今週、ずっと行きたくてたまらなかった町田久美さんの個展。
ドイツのハノーバーのケストナーゲゼルシャフトでの個展を終えたばかり。向こうのひとにはどんな風に彼女の世界は見えたんでしょうね。
そんなことを考えつつ今日は先日購入したものの目を通してなかったアートトップの町田久美特集を読みながら地下鉄で日本橋へ。
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気になってた赤の色彩。
実物で浮いてたらいやだなあと。でも、杞憂に終わりました。
「ことほぎ」
こんな具合に赤が入ることで逆に町田さんの作品に通底する日本的イメージが強まった感じ。
耳と耳をくっつけて、身を寄せ合う二人。右に伸びてく水色のリボンのその先が気になりました。
「雪の日」(部分) カタログの表紙
前から西村画廊のページで今回の個展告知用に掲出されてすごく気になってた作品。ドイツで仕上げたとのこと。
右下にぴろんと見えるのがうさぎの耳です。
この人物のコートの胸ポケットから指でつまんで出てる。
縦が2メートル近くあって、圧倒されますね。
あと、こうやって見上げるような構図はこれまでに見られなかったもの。
この人物の耳のところには耳当てみたいのがついてますが、実は耳はそこになくって、ポッケから出てるうさみみが本当の耳?
やはり、町田さんの作品てこういう思考が働くのが好きだ。
このカタログは500円。西村画廊はやはりこういうの出してるのがすごく良心的だと思います。
あと、今回は冒険しるなあと思いました。
「2」
犬小屋のようなものの中に黒くてまあるいのが2つ浮かんでる。
なんかルドンみたい。
まさか、こんなふうなのが出てくると思ってなかったのでびっくり。
黒いのの毛みたいのがびっしりとしてるのが細かく描かれています。
「バースデー」と「イヌ」はなんとアクリルで描かれてて、ぱっと見たもあれっとなります。どちらもちっちゃな作品。
「バースデー」はケーキの上に乗ってるローソクのところが人に見える。みな体を前に傾けて、中央の下を見てる。
「イヌ」は犬小屋の中が灰色のいくつもの丸いのが浮かんでる。
空に瞬く星のようにも見える。
どちらもグレーなトーン。
こういう新しい試みはどんどんトライして頂きたいですね。
今回はカタログがもうひとつ。
ケストナーゲゼルシャフトのカタログですが、テキストが独・英・日で表記されてます。 4200円。
西村画廊では町田さんのサイン有りもあるとのことで、もちろんそちらを頂きました。
こんなサインなんですね~。
危険だったのはリトグラフ。「午後四時」なる作品。
オリジナルは展示されてませんでした。
エディション50+APのうち、10枚を販売とのこと。
10万円は手が届いちゃう。
でも、あの白いぶつぶつはどうしても立体なのでリトグラフではちょっと違うなあと。
あと絵にもよりますね。もっとも最近の人気を考えると妥当なところだなあと思います。
ああ、さくっとこういうのが買えるような身分になりたい!
<町田久美さん関連記事>
・町田久美─日本画の線描(高崎市タワー美術館)
・町田久美(西村画廊)
・No Border 「日本画」から/「日本画」へ トークセッション(東京都現代美術館)
・「日本画」から/「日本画」へ(東京都現代美術館)
そしてドイツの個展のカタログも買いましたね(サイン付き)!
リトグラフ、良かったですが、でもやはり、質感的には実物
の絵を見てしまった後では、買うまでの勇気は出ず・・・.
今回はあちこちに細かい新しい試みが見られて楽しかったです!
高崎と日本橋。
たまたま時期が重なったとのこと。
まとめて短期間に観られるのは
有り難いことですよね。
リトグラフはやっぱ悩みますよね~。
タグボートでも以前には在庫のあった町田さんのが既にSoldOutになってましたし。
あとは実物を手に入れるしかないんですよね。
(と、けしかけてみる)
>Takさん
こんばんわ。
ほんとあり得ないくらいの充実ぶりですよね。
ふだんはなかなかまとめた点数を見ることってないですから。
おっしゃる通り、キャンバス地の作品という「冒険」におーっと思いました。
モチーフの意外性が素敵。
「通路」も好くて、小さいから買えるかなーと思ったら売約済みであのお値段でした..。
作品見てて、いいないいなと思ってるとだんだんほしく
なっちゃいますよね~。特に手が出る値段だと。
私もだんだん手が・・・笑
こんばんは
コメントとTBをありがとうございました。
私は『通路』とか『おもちゃ』といった小さな作品に
惹かれました。
前回の西村画廊の個展に出展されていた『きざし』なんかは手が
届きそうな金額だったのになぁ...
リトグラフは結構、きれいだなと思いました。
充実した内容でしたね。
新しい手法にチャレンジすることでまたこれまでと違う発想が出てくるんではないあかと密かに期待しています。
>kinoさん
ぜひ、訪れてみてください。
なんなら手に入れてしまうのもいいかと思いますよ~。
>lysanderさん
コメント&TBありがとうございます。
>私は『通路』とか『おもちゃ』といった小さな作品に
惹かれました。
小さな画面にエッセンスが集約されてていいなあと思いました。でも、素敵なプライスなんですよね。
そうそう「きざし」は手が届く金額だったんですよね~。
私としては編み込みが強烈でした。ああいうテイストは町田さんならではですよね。
これからも作風がどう変化して広がってくのかが楽しみです。
編み込みは最初、行ったその日に追加されててタイトルの紙もついてませんでした。
あのつかまれてしまう感じ、たぶん町田さんだけのものでしょう。
いつかご本人とお話したいですね。