カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

特別母樹林 高野山境内の杉

2011年04月25日 | ★ 日々の呟き
奥の院の御廟橋から向こうは聖域で、荘厳な静寂に包まれている。
その御廟橋までの参道には、どっしりと天を突くように伸びた大きな杉の木が林立している。
今までお参りしたときには気がつかなかったが、小さいプレートに「特別母樹林 ○○○」と数字が書いてある。


杉の根の 緑に光る 苔にさえ 御仏の声 聴ける大木


「山のこと、木のこと」についてあまり知らなかったのでこのような「特別母樹林」という言葉さえ初めてこの説明を読んで知った。
高野山は杉だが、クヌギ ナラ カラマツ アカマツ・・・など、現在全国に130ヶ所余り指定されているそうである。
優れた種を保存、採捕するために伐採などを制限する親木の林のことで、林業育苗法に基づき農林水産大臣が指定するのだと調べているうちに一つ木についての知識が増えた。



二本の木が根方でまるで最初から1本のようになっている。



この左の木も名札をつけてもらっている。
きっと立派な子孫を残し育てるための種を、数知れずいどこかで命を繋いでいっている親の木なのだ。



杉の木に興味を持ってみていると、この木は3本がまるで頑丈な要塞のように連なっている。
全山が杉の木の持つ不思議な霊気に満ちているようである。
そしてそれは私には多くのみ仏の声として、彼の岸に渡る新仏を迎え入れ導いてくれているような気がするのである。
神峯寺~大日寺
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高野山の桜に迎えられて 納骨の日

2011年04月24日 | ★ 日々の呟き

厳しい寒さを避けて、サクラの花の咲く高野山へ、お参りをした。
我が家の主婦として頑張ってくれたお嫁さんの、納骨の日だった。
お天気にも恵まれて、兄弟やその家族たちとお大師様の待ってくださる奥の院まで送った。


標高約1000mの山への道すがらのつづれ道には、満開を迎えない山桜が、若葉の中に春まだ浅い感じだった。



奥の院前の枝垂桜は、まだ開花すらしていない木が見られた。
乗せてくれた孫が、車外の気温表示が、12度であることを教えてくれたが、やはり温度差が6度くらいある山の寒さが、車から出ると「寒い」と思わず声に出る。



ソメイヨシノは満開近かったが、枝垂れ桜はこれからの様子がここでも見られた。





満中陰直後だったら、今年は積雪が多くカーブの多い山道で、安全に行けなかったら大変だと、みんなの一番都合がよく揃った今日が、きっと亡くなったお嫁さんも望んでいたかのような桜の開花始めというときになったような気がする。

命を紡いだ日があまりにも短かすぎたけれど、残されたものにとって、きっと彼の地でしっかり見守り応援してくれているだろうと、古木の杉の下を歩みながら多々思うことがあった。

 神峯寺~大日寺
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 花桃ならではの存在感

2011年04月23日 | ★ 日々の呟き
美味しい実のなる花が続いたが、今日は実のならない花桃を取り上げたい。
ピンクの桃の木のある農家の庭先に、紅というよりショッキングピンクの枝垂れの桃の花が枝いっぱいにつけた木が、数本否それより多く植えてあった。
優しい色の花を見た後だけにインパクトが大きい。

友達と一緒に話しながら見ていたら、家の人が出てきて話に加わってくれた。









これは、花桃で実はできるけれどとても、小さくて、すぐに落ちてしまうそうである。
その少ない実を見つけては、拾って大事に植えて育て、少しずつ増やしてきたそうである。
種からしか育たなくて、挿し木をしてもみんな失敗してしまったとのことである。

欲しいといってくれる人が何人もいたけれど、貰われた家ではこんなように育たないのだと、不思議な木である事を話してくれた。
このうちの土が、この花桃にあっているのかしら・・・などと思いながら花を眺めていた。
木と土の相性があるのかなぁ・・・


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桃源郷 

2011年04月22日 | ☆ ふるさと・大和
「桃源郷」なぁ~んてちょっと言ってみたかった。
わが町、栄山寺の赤い橋を渡って暫く車を走らせると、桃畑がある。
即ち農家の家のすぐ前にある桃畑である。
昨日は、梨の白い花。
今日はピンクの桃の花。
季節が来ると美味しい実になるのを楽しみにするこの町の、果物である。











桜の花についでふるさとの彩りとなる果実のなる花を、いつまでも見ることのできる環境であって欲しいと思う。

野原町のお墓参りに行く時に通る道だが、その頃には花は咲いていないので、何気なく通り過ぎていた道が、私にとって今桃源郷と呼びたい桃の里に思えた。
 神峯寺~大日寺
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梨の花盛り 阿田峯高原

2011年04月21日 | ☆ ふるさと・大和

金剛山をバックに梨の花

日曜日吉野山への行き帰りに福神駅の手前辺りの梨園が、真っ白になっているのを、桜とまた違った美しさであることに感動しながら車を走らせていた。
それから3日後の昨日、午後になって晴れるのを待ちかねて阿田峯高原へ行った。




少し高い位置から見ると、白い布を被せたように綺麗だ。
この白い花のときが梨畑の一番美しい時だ。
同じ高さの白い花がずーっと高原に広がっているのは、梅や桜と一味違った趣のある風景である。


おじいさんの木
「古いのはもう80年位のもあるのですよ。」
当主のおじいさんの代に植栽されたのもあるとのことだ。


      
梨の赤ちゃん(クリックして画像の拡大)
それぞれの花の下のほうが可愛く膨らんでいるのが見えるだろうか。
これから摘果して一つだけ残すのだそうだが、今年育まれた小さな命がこのようにして育って秋には大きな実に成長していく。
大きくなるまでにどれだけ多くの世話や手間が掛かるのか、この小さい梨の赤ちゃんを見ながら、つくづく思う。



さぁーっと雲が風に流されて現れた青空に、新葉と白い花が高原に優しく咲くのが、これから実を育んでいく心構えの強さを芯に秘めているようだ。



ミツバチと交配用の種類の違う梨の花
この日は、また冬の戻りのような寒さだったので、交配のお手伝いをするミツバチ君の出番は、なかったが梨園ではミツバチと、種類の違った花を木の下において美味しい味の梨作りの工夫をしているとのことだった。
お話を聞かせてもらってそのときは、しっかり納得し感心していたのに、メモを取ってなかったら、このように簡単な記録しか頭に入っていないのが残念である。

この時期の朝の冷え込みが梨の成長にとっては、大変なダメージとなることなど、自然の恵みの中での梨作りの苦労など、花の美しさだけを見つめている身にとっては、これからの生育の様子など見せてもらいたい気持ちが湧いてきた。

お  ま  け


突然隣の部屋から現れて、けたたましくご挨拶してから、机の下にもぐりこんだ、マルチーズのくうちゃん。
8歳の男の子だから、ワンちゃんにしたら結構おじさんである。
「くうちゃん」名前を呼んだら、机の下からそっと出てきてくれた。
カメラ目線がばっちり合って、とても可愛い目をしている。
これで歓迎してくれたかな~~~。
 神峯寺~大日寺
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