望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話・その8

2011-12-04 14:17:20 | 舞台・ウラ話

前後を支えてもらわないと、乗り降りできない大八車。


まぁ、それでも、普通に支えてもらえばいいワケで、
なんの問題もない、つもりでした。


ところが・・・、


という前に、このときのシーンをご説明しますね。


私の死を悼んで、10人以上の仲間が、
大八車の後ろを練り歩く・・・といったシーンでした。

ゆっくりと動く大八車。
それに歩調を合わせるように、
ゆっくりと動く人の列。

このあたりは、じっくりと見せようって狙いです。


ただ、ゆっくりと歩きながらも、
実は、全員が全員、心の中ではドッキドキ。

というのも、このシーンのすぐあとに、
地獄のような超早替えが待っていたんです。
それも全員!


ソデにはける順番でさえ、
1人でも先にハケたい、というくらいで、

みんな、早くソデに入って、
走りたくて仕方がない

悲しそうな顔をして歩きながらも、
ホントはもう気もそぞろ状態だったんですね。


その上、悪いことに、
セットのトラブルで時間がなくなり、

大八車が届いてから、一度も、
そのシーンの稽古をしないまま、ゲネに突入してしまった。

支えてくれた2人を除いて、
誰も大八車の「タチの悪さ」を知らないまま、

本番通りにやってみるゲネ(ゲネプロ)が始まってしまったんです。


でも、ゲネとなれば、
こっちも、他のことで手いっぱい。


シーンが進んで、私が死んで、
死体の出番になったときには、

なーんにも考えずに、舞台のソデで、

そばにいた人に支えてもらいながら、
大八車に横たわりました。


        (つづく)




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