Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 114

2020年09月12日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ

伊勢物語(9世紀から10世紀)に一段ありました。短いので全文引用しました。

第六十三段(つくも髪)http://teppou13.fc2web.com/hana/narihira/ise/now/awa/ise_ns63_awa.html に現代語訳があります。参考になさってください。

 

むかし、世心づける女、「いかで心情けあらむ男にあひえてしがな」と思へど、言ひ出でむも頼りなさに、まことならぬ夢がたりをす。子三人を呼びて語りけり。二人の子は、情けなくいらへて止みぬ。三郎なりけむ子なむ、「よき御男ぞいでこむ」とあはするに、この女気色いとよし。「こと人とはいと情けなし。いかでこの在五中将(在原業平のこと)にあはせてしがな」と思ふ心あり。狩しありきけるにいきあひて、道にて馬の口をとりて、「かうかうなむ思ふ」といひければ、哀れがりて、きて寝にけり。さてのち男見えざりければ、女、男の家にいきて垣間みけるを、男ほのかに見て、
  百歳に一歳たらぬつくも髪
   われを恋ふらしおもかげに見ゆ
とて、出でたつ気色を見て、茨からたちにかゝりて、家にきてうちふせり。男かの女のせしうに、しのびて立てりてみれば、女嘆きて寝とて、
  さむしろに衣かたしき今宵もや
   恋しき人に逢はでのみ寝む
と詠みけるを、男あはれと思ひて、その夜は寝にけり。世の中の例として、思ふをば思ひ、思はぬをば思はぬものを、この人は、思ふをも思はぬをも、けぢめみせぬ心なむありける。

 

棘のある茨はからたちとよく一緒に登場してきます。ここで出てきた薔薇はノイバラでしょう。

  

女が三人の子を集めて夢物語をしているところ。二人はばかばかしそうな顔つきで席をたつが、三郎は熱心に話を聞いている(伊勢物語絵巻より)。

  
鷹狩をしている業平の一行。画面中央で業平の跨っている馬の口を取って、一人の男が業平に語りかけています(伊勢物語絵巻より)。

  


業平が女の家に行って、共に寝ようとする。白髪頭(つくも髪;「つくも」を九十九と書き、「百」の字に一画たりない「白」の字に代用し、白髪を「つくも(九十九)髪」といった)の老女が部屋に入ってきます(伊勢物語絵巻より)。

 

 


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