あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

サンタクロースについて

2014-12-20 17:24:54 | 日記
 クリスマスが近づくにつれ、この年齢になってもサンタクロースのことが気がかりです。

 サンタが登場する絵本の中でも、一番大好きなのが 五味太郎さんの絵本『クリスマスにはおくりもの』絵本館 です。
この絵本の中で、プレゼントを届けるサンタが女の子からプレゼントをもらう場面があります。

 サンタが女の子の家へプレゼントを届けに行くと、くつしたの中には なんとサンタあてのプレゼントが入っていたのです。サンタは「おっ やった!」と大喜び。自分の家に帰ると、「じつはそんな気がしたので」と考え用意しておいた くつしたに、そのプレゼントを入れます。どんなおくりものなのか、開けてしまいたい気持ちをがまんして、サンタは朝まで待ちます。おくりものは、くつしただったのです。
女の子は、冬の寒い道を プレゼントの入った袋を背負って歩くサンタの大変さを想像したのでしょう。そうして 冷たくなった足を温めるくつしたがピッタリのおくりものだと考えたのだと思います。

女の子が受け取ったプレゼントは、思ったとおりのベルトのついたピカピカのかわぐつでした。
クリスマスの日、サンタはくつしたをはき、女の子はかわぐつをはき、いい気持ちで教会へ出かけます。
女の子を見てサンタは思います。「すてきな女の子になったものだ」と。
この絵本に登場するおくりものは、目には見えない温かい気持ちが、目に見える形となったものなのだと思います。そして、サンタも女の子も、おくりものを通してその中に込められた目には見えないものを 深く感じ取ることができたのだと思います。

「かんじんなものは 目には見えない。心でさがさないと …」
という 『星の王子様』の一節を思い出します。
 目で見えるものだけがすべてだとしたら、どんなにこの世界は無味乾燥で味気ないものになってしまうことでしょう。
 サンタクロースの姿は、映画や本の世界で目に見えるもののように描かれていますが、大切なのはサンタの姿ではなく、サンタのハートなのではないでしょうか。
 どの子も幸せであってほしい。元気いっぱい成長してほしい。笑顔のすてきな子であってほしい。人の気持ちをやさしく受け止める子であってほしい……

 プレゼントに込められた 目には見えない思い。
 サンタクロースは、その思いを象徴する 目に見える存在なのではないかと思うのです。

パキスタンのテロ事件に思うこと

2014-12-20 17:21:31 | 日記
16日、パキスタンの北部ペシュワルで、軍系列の学校を武装集団が襲い、児童や生徒など少なくとも130人が殺害されるという事件がありました。
イスラム過激派の反政府武装勢力「パキスタン・タリバーン運動」(TTP)が犯行声明を出したとのこと。この組織は、先にノーベル平和賞を受賞したマララさんを銃撃した組織でもあるとのことです。

なぜこういったテロが行われるのか、国内状況や宗教的対立などその背景にあるものは分かりませんが、子どもたちや若者の尊い命が一瞬にして失われたことに対して大きな憤りを感じます。
その国の未来をつくる子どもたちの命を奪うことで、誰が幸せになるのでしょうか。
無差別に尊い命を奪うテロ行為は、とうてい許されるものではありません。
中東やアフリカのさまざまな地域で、紛争や自爆テロなどを通して連日かけがえのない子どもたちの命が失われているという事実に、心が痛みます。

対立や争いの中で一番かわいそうなのは、弱い立場にある子どもたちです。
大人たちの起こした争いの中で、命を奪われ、未来を奪われ、幸せを奪われていくのですから。
戦いの先に、どんな未来が待っているのでしょうか。

マララさんが願う 平和な社会の中で 男女の別なく、どの子も 平等に教育を受けることができる未来は、いつ叶えられるのでしょうか。
戦いに要する武器や爆薬の高額な費用を、子どもたちの教育や医療に充当すれば、どれだけたくさんの子どもたちが救われることでしょう。

戦火の中にいる子どもたちは、戦いにおびえ、サンタクロースを夢見ることさえできない状況に置かれていることでしょう。

そんな子どもたちへの 何よりのプレゼントは、戦争やテロのない平和な世界の実現そのものなのだと思います。
大人たちが 戦争をやめ 武器を捨てて サンタクロースとなる日が 一日も早く訪れることを心から祈りたいと思います。

