく、帽子をかぶるように頭に付けたそうですよ。
そうすると上からでもよく見えるのでと。
ダジュンさんの解説、この話は印象に残ったので覚えてました。
広場右側の売店では、たくさんの数珠が置いてありました。

一目見て、こちらをお買い上げ。

二重にしてネックレス、ぐるぐる巻きでブレスレットと、アクセサリーとして帰国してから身に付けています。
お値段90元(当時のレートで1,500円)ですから、山サンゴとトルコ石と謳ってますが、絶対違うような気がする・・・。
でもポタラ宮で買ったことに意味があるのです。
ポタラ宮の中は複雑に入り組んでいて、その中に仏像、仏塔、瞑想の部屋、勉強の部屋、謁見室、寝室等がありました。
その1つ1つをこれまた懇切丁寧に解説するダジュンさん。
恥ずかしながら、わたくしポタラ宮には今もダライ・ラマが住んでいると思っていたのです。
チベットのこと、なーんも知らずに訪れてしまい、ほんとごめんなさいです。
1959年ダライ・ラマはインドのダラムサラに亡命して、そちらでチベット亡命政府の長としていらっしゃるのでした。
下りは裏側へ。

ラサの街が一望できます。

裏側から見たポタラ宮は建物より崖が目立ち、要塞感が溢れてますね。
車でホテルへ移動。
本日のお宿は「デカンホテル(徳康酒店)」です。

正面玄関を過ぎると、木枠に入った大きなマニ車がありました。

そして仏画とお供え物。

フロント男性の民族衣装が素敵でした。・・・盗み撮りッス。

お部屋はこちら。

初めての角部屋で、採光多し。

30分ほど休憩を取り、次はチベット仏教の総本山ジョカン寺に向かいます。


3日目 サムイエ~ツェタン

2016年05月20日 | チベット

ホテル前から車に乗り、サムイエ(標高3,620m)を後にします。
この標高の中、サイクリングで上りは辛いので、ある程度の高さまで車で移動。

タルチョ(祈祷旗)はためく峠にやってきました。
トラックから自転車を降ろすと、峠にいた観光客が興味津々で寄ってきましたょ。

草を食べるのに夢中で、私達にまったく関心のないヤギ軍団。

大好きなタルチョ(祈祷旗)の前で。

わーい、チベットに来てよかったぁ~。
さあここから一気に自転車で下りますよ。
丹羽さんが先行し、すごい勢いで駆け下りていきました。
途中で最後尾に回り、私達を撮影。

下って下って、ようやく平坦な所にたどり着き、一休み。

きょうはツェタンという街までかなり長い距離をサイクリング。

道路の右端を1列で走行するのですが、後ろから抜き去る車にもいろいろありまして。
かなり前からクラクションをブーブー鳴らし続ける車。
抜かす時だけ鳴らす車。
まったく鳴らさない車。これは私達を追走するドライバーさんでした。
反対車線の車にも鳴らされましたよ。
その1台1台にほぼ手を振る丹羽さん。優しいなぁー。
チベットの人から見たら、かなり珍しいと思いますよ、こんなことしているグループって。
この日も作業現場の横を通る機会がありました。
かなり手前から心して通らないと。

なんたってこの砂埃ですから・・・。
ようやく遥か彼方に街が見えてきました。
丹羽さんがあれがツェタンですと。
大きな建物もあり、かなり大きな街ですよ!
ツェタンに入るため、大きな新しい橋を渡りました。
チベットでは橋も撮影禁止だそうで、画像がありません。
ツェタンは初代チベット王が降臨した場所だそうで、伝承神話では全てチベット人の発祥の地とされているそうです。
宿泊先のホテルまで自転車で移動しましたが、街中に入ってもなかなか車が止まってくれずビックリ!
丹羽さんが手で制止合図を送っても、止まらずですよ。
こっちも強引に先行し進みました。
こちらが本日のお宿「澤当飯店(ツェタンホテル)」です。

久々にツェタンに来た丹羽さん曰く、驚くほど街が変わっているとのこと。
スターバックスのようなカフェもありましたよ。
私達のホテルより、ずっと新しくて大きなホテルも建ってましたし。
お部屋はこんな感じ。

壁にはこんな仏教画がかかっていました。

夕食まで時間があったので、ここで洗濯することに。
なんたって連日土埃にまみれてますからね。
またこのホテルにはバスタブがあり、そこに洗濯物を干せる紐があったのです。
夕食はホテル1Fのレストランでいただきました。

