いよいよ車でツアー最高地点となるカロ・ラ(峠)標高5,045mへ。
かなりのスピードで標高が上がっていきます。
車の中では絶対寝てはいけません。
そして深呼吸を繰り返し、少しでも多くの酸素を取り込まねば。
5,000mが近づいた時、胸と肩、それに首を圧迫されるような苦しさを感じました。
わわわ、なんだこれ?という感じでドキドキ。
そして手先の痺れ。
私の体にはこんな反応が出るんだ・・・。
さあカロ・ラに到着です。
駐車場で丹羽さんの持参したGPSを見ると、確かに5,045mの表示が!
峠には「海抜5,039m」と書かれた石碑がありました。
GPSや旅のしおりでは5,045mになっているのに、なぜか5,039mでした。
そしてここで写真を撮るなら有料だとお金を徴収するにいちゃんがいまして・・・。
私達全員で20元(当時のレートで333円)だと言われ、丹羽さんが払ってくれました。
ったく、おめーがこの石碑を建てたんかい?6m足りないみたいだけど。
とにかくお金は払ったので、みんなで思う存分撮影しましたよ。
5,039mなんだか、5,045mなんだか、自分史上最高到達地点にバンザーイ!
ツアーメンバーと丹羽さんと。
ラサ空港で首にかけていただいた白いカタ(スカーフ)を記念に結びました。
自転車を石碑近くまで運んだのが参加者では私だけだったので、ちょっとそこ走ってみてと丹羽さん。
短い距離でしたが、走ってみました。ヤラセ撮影です。
こちらは石碑から下るところ。
たくさんのタルチョがはためいていて、迫力ありました。
ここからはまた自転車に乗り、ナンカルツェを目指します。
タルチョがかかる峠など、旗の下をくぐる時、丹羽さんは「キキソソラ~ゲロ!」と叫びます。
それはどういう意味ですか?と尋ねると、運気を上げる言葉で「神は勝つ」という意味とのこと。
ツアー中、何度となくタルチョ下では、せーのっ!の合図でこの言葉を全員で唱えました。
カロ・ラでも「キキソソラ~ゲロ!」と大声で叫び、下っていきます。
標高が高いので気温も低く、スーツケースからフリースの手袋を出せばよかったと思うほど手先が冷たくなりました。
延々下り、ようやく平坦な所にでると丹羽さんの自転車の具合が悪く、さっそく工具を取り出して直すことに。
サッと工具が出てくるところが、さすが自転車ガイドですな。
あらら、横になっちゃって、丹羽さんもお疲れモード?
映画『千と千尋の神隠し』のキャラクター カオナシ風雪山。
ここから右折するとインドに入るそうです。
あまりの寒さに耐えきれず、レインジャケットを着ました。
ようやく遠くにヤムドゥク湖が見えてきました。ナンカルツェの街はもうすぐ!
目指すホテルは街に入ってすぐのところにありました。
丹羽さんはナンカルツェの街の変わりっぷりに驚いていました。
昔はここらへん一帯原っぱで、みんなでテント泊したんですよと。
ホテルがあって、よかったぁ~。
やっと着いたぜぃー。標高4,450mまで下がってきました。
実はもっといいホテルがあるのでは?とダジュンさんが探しに行ったのですが、そこは招待所と呼ばれるところでもっと狭く、結局当初の通りこちらに。
「招待所」という言葉自体、某北の国を連想させますよね。
このホテル、エレベーターがありませんでした。
スーツケースを持って、階段を上がり、2階の部屋に行くのにも心臓バクバクでした。
お部屋はこんな感じ。
照明器具にランプが入ってないわ、コンセントが差し込めないわ、スイッチを入れても付かないわと三重苦。
とりあえず2ヶ所だけでもライトが付いたのでよかったです。
トイレの上にあるタンクからお湯が出てくると言われたのですが、ちっとも熱くならず。
シャワーのドアも閉まらず、かなり寒かったので、浴びる気にもなりませんでした。
ここのホテルも昨晩に続き窓がきちんと閉まらず。この寒さで閉まらないとは・・・。
ホテルにレストランがないので、街に出ることになりました。
どこの街にも国旗がたくさん掲げられていました。
ナンカルツェの街も、毎日国民の祝日状態ですね。
こちらのレストランで、チベットのうどん「トゥクパ」をいただきました。
全部食べようと思えば食べられたのですが、丹羽さんが残しているのを見て、私も腹八分目程度にとどめておきました。
そしてここにきて、食欲旺盛だった唯一の男性参加者が絶不調に。
車で最高地点のカロ・ラに向かう時、彼はほぼ寝ていたんですね。
起こせばよかったのか・・・。
高度障害も人それぞれで、私のように初日は頭痛と食欲不振が起きても、翌日からそこそこ順応するタイプ。
彼のように、標高の高いところでいきなり調子が悪くなるタイプ。
常に頭痛がし、油っこい中華料理を食べられなくなるタイプ。
今夜は昨晩より更に標高が500mUPの標高4,450m。
今宵もいったい何回トイレに行くことやら・・・。