四条通りをブラブラ歩いていた。細い路地の奥のほうにある喫茶店が目に入った。
コーヒーを飲みたいなあと思っていた矢先、お店の方から呼ばれた様な感じで、友人と期せずして、足が路地に向かった。
ドアを押して一歩店の中に入った時、二人とも「奈良の文殊庵とおんなじやなぁ」と顔を見合わせた。
その店のレトロな雰囲気、アンティークな置物などが、昔、学生時代に時々立ち寄って話し込んだ、喫茶店とほんとによく似ている。
ティールームでなく、喫茶店と呼ぶのが最も似つかわしい。
年配のご夫婦で30年以上営業しているとの事。
ママさんも交じって話が弾んだ。生まれた年が私たちと同じとあって京都と奈良の違いがあっても古きよき時代に花が咲いた。
こんなところがあったんだ。機会があればまた来たい。そんな思いでいい時間を持った。
ほっこりした気持ちで店を出た。