なかなかのボリュームの中華料理に食べ切れず。
ツェタンは前泊のサムイエよりやや標高が下がり3,500m。
頭痛も食欲不振もなく、日々体が順応している模様。
この日は早めに就寝。
翌朝調子がよかったので、シャワーを浴び、さっぱり~。
7時からという朝食を食べに行くと、まだ準備が整ってなく、食べたいものもなさそうな気配。
前日お供え物としてお寺にあった「ツァンパ」がありました。
こちらが大麦を炒った後、粉にしたもの。

こちらは右が砂糖で、左が粉チーズだったかな?

これにバター茶(バター味のしょっぱいスープ)を混ぜ、こねて団子状にします。
唯一丹羽さんだけが食べてました。さすがチベット通。
私は食べなかったので、味は不明です。
なんだかイマイチなラインナップだったので、食器とレンゲを部屋に持ち帰り、日本から持参したトマトとチーズのリゾットと中華粥を朝ごはん代わりに。
日本ではぺったんこだったのに、はち切れんばかりの袋。

3,500mをこれでもかと自覚されられました。
旅のしおりに、食欲が落ちた時などフリーズドライ製品を持参することをおススメしますとあったので、他にもさけ雑炊、豆腐とネギの味噌汁、フカヒレスープなど1日1個の割合で消費していました。
というのも宿泊先には必ず湯沸かし電気ポットがあり、これにはほんとに助けられました。
これもチベットではお茶を頻繁に飲む習慣があるからこそですね。
結局少しの自由時間もホテルから一歩も出ず、ツェタンの街を散策することなく終わってしまいました。
なんだかそのエネルギーがわいてこなかったのよね・・・。


3日目 サムイエ寺

2016年05月19日 | チベット

5/1(月)、朝起きるときのうの頭痛が治まり、ホッと一安心。
ホテルロビーに9:00集合。
フロントの若い女性スタッフが、現地ガイドのダジュンさんに日本語を習っていました。
おやすみなさい、おやすみなさい、と何度も繰り返し発音していて、なかなか勉強熱心じゃないですかぁー。

おねえちゃん、飲み込み早いよー!
でもね、お昼でチェックアウトしちゃうから「おやすみなさい。」を使えないんだよ~。
きのうの夕食をパスした参加者も復活し、全員でホテルお隣にある食堂へ。
ホテル前はバスターミナルになっていて、ラサ~サムイエ寺行きバスの発着地となっていました。
たくさんの人が巡礼に訪れていて、この食堂で朝食をと、ほぼ満席の大繁盛!

イスとテーブルは昨晩と同じようなベンチ式に低いテーブル。
最初にミルクティーが入ったカラフルな魔法瓶がきました。お隣の緑の瓶は黒酢です。

ミルクティーのことをチベット語で「チャガモ」といいます。
高度障害予防にはまず水分補給。
カップが小さいのでこのチャガモを何杯もいただきましたよ。
そして特別メニュー「おかゆ」を用意していただきました。
副菜はこちら。

ゆで卵、ゆで落花生、真ん中にあるのはザーサイです。
白い肉まん風な饅頭は確か具は何も入ってなかったような・・・。
一度ホテルに戻り、近くのサムイエ寺へ徒歩で向かいます。
寒そうなわんこにショッパデレ!

チベット語で「おはよう」は「ショッパデレ」って言うんですって。
10分ほどでお寺の入口に着きました。

物売り多し。
数珠、タルチョ(祈祷旗)を売るおっちゃん、自家製焼酎を売るおばちゃんなどなど。
門をくぐり中に入ります。
サムイエ寺はチベット最古のチベット仏教僧院で、寺院そのものが「立体曼荼羅」を表しています。

なにやら枯草を売る人に声をかけられました。

丹羽さんが1束5元(当時のレートで83円)のその草を買ってくれました。
これは香草だそうで、その束を分けて皆でそばにある白い香炉に差し入れました。

その煙が空へ上っていくことで、私達がお参りに来ましたよというメッセージになるそうです。
ここにも眠そうなわんこがいました。

お寺の中はほぼ撮影禁止。
ずんずん進んでいくと、たくさんの僧侶がお経を唱えていて、それはそれは心地よい響きが伝わってきました。
ドラを叩くお坊さん、スイスの長いアルプホルンのような金管楽器を吹くお坊さん、
お経を唱えるお坊さんは100名以上はいらしたと思います。
その中に入っていき、お布施を次々置く巡礼者。
チベットの人達は農閑期に巡礼をし、稼いだお金をほぼこの巡礼費用やお布施につぎ込むそうです。
カラフルな砂曼荼羅もちょうど近くにあり、これを見られたのは運がいいですよとダジュンさん。
またチベット人の主食である大麦の粉「ツァンパ」もお供えになるそうです。

