ドルフィンベルベット

高齢馬のケアと徒然日記

『さよならドビュッシー』

2015年06月09日 12時57分08秒 | 読書日記
『さよならドビュッシー』(中山七里著)

『死亡フラッグ…』と一緒にブックオフで買った100円文庫で、これまた「このミス大賞」作品
2013年に映画化されていたようです。今の今まで知らなかった


司法試験一発合格し、司法修習を終えて念願のピアニストになったという岬洋介シリーズの第1段のようです。

ピアニストを目指す15歳の少女、資産家の祖父、そして、海外の震災で両親を失った同い年の従妹(同じくピアノが上手)にあまりに過酷な運命がのしかかります。
高校進学を控えた火事に巻き込まれて火だるまに…

全身やけどを負って皮膚移植。
声はやけ潰れ、手足も思うように動かせない状態ですが、名医によって顔は綺麗に復元され(…ありえない話です)ます。

そんな状態でピアノなど…、と思いますが、岬洋介の支援によってコンクール出場を果たします。

やる気があれば何でもできる…、かどうかは別として、この作品のすごいところは、楽曲の解説というか表現力がとても豊かで、これはこの著者の言葉なのか、それとも著名な評論家の言葉なのか、とても気になって著者の経歴を見直したりしていました。

中でも『月の光』を大絶賛していましたが、私も大好きな曲で、両手の流れるような旋律の中に主音が隠れている本当に本当に美しい曲だと思います。
弾けないですけどね 

ストーリーも面白いですが、音楽の解説の部分を楽しめる作品でした
コメント
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