望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

「カミサマ」ウラ話・とりあえず稽古場から(その8)

2017-03-17 10:19:16 | 舞台・ウラ話

さて、稽古場での稽古も最後に近づいて、
あと数日で小屋入り、というところで、

ついに恐れていたことが起こりました。

なんと、一気に2人がインフルエンザ!


この冬はインフルが大流行りで
大きな舞台でも、
3日ほど休演になったところがあって、

だから本当に、みんな気をつけて、
マスク、手洗い、消毒といろいろやっていましたが、
それでも、なっちゃう人はなっちゃうんですね。


でも、この時期は何が何でも、
通し稽古をしなきゃなりません。
通しで精度を上げていかないと、
もう時間がないのです。

1人はダブルキャストだったので、
もう片方のキャストが入ってくれましたが、

もう1人は、シングルキャストのおばあちゃん役。

シングルは3人だけなのに、よりにもよって、
その人がなっちゃったのです。

  もうあとは代役しかない。


そこで、
「お願いっ!」と主宰に頼まれたのが矢守忠彦さん。

彼もシングルキャストだし、きちんと芝居ができるし、

ってことで、
当然といえば、当然の成り行きだったんですが・・・。


本当の役は、シャープな東京の大学教授。



が、突然、津軽弁のおばあちゃんに。


もちろん役者はどんな役でもやりますけど、
突然降ってわいた代役で、

それも津軽弁なんて喋ったことなくて、

「みんな方言、大変そうだなぁ」
みたいな顔で見てた人が、急に津軽弁!

それも本番前の通し稽古なので、
他のキャストのテンポは絶対に崩せない。
台本を持ちながらも、テンポは死守!


突然の代役で、この状況って、
標準語でも結構きついんですが、

たとえ「なんちゃって」でも津軽弁。
読むだけでも大変です。

いい役者さんなので、ちゃんとこなしてくれましたが、
最初の緊張感は、見ていてかわいそうなほど。


だけど、かわいそうと思いながらも、
こっちも笑えちゃって、
それなりにキツくもあったんですけどね(笑)

だって、すごい緊張しながら、
この姿で、懸命にお婆ちゃんをやってくれてるんです。


そりゃ、やっぱり、笑えますって。


そして小屋に入って、
明日から本番という場当たりの日。

1人は復活して現れたのに、
矢守さんが代役を頑張っていた人は、
時間になっても現れず。


「どうしたの?」
と、みんながざわついているときに、
主宰から発表がありました。

なんと、その彼女、インフルが治らず、
ドクターストップが解けないのだと!


ええっ?

だって、明日から本番だよ!

ダブルなら、シングルで頑張ってもらえるけど、

彼女、シングルキャストなのに、どうするの?!



        (つづく)






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