大石邦子さんの講演を聞いて

2014-12-20 17:19:41 | 日記
先日、大石邦子さんの講演を聞く機会がありました。
大石さんは、福島県会津在住のエッセィストです。
22歳の時に 事故に遭遇し半身麻痺の身となります。
以来 絶望の淵に立たされながらも さまざまな苦難を乗り越え生きてこられた方です。 
体験を通して語られる言葉の一つ一つが 強く心に響く講演会でした。

人間は、絶望の淵に立たされた時、どうやってそこを乗り越えることができるのでしょうか。大石さんにとって、お母さんの一言に込められた愛が、何よりの大きな支えとなったようです。

半身麻痺となった辛さを「私のすべてが終わってしまった」と病室でお母さんに嘆いた時、「すべてが終わったのなら、また新しいことの始まりでもあるのね…」とお母さんが語ったそうです。辛い現実であっても、どんなに未来が生きていく上で困難なものであっても、それを受け入れ、乗り越えて 新たな人生を生きていってほしい。そんな願いを込めた言葉なのだと思いました。

大石さんに好意をよせていた男性がいました。何年もの間欠かさず病室を訪ね、来ることができない時には手紙を書いてくれたそうです。やがて彼はさまざまな事情から大石さんのもとを去ってしまいます。病院から自宅に帰ることができた日に、大石さんは受け取った手紙の束を持ちかえり、涙ながらに燃やしたそうです。燃える手紙を見つめ泣き崩れた大石さんを、お母さんは抱きしめ頭をやさしくなでながら、「こうやって大人になっていくんだね。」と語ってくれたそうです。

ご両親が亡くなり、広い家に一人で暮らすようになった頃のことです。雪に閉ざされたある夜、大石さんは何もかもがいやになり自分なんかどうなってもいいという絶望的な気持ちになってしまったことがありました。その晩、お母さんの夢をみたそうです。
鮮やかな緑に包まれた森の一画にベンチが一つあり、そこだけ木々の間をぬって光があたっていました。そのベンチに亡くなったお母さんが一人腰を下ろしていました。うれしくなって駆け寄ると、大好きだった笑顔でお母さんは迎えてくれました。お母さんの膝の上には小さなリュックが置かれていました。大石さんは、私が持ってあげると言ってそのリュックを手にしました。ところがそれは抱え上げるのも大変なほど重いもので 必死になって持ち上げたそうです。
夢はそこで途切れてしまいますが、お母さんに再会することができ、大好きだった笑顔にふれることができたことに、大石さんは新たな生きる力を与えてもらったのだそうです。
その夢の話を聞いた親しい友人が、なぜリュックがそんなに重かったのか、その理由を次のように語ってくれたそうです。 
リュックの中に入っているのは、お母さんの深い悲しみ。大石さんが生きていく上で背負う苦しみや辛さを 一緒になって受け止めてきたからこそ、それだけ重くて深い悲しみとなっているのではないか と。
きっと 我が子が新たな辛さや悲しみを抱えるたびに、お母さんのリュックは重くなっているのだと思いました。

入院中にお世話になった看護婦さんも、大石さんを支えてくれた人でした。
桜の花の咲くころ、入院していた大石さんは 夜中に どうしようもない絶望感にとらわれ、自暴自棄になって病室内のものを投げつけ暴れるということがありました。物音を聞きつけ心配になって駆け付けた看護婦さんにも物を投げつけました。しかし、看護婦さんは何も言わず、大石さんの感情がおさまるまで見守っていてくれたそうです。そして疲れ果てた様子を見るとそばに来て、「桜でも見に行こうか!」と言って、大石さんをおんぶしたそうです。病院の階段を降りる時に感じた 看護婦さんの背中の温もりを 今でも忘れないそうです。

辛い思いを優しく受け止めてくれた看護婦さんの一言と温かさに、救われるような気持ちになったのだと思います。肉親でもないのに こんなにも自分の心によりそい、支えてくれる人がいるのだということを 実感されたのだと思います。

