ハッピーバースデー 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2005-04-18 |
ほとんどマンガばかり読んでいる娘羊ですが、簡単なケータイ小説風のものも読んでいます。
中学生になり、いろいろと難しく情緒不安定なことも多く、私にもつっかかり、手に負えないことがたくさん出てきました。
そんな娘羊が、昨日布団に入って熱心に読んでいたのが、この本です。夜まで一気に読んでいたと思ったら、急に私のところに持ってきました。
「おかあさん、絶対にこの本を読んで」
私も最近本を読んでいる暇もなかったし、寝る前に読書すると数ページで寝てしまうので、受け取ったものの、どうしようかなぁと思いました。
どういう内容?
と、聞くと、
「いいから、読んでみなよ」とのこと。
その場ですぐに読んでみました。すると数ページ読んで、止まらなくなってしまいました。
あすか、という12歳の女の子が主人公です。
この本には、家族、親子、夫婦、虐待、いじめ、不登校、障碍、死、などの問題が凝縮されて詰っていますが、その中で主人公が立ち直り、しっかりと成長していく様子が描かれています。
あっさりと書いてあるにも関わらず、何かリアリティがあると思っていましたら、作者さんは、教育カウンセラーをしている方でした。
実際のカウンセリングの現場からの子どもの叫びをこの本に書いているから、ウソがありません。
ストーリー的には、あまりに出来すぎた展開と思いつつ、なぜこの本を娘羊が私に持ってきたのか、そのことが気になりました。
本の中身の出来事は、大げさではあっても、実は私の問題でもあります。
私は子どもとちゃんと向き合っていただろうか。娘の気持ちを考えたことがあるかなぁ。
と、いろいろと考えさせられました。
それに、この本を私に読ませたかった娘羊の気持ち。
彼女なりの訴えがあったのかと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになりました。
本の中で扱っている内容は深刻ですが、嫌な気持ちにならずに読めますし、最後には心が温かくなります。私もこうなりたいなぁと素直に思える本です。
娘羊が勧めてくれたこの本、子育てで行き詰っている方にもぜひおすすめしたいと思いました。
もちろん、思春期のお子さんにも。一日ですんなり読めますよ。
生きるための力を与えてくれる良書です。
親子で読んでみてほしいです。