皇居で行われる雅楽の秋季演奏会に行ってきました。
朝早く、大手門の前で並んで待つために、朝一番のひかりでは遅すぎると、わざわざ三島まで東海道線で行って新幹線のこだまに乗り換え午前8時に東京駅へ着いてそこから徒歩で大手門へ。
8時20分ごろの到着で、14番目でした。
9時の開門まで列を作って待つのですが、さいわい前日のような雨降りではなく、午後のような日差しもなく、とても過ごしやすい気候だったので助かりました。
午後9時に参加証と身分証のチェック、ボディーチェックにバッグの中身も隅々まで調べられます。
またもう一つのゲートがあって、今度は9時半の開場まで4列になって待ちます。
最後の関門では20人ずつに区切って入場。
もちろん第1のグループで入場しました。
会場の中はユーチューブで見るのと同じ。
まったく一緒(当たり前か)。
一番前の特等席で鑑賞できました。
さすがです・・・写真は撮れません。
私の場所から篳篥の主管の奏者がよく見えたのですが、膝の前に置いた篳篥のケースの見事なことと言ったら、もうびっくりです。
黒塗りで蒔絵がほどこしてあります。
下の写真の中央下のほう、白い置物がありますが、これが笙を温めるための火鉢です。
最初は腰掛かなと思ったりしたのですが、やはりこれは火鉢でした。
篳篥はもちろん、琵琶の演奏者もきりっとして素敵でした。
演目はおなじみの平調ではなく、盤渉(ばんしき)調の曲ばかりで、
① 音取
②千秋楽
③越天楽残楽三返
④劔氣褌脱(けんきこだつ)
この4曲です。
盤渉長越天楽は平調のものとまったく似ても似つかない別の曲のように思いました。
15分の休憩の後、舞楽を2曲。
○左方(さほう) 還城楽(げんじょうらく)
○右方 蘇志摩利
左方は赤、右方は緑の装束を基調とするものらしいですが、
まさしくそのとおり。
とくに蘇志摩利は旱魃の時に、雨請いのために舞ったと伝えられるだけあって、蓑をつけて笠を被るといういでたちで、雨蛙みたいです。
還城楽というのは金色の蛇の模型が舞台に運ばれてきて、それを見つけて喜んで舞うというテーマのもので、浅間神社の舞楽でもおなじみです。
昨年の春日大社での雅楽演奏会に比べるとはるかに音が柔らかく、聴き応えがありました。
衣装や舞も最高級といった感じです。
これはもう来年も申し込まなくては、と思いました。