いろいろと、やらなきゃいけないことが増えてくると、
違うことをやりたくなるという・・・。
これ、私だけじゃないと思いますが。
今回の芝居とはまったく関係ないことを、
ちょっと語らせて下さい。
役と、役者のキャラクターとの話なんですが・・・。
オーディションでは、演技の上手い下手は関係ない、
キャラクターが合うかどうかだ、とよく言われます。
そして実際、そうだと思います。
私もオーディションを受けて、
さすがですね~、うまいですね~、すばらしいですね~、
なんて絶賛された挙句、落とされる、
なんてことが何度もありましたから(笑)
ただ、役者の立場で言えば、
キャラクターだけで選ばれるというのは、
あまり嬉しくないんですね。
やっぱり演技力を見てもらいたいわけです。
なんですが、それに関して、
あ、やっぱりキャラクターって大事だな、と、
この前、思ったことがあって、
ちょっと書いてみたくなりました。
少し前に、まあ例によって、
知り合いが出ている芝居を、観に行きました。
そして、その主役の男性が、
本当にその役のために存在しているのでは、
と思うほど、ぴったりだったんです。
それに感動して、演出家にも「彼、いいですね~」
なんて絶賛していたのですが、
後で共演した友人としゃべってみると、
これがまた評判の悪いこと!(笑)
相手の芝居を受けずに、自分勝手な芝居をする。
台詞がなかなか覚えられずに、
今でもかなり無茶苦茶な台詞をしゃべっている。
あのシーンで、あんな芝居するのはおかしい。
・・・とボロクソなわけです。
だけど、お客さんとして1回観ただけでは、
同業者の私であっても、そんなことは感じなかった。
それよりも、ぴったり役にハマっている方が、
観ていて心地よかった。
あ~、ここなんだな~。
なんか私、初めてわかった気がしたんですね。
共演者の、彼に対する文句っていうのは、
もう、実にもっともな話で、
こういう勝手な芝居をされると、
やりにくいし、芝居として成立しない!
で、共演者としては腹が立つワケです。
私もよく、こんなことで怒ったりしています。
なんだけど、もしかすると、それは、
毎日稽古している役者の視点でしかなくて、
キャラクターさえ、見事にはまっていれば、
そんなもの、簡単に超えてしまうのかもしれない。
もちろん、全くキャラクターが違っていても、
そこから作っていくのが役者の醍醐味だし、
そんなにぴったりのキャラクターなんて、
そうそう遭遇するもんじゃない。
でも、
たまたまぴったりのキャラクターだったら、
それだけで充分、ってことも確かなんだなぁ、と、
なんだか妙に納得・・・。
と同時に、
こんな調子で、
我々役者が色々とこだわっている事は、
お客様目線で見れば、
思いっきり、関係なかったりするんだろうな~、と、
あらためて反省しています。
凝りに凝ったお料理より、
新鮮な素材のシンプルなものの方が美味しい、って、
これは芝居にも当てはまるかもしれません。
今度の役は・・・、
うーーん、そうですねぇ。
そんなに離れてもいないし、近くもない、かな?
それにどう寄り添って、
重なっていくのか。
自分だけで考えていたキャラクターが、
人と交わって、どんな化学変化を起こすか。
すべてはこれから!
はい、来週から稽古開始です!
よっしゃぁ
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ラビット番長 『カチナシ!』
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