あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

ギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展(太田記念美術館)

2007-01-15 11:08:16 | アート系
土曜日に混雑してたエッシャー展を横目に見つつ、Bunkamura GalleryでART BAZAR 2007を堪能したあと、歩いて原宿に向かってみました。

目指すは太田記念美術館のギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展です。

チラシには”世界初公開!新発見 北斎の「龍虎」100年ぶりに出会う”との謳い文句が載っています。

これは気になりますよね。

太田記念美術館は初めてです。この展示だからでしょうか。とても混雑していました。

ギメ東洋美術館というのはフランスの実業家エミール・ギメ氏によって設立されたとのことです。

今回、フランスから日本への里帰り。

さて、会場に入るや否や、やられてしまいました。

入って左に靴を脱いで畳に上がるスペースがあるのですが、そこに「龍虎」が展示されていました。




「虎図」は太田記念美術館蔵の作品ということです。

体の縞模様が淡く描かれていてすごく柔らかい色使いなのです。

手前の植物の緑と赤のどぎつい感じが対象的。

「龍図」は最近になってギメ東洋美術館に収蔵されたばかりとのこと。今回、「虎図」と対幅であることがわかったそうです。

龍は黒雲に包まれて全身の姿を見ることは出来ません。この墨の濃淡で描かれた黒雲が神秘的です。

虎が画面中央でまとまってるのに比較して、龍は画面をフルに使った構図でダイナミック!

畳の上で中腰になってまじまじと見てました。これだけ見てチケット代には見合いました。

さて、そうは言っても他にも沢山見られるので、混雑した中ではありましたがゆっくりと舐めるように鑑賞してきました。

やはり、「龍虎」のファーストインパクトが大きすぎました。

北斎ってとんでもないですね。

龍虎のような肉筆ではああいう感じでしたが錦絵だとまたぜんぜん違います。
(錦絵だと刷師、彫師などの分業制だからもちろん違うのですが)

この水の表現は見てて心躍りますね。ずっと眺めてると、富士山の青と白にも通ずるなあと思えてくるんですよね。


「千絵の海 総州銚子」これはチケットにも使われてました。

あと、北斎以外ですごく楽しかったのは写楽ですね。

笑ってしまいます、この表情とバランスには。

目つきがやはり秀逸なのです。瞼の下の弧の線が太いんです。

役者だけでなく女性の大首絵もそうでした。


「嵐龍蔵の金貸石部金吉」ポーズとバランスも絶妙です。

2月のみ展示のものもあるようなので、また来月行ってみたいところですね。
コメント (6)
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