風間サチコ 個展「平成博2010」に行ってきました。
このDMが自宅に届いてて見たときに思わず「おおっ!」と声をあげちゃいました。
メカ小渕!そう、あの元号発表のパロディです。
先日行ってきた、風間サチコ ”ドジョ戦記” 水がヌルくて死にそうです。(GALLERY at lammfromm)とほぼ、同時期に開催というスケジュール。
作品がこれまではかなり大きなサイズのものが中心でしたが今回はB3くらいのサイズのが9点。
実は実物を拝見する前に、ラムフロムでのオープニングの際に風間さんご自身から大きさと点数はうかがっていたのです。
どうなるかなあ?
いやいや、ぜんぜんいつもの風間さんです。
テーマとタッチは全くぶれてません。
左から「ふるさと創生館」、「バブル館」。
「ふるさと創生館」は各市区町村に一億円をばらまいたふるさと創生事業がモチーフ。
あれ?竹下首相(シャガール展でがんばってるDAIGOのおじいちゃん)の時期って平成だっけ?そう思って調べてみたら昭和の終わりのほう。
でも、そのたふるさと創生事業の結果つくられたわけの分からない施設が浮いた建築となってしまったのは平成の風景です。
お城になってますが石垣には土偶があり、わざわざ「\100,000,000」なんて数字が刻まれてる。
お城の本丸に並ぶはスフィンクス。
おちゃらけたイメージはなのだけど、存在を裏打ちするのはこの木版画による圧倒的な重厚感から。
「バブル館」はちゃんとジュリアナの入口の造りの両脇にシャンパン、しかもドンペリ。
当時はイケイケだったバブルの残骸のなんともまあグロテスクなことったら。
続いてはバブルとはうってかわったテイストに。
「僕の部屋館」は本とビデオテープで作られた小屋。宮崎事件と引きこもりのイメージが想起される。
その隣には「自由の里館」。こちらはホームレスのバラック。小屋から突き出たかのような両脇から伸びる木は鹿の角のようにも見える。
その木にはハンガーで造られたカラスの巣と吊るされた洗濯物。
「僕の部屋館」と「自由の里館」、どちらの部屋にあなたは住みたい?
なんだかそんな究極な質問を突きつけられているかのような気がしました。
左は「9.11記念館」
飛行機の飛び込んだ形に穴の開いたセンタービルのてっぺんで靴に入ったブッシュがプレッツェルを食べてる。(たしか、ブッシュはプレッツェルをのどにつまらっせてた。なんであの時に死んでなかったかなあ。。。)
そして、右は風間さんの絵はがきコレクション。
軍事ものが多くよくぞここまで集めたなあと。モノクロに彩色してあるものだとか独特のトーンで面白い。
なかなか見られるものでもないし、一枚一枚に味があるのでつい見入ってしまいました。
「くるくる総理(コドモの国)」
国会議事堂からは舌みたいにすべり台が伸びてて、広報に聳えるは観覧車。
そのゴンドラが歴代首相の顔。
圧巻です。
右手前にある「コドモの国」の標識の安部ちゃんのフィギュアが。。。。
以前もリトル妖怪くんでモチーフにされていましたね。
とまあ、すべては紹介しきれないのでこのくらいにしておきます。
今回も1点のみ作品で発表するという潔いスタイなのでここに展示されているのがオリジナル。
平成も22年。あれこれありましたが、ちょっとは景気よくなって欲しいものですねー。
11/27まで。
火~金12:00-20:00、土~日11:00-19:00
休廊:月・祝日
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>絵葉書からもうびっくりでしたよね。
見るなり噴出しましたもん。
やはり、風間さんの力強い版画のトーンだからこそ面白くなるテーマだなあと。
わたしも落ち着いたら、再訪したいと思っています。
そこからまた広がるイメージも奇抜ながら説得力があって…。脱帽です。
しかしくるくる総理は驚きました。あんなに変わっていたとは…。
会期長いのでまたMOTに行くときにでも再度見たいです!