これはそのツァンパを納める箱です。
また境内ではバターを溶かして火を灯していました。

そのバターを袋に入れたお供え物もたくさん置いてありました。
ダジュンさんは仏像やチベット仏教の歴史について詳細に解説してくれて、その知識の豊富さに感心することしきり。
寺の中にある売店で長い数珠を買うメンバー。

ミサンガ(ブレスレット)を同僚のお土産にと大人買いするメンバーも。
私は見るだけにしときました。
3階建てのお寺をかなり長時間かけて見学し、外に出ると、目が描かれた黒い仏塔、赤い仏塔、あとは白と緑だったかな?

この仏陀の知恵の目はネパールの仏塔にもありましたね。

朝食のチャガモを飲み過ぎたので、女性軍でお寺のトイレへ。
昨日と同じ、ドアなし、腰まで仕切りの穴開きでした。
まあ仕切りがあるだけいいかっ!
お寺の出入り口近くには、歴代共産党幹部の写真が掲げられていました。

サムイエは田舎町でしたが、道路はすばらしく舗装され、銀行の建物は新しく、ATMコーナーまであり、すさまじい中国パワーですな・・・。
ホテルに戻る途中、こんなおもしろいものがありました。
丹羽さんがあれなんだと思います?と。

犬用日陰屋根ではありませんよ。
これは太陽光を集め、真ん中にやかんを乗せるとお湯が沸くという装置なのだそうです。
但し、晴れの日しか使えませんけどね。
朝食を食べた食堂にて、ランチタイム。
さっき食べたばっかりという感じでしたが、数種類ある中から焼きそばにしました。

丹羽さんが食べていたチャーハンもお米がパラパラでおいしそうでした。
さあホテルをチェックアウトし、サムイエからツェタンへ移動しますよー。


2日目 ラサ~サムイエ

2016年05月18日 | チベット

ヒマラヤに沿って流れる大河ヤルツァンポー川に沿って、1列で進みます。

車もあまり通りません。
途中で何回か休憩が入りました。

なんたって3,650mですからね。
実はヘルメットを用意するのを現地支店が忘れていて、ドライバーさんが急遽ラサ市内に戻り、買ってきてくれました。
そして私達に追い付き、ここからそのヘルメットをかぶることに。

自転車も新品なら、ヘルメットも新品で気持ちがいい!
岩と岩の間にはタルチョ(祈祷旗)が、岩にはたくさんの白いカタ(シルクのスカーフ)が。

走行中見える山々には風で砂や土が吹き上げられています。
工事現場の脇を通る時はものすごい土埃。
思わずネックカバーを鼻の上まで引き上げました。
あらら、たくさんの羊が道路を横断して行きますよ。
するとその後から羊追いのおじいちゃんが現れたので、ちょっと寄り道。
自転車を降り、みんなでおじいちゃんを取り囲みます。
皺が刻まれたいいお顔で、満面の笑み。
丹羽さんが「写真を撮っていい?」と聞くと「俺のことを?いやいや、止めておくれよ。」と。
チベットの人達を撮影したい時は、必ず断ってからと旅のしおりに書いてあったのです。
現地ガイドのダジュンさん曰く、亡くなってからも写真に自分が残ることをとても嫌うそうで・・・。
おじいちゃんのやさしい笑顔は撮れませんでした。
私達が自転車でサムイエまで行くというと、真っ暗になっちゃうよ!と言われました。
そして長いひも状の道具に石を入れて投げるという、羊を追う道具を見せてもらいました。
するとダジュンさんが「小さい頃これやったことある!」と、やって見せてくれました。

