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アートネタなど日々のあれこれ

生きている東京

2021-01-10 21:44:06 | 美術
ワタリウム美術館で「生きている東京展 アイラブアート15」を見てきました。

2020年9月、ワタリウム美術館は開館30周年を迎えました。この展覧会はアーティストたちが見たこの30年から東京を再考するという展覧会です。実はわたくし、ワタリウムにはオープンの頃から通っているのですが、記念すべき30周年にまさかのコロナ禍・・・些少ながらクラファンに参加したところ、招待券が送られてきたので、ありがたく使わせていただきました。

展覧会に参加しているアーティストは15名。これまでのワタリウムの展覧会を懐かしく思い出しながら見てきました。島袋道浩さんの展覧会はフィッシュ&チップスとか、笑えるツボがそこかしこにあって楽しかったな…寺山修司の展覧会はめちゃめちゃ濃くて、言葉の力というものを思い知らされたっけ…齋藤陽道さんのことはここで初めて知ったけど、写真を見て涙しそうになったのは初めてだったな…JRの展覧会はワタリウムの外観にもがっつり写真が貼られていたっけ…ファブリス・イベールの展覧会は土の匂いがするような不思議な展覧会だったな…などなど。ナムジュン・パイクのビデオアートもがっつり出現。ゲストアーティストの会田誠さんの東京城も登場…。思えばこの30年の間、ここ東京では多くの美術館が消えていきました。そんな中、この美術館がここ青山に30年間存在し続けたことは本当に貴重な、そして贅沢なことだったんだな、としみじみ思いました。

帰りにon Sundaysでお茶してきました。寒い日だったので、マシュマロココアでほっと一息つきながら、これまでのワタリウムの思い出に浸っておりました。何故私はここに30年通い続けたのかな…エッジの効いた企画に刺激をもらうことも多かったし…何よりこの美術館を出た後に世界が何だか変わって見える瞬間が好きだったんだろうな…と思い至ったのでした。

ワタリウムといえば動画「変われ!東京」(隈研吾×坂本龍一)の配信もしていたので(1/10まで)見てみました。教授、少し痩せたけど元気そうでほっとしました。もしかしてお二人ともB型?っていうくらい脱線しまくりでしたが、それが楽しかったです。隈先生の話では神楽坂でやっていた半ノラ猫プロジェクトの件がとりわけ面白かった。教授の話では小さな音に一万人を聴き入らせた件、ジョビンの生まれ変わりの鳥の件とか、趣深かった…。こういう企画が実現するのはオンラインならではですよね。そして、東京もこれから変わっていくのかな…。
コメント
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