カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

歌人 前登志夫先生

2005年03月24日 | ▼ 思い出綴り

歌人 前登志夫先生が芸術院賞を受賞されたニュースを24日夕方聞いた。

もうずいぶん昔の事だが、この町に「麻裳」という同人歌会があった。
月に一度歌会があり、作品を前もって主催のUさん、Aさんに10首提出しておく。

Aさんの、ガリ版刷りで印刷も製本もすべて手作りのささやかなものだった。

そんな片田舎の小さな会の、短歌の指導をしてくださったのは、若き日の前登志夫先生だった。
短歌の諸々を歌会で、同人たちが提出した短歌について、暖かい指導をしてくださった。

吉野の広橋にある山の中のお家に皆で寄せて頂いた事もある。
猿すべりの花の咲くころだった。

その後主催の方の事情で、散会したが、今、事あるごとにふと、詠を詠みたくなるのは、前先生とのご縁からだったと、いつも思っている。

先生のこの度の栄えある受賞を、お慶び申し上げたい。
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人力車のすすめ

2005年03月24日 | △ 旅 あれこれ ドライブ

奈良公園でもあちこちに、人力車が客待ちの停車しているのが目にしてきた。

お正月に、親友Hさん(今回も同行)と春日大社に参った時、俥夫に乗車を勧められた。
Hさんが、「奈良は私たち、案内できるほどやからええわ」と笑いながら断った。

また、人力車は、足腰の弱い人や、履物が歩くのに不都合な(ヒールの高い)靴などはいている人が、利用するものとばかり思っていた。

それが、今回Hさんは、人力車での嵯峨野巡りを提案した。
何年か前にグループで来たとき、躊躇いながら、少し恥ずかしい思いで、勇気を出してここで乗った時の良い印象を、私にも味わえと勧めてくれた。

私は、毎日放送のイベントで、1日中嵯峨野を歩いたこともあるが、要所、要所を説明してもらえるとの事、行きたい場所の希望も聞いてもらえる。写真も撮りたい。そんな経緯があって、初めて人力車に乗る決心をした。



これが、大正解だった。

俥夫の前谷さんの要を得た親切な説明と私たちのやり取りがとても楽しく、春の陽気の嵯峨野路を心行くまで楽しませてもらえた。

人力車というのは、会社経営で、全国の観光地に9箇所(多分そう聞いたような)あって、小樽、鎌倉、湯布院等々で営業していること。一日の走行距離を合わせて一番長かったのは、30kmくらいとの事。
黙って乗っているお客さんより、私たちのように、話しかけるお客さんとのやり取りが楽しいこと。
おしゃべりの二人のおばさん<おばあさんとは自認していない>への、おもてなしの言葉だったかも知れないが・・・
とにかく二人合わせて100kg近くを引いているようなしんどさを、微塵も感じさせない応答振りには、全く感心させられた。

嵯峨野の、名所、旧跡には、人力車が停まっている。それらの俥夫の若い人達も、出会うごとに、笑顔で気持ちのよい挨拶がある。

会社の経営姿勢がこんなちょっとしたことにも見える気がした。
とにかく、人力車お奨め党に変身した私である。

嵯峨野が、またお気に入りの場所になった。


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