かなり飛んでいきましたが、当たったら相当痛いですよ、これは。
しかしこれで羊をコントロールするなんて、すごいですよね。
平坦な道ばかりではなく、多少のアップダウンがありました。
サイクリング1日目で、ギアチェンジに戸惑い、上りでは心臓バクバクに。
それだけならまだしも、徐々に頭痛が始まりました。
高度障害、キターーーーー!
いくら深呼吸しても、一度痛み出したらすぐに治るはずもなく。
ガンガンの頭痛に耐えながら、土埃舞う中をなんとかサイクリングしていたら、そのうち視界不良の砂嵐に突入。
思わず丹羽さんがきょうのゴールはここにしましょう!と。
よかったぁー。
この痛みではもう耐えられないと思っていたので助かりました。
鼻の中も口の中も砂でザラザラです。
車に乗ると丹羽さんが携帯型パルスオキシメーター(血中酸素飽和度測定器)を差し出しました。
これは血液中に含まれる酸素の濃度を図ることができる医療機器。
1つしかないので、計測したら次の人と回していきます。

人差し指をつっこみ測定すると、そこそこいい数値。
上の数値は心拍数で、下の数値が酸素濃度です。
60~70台は危険ですが、90台はかなりいいそうです。
私はこんなに頭が痛いのだから、さぞかし数値が悪いんだろうと思っていたのに・・・。
なんでだぁ~?
そうこうしているうちに、本日のお宿「サムイエ寺ホテル」(標高3,620m)に到着。

日程表ではロッジとなっていたのですが、ホテルだったのでよかったぁー。
お部屋はこんな感じ。

写真で見るとすごくきれいですが、タオルは硬くてガビガビ。
バスタブはなくシャワーのみ。
旅行社からは乾燥しているので汗もそんなにかきません。
標高の高いところでは、お風呂もシャワーもお控えくださいと言われていました。
朝夕は気温もぐっと下がり、とてもじゃないけどシャワーを浴びる気にもなりませんでした。
ホテルロビーに集合して、歩いて近くのレストランへ向かいます。

ホテル前のメインストリート。
既に参加者1名がサイクリング後のドライブで吐き気を催し、夕食は不参加と部屋から出てきません。
私の高度障害も脱力感や食欲不振にまで及び、とても食べられる状態ではなく・・・。
が、こういう時こそ、横になってはいけないのです。
呼吸がよけい浅くなるので、とにかく起きていて、何か行動しないと。
食べる気ないのにレストランへ。

チベットの入口はパッチワークの厚い布がドアになっています。
テーブルとイスはなんだか日本の応接室みたいな雰囲気。

ご飯とおかずのセットか、うどんか、と言われたので、うどんをリクエスト。
チベットではうどんのことを「トゥクパ」といいます。

スープがなかなかスパイシーで私好みでしたが、残念ながら食べられない・・・。
うどん5本くらい食べたでしょうかね?
とりあえず水分補給しなきゃと、スープだけは半分くらい飲みました。
カレー味のじゃがいも、きゅうりの漬物、あとからチンゲン菜の炒め物が出てきました。

しゃべる元気もなかったのですが、食事が終わる頃ようやく頭痛が治まり、少し会話に加われるようになりました。
ホテルに戻る道すがら、サムイエのなんでも屋さんみたいなお店に入ってみました。
丹羽さんが明日のお菓子を購入。
ホテルの部屋に戻ると、余りの寒さにお隣のベットの掛け布団を自分のベットにかけ、予備の毛布も出しました。
早々にベットに入りましたが、3時間後には目が覚め、トイレに行き、ミネラルウォーターを飲み、また寝る。
そこから1時間置きくらいで、このトイレに起きては、ミネラルウォーターを飲むの繰り返し。
緊張していたこともありましたが、こんなにトイレに行くとは・・・。
今回の旅では、高度障害予防に「ダイアモックス」という緑内障の治療の薬を持参してくださいと旅行社から言われていました。
この薬は呼吸を刺激し、利尿作用があるので高山病の症状が出た時に有効と言われています。
会社近くの医院で診察、処方箋を書いていただき、7錠持参。

ラサに入る前から服用してくださいと言われていたのですが、飲みませんでした。
丹羽さんからダイアモックスを飲んだからと言って、頭痛が治るわけじゃないですからねと言われ、結局この日も服用せず。
もし飲んでいたら、もっとトイレに行っていたのかな?と思うと、飲まなくでよかったです。
疑似ダイアモックス服用状態なほど、おしっこ出てましたから。
このダイアモックス、保険診療外だったので、診察代と薬代で5,000円以上もかかったんだけど、結局最後まで1錠も飲まなかったのよねぇ・・・。