大石さんにとって、お母さんは どんな苦難にあっても 絶えることなく 自分を温かく見守り 支え 心の内に生き続ける存在なのだと思います。
また同時に、おんぶをし夜桜を見につれていってくれた看護婦さんのように、他人の辛さや苦しみによりそい支えてくれる人の存在が、絶望の淵から 救いあげてくれる 何よりの光明になるのだと思いました。

多くの人に支えられているからこそ、どこかで誰かを支える手助けができる自分でありたい と強く思いました。

※メモもとらず、頭の中に残った話を思い出しながら書いたものですから、多分に私の主観と考えの入った 講演紹介となってしまったかもしれませ ん。ただ、大石さんの趣旨と異なる内容となっていたら大変申し訳なく思います。

選挙結果について思うこと

2014-12-20 17:14:09 | 日記
マスコミの予想通りの結果となり、残念な思いでいっぱいですが、それ以上に投票率の低さに落胆しました。
一票を託す政治家や政党が見当たらなかった、あるいは投票しても結果は変わらない といった 政治への不信が、その背景にあるのでしょうか。
そうだとしても、選挙権を行使しないということは、今の政治状況に対する 意思表示の機会を捨ててしまったということでもあると思います。
国民主権を具体的な形で行使できるのが選挙権であることを考えると、民主国家としてのもっとも大事な権利が無にされてしまったような印象がありました。
先行きの見えない どうしようもない閉塞感が、投票意欲を削いでしまった面もあるのかもしれません。
たとえ そうであっても、国の未来は決して与えられるものではなく、国民一人一人がつくりあげていくものであり、その行動の一つが選挙権の行使なのではないかと考えます。
 アベノミクス、消費税、原発問題、特定秘密保護法、集団的自衛権行使や憲法改正の動き等、国民生活や日本の未来は 政治や政策によって決定され方向づけられていきます。
 今後とも 政治家の言動や政治の行方について注意深く関心を持ち、どんな社会や未来が自分の求めるものなのかと自問しながら、多くの人が貴重な一票を投ずる世の中であってほしいものです。
 大人たちのつくった社会を引き継ぐのは子どもたちです。
どんな未来を 子どもたちに用意してあげられるのか、一票にはその責任を果たす重い意味も含まれているのだと思います

衆議院選挙前に思うこと

2014-12-13 11:02:40 | 日記
朝日新聞の選挙中盤情勢調査によると、自民が単独で300議席を超える勢いにあり、自公合わせると定数の2/3<317議席>を確保しそうな情勢にあるとのこと。野党では、民主と共産が議席数を伸ばす可能性があるが、全体としては現与党が圧倒する勢いにあるようです。
実際の選挙結果がこの予想通りであれば、安倍首相の大義なき選挙作戦が功を奏したということになり、一党独裁のような形で政治が進められていくことになるでしょう。

・アベノミクスは、庶民がその恩恵を実感できるほどの成果があったのでしょうか。
・特定秘密保護法が施行され、国民の知る権利は遠くへ追いやられてしまうのでしょうか。
・集団的自衛権の行使は、戦争への道を開くことにつながらないのでしょうか。
・原発の再稼働は、福島の事故から学んだ教訓を無にすることなのではないでしょうか。
・中国や韓国との対立は、固定した歴史認識が変わらない限り改善されないのではないでしょうか。

政治の方向がこれでいいのかと疑問を感じることが多々ある中で、国民が抱く 多様な考えや思いが否定され、顧みられない時代になるのではないかと 大きな危惧の念を抱いてしまいます。せめて与党の暴走に歯止めをかけられる程度に、野党全体の議員数が確保される選挙結果になることを期待したいと思うのですが……。

・弱い立場や境遇に置かれている人に、温かい目が注がれ、経済面や福祉の面でも手厚い政策や支援が行われる政治であってほしい。
・平和憲法の理念に沿い、武力に頼る平和ではなく、民族や人種を超えて人間としての相互信頼に基づく平和を先頭に立って希求し行動する日本であってほしい。
・原子力に頼るエネルギー政策ではなく、自然の力を生かし、地球環境を大切にしたエネルギー政策であってほしい。

 私の個人的な願いではありますが、どの候補者が、どの政党が、望ましい回答や納得できる主張をしているのか、そのことを吟味しながら 一票を投じたいと思います。