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ジブリ名作集

2013年09月16日 10時07分26秒 | Weblog

 宮崎駿監督が引退を宣言してちょっと経つが、名作というものは、やはり未来永劫に語り継がれていくものなのだろうと思う。素晴らしい映画は、時代の大きな変遷を経た今でも、心に染み入るものであるのと同じなんだろうと思う。それは、不変のテーマを根幹にしているからなのだ。どんなに物質社会が進化しても、永遠に求められるものは変わらない。だからこそ、それらをテーマにした作品を目にすると、涙してしまう程に感動するのである。そんな意味からすると、宮崎駿が創ってきたジブリもそうなのだろうと思う。不変の求められる主題がテーマになっているからなのである。
 そんなジブリ作品を見てみたいと思うが、最初は、宮崎駿が手がけたアニメ作品から出発したいと思う。

1.永遠の名作「アルプスの少女ハイジ」
 
児童文学的な作品で、スイスの生活や動物の動きなどをアニメーションで表現している。何度も地上波やCSで再放送されたうえ、キャラクターグッズやCM、公認のパロディも数多く製作されている。ハイジの声を担当した杉山佳寿子の後日談によると、放映開始後しばらくは決して高い視聴率ではなかったが、文部省(当時)から推薦を受けるなどの高い評価により、1年間の放映続行が決定され、次第に高視聴率を得る番組になったという。この作品を制作するに当たり、スタッフは海外現地調査(ロケーション・ハンティング)を約1年間行った。調査には、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一らが参加しており、その成果は作品作りに生かされた。日本のアニメとしては欧州各国で広く放送された存在で、アラブ諸国やアフリカ・アジアも含め、英語圏を除く世界中の国々でも放送された。ちなみに、本作の熱狂的ファンを自称する池田香代子が、知り合いのドイツ人のおじさんに「これが日本で製作された作品だとは思わなかった」と言われたと後に語っている。なお、美術担当の井岡雅宏はこの調査には参加しておらず、製作には相当苦労したという。本作以降、世界名作劇場では制作前の海外現地調査が踏襲されることになる。
 この作品で印象的だったのは、何と言っても明るく素直な少女ハイジ。偏屈なアルムのおんじ(おじいさん)の気持ちも癒してしまう力があった。また、友人のペーターや足の悪いクララとの、心温まる友情がとても良かった。アルプスの自然の雄大さも映像からは強く感じられた。心温まる不朽の名作だろうと思う。




2.宮崎駿初監督作品「ルパン三世 カリオストロの城」
 モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第2作。宮崎駿の映画初監督作品。1979年12月15日公開。 公開時のキャッチコピーは、「前作をしのげないのなら 2作目を作る意味がない」、「巨大な城が動き始める! 影の軍団が襲ってくる!」、「生きては還れぬ謎の古城でついにめぐり逢った最強の敵!」。世界的な怪盗ルパン三世と相棒の次元大介は、モナコの国営カジノ大金庫から売上金を盗み出すことに成功し、追っ手をかわして車で逃走した。車内で札束に埋もれた二人は浮かれていたが、ふと盗んだ札束に目を落としたルパンは、それが「ゴート札」と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、ゴート札の出処と疑われているヨーロッパの独立国家“カリオストロ公国”に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女クラリスが何者かに追われているのに出くわす。ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまった・・・・。
 この作品は、ルパン三世の映画の中でも、ピカイチの内容。実にパワフルで面白い。最後に銭形警部がクラリス王女に言う。「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」。随分と粋な台詞である。こんな点が、多くのファンを得た宮崎作品と言えるのである。




3.宮崎駿初の長編アニメ「風の谷のナウシカ」
 宮崎駿による日本の漫画作品。アニメーション監督・演出家でもある同氏が、徳間書店のアニメ情報誌『アニメージュ』誌上にて発表したSF・ファンタジー作品。科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を描く。1984年には宮崎自身の監督による劇場版アニメ『風の谷のナウシカ』が公開された。『アニメージュ』1982年2月号にて連載を開始し、映画制作などのため4度の中断期間を挟み、1994年3月号にて完結した。1994年に第23回日本漫画家協会賞大賞、1995年、第26回星雲賞コミック部門を受賞。単行本の発行部数は累計1,200万部。海外でも8か国語で翻訳・出版されている。




4.「天空の城ラピュタ
 宮崎にとって、原作となる作品が存在しない初のアニメオリジナルの監督作品である。製作は徳間書店。スタジオジブリ制作映画の1作品目となる。次第に高年齢向けになっていくアニメに対して、マンガ映画の復活を目標に小学生を対象に古典的な冒険活劇として企画され、それが結果的に大人の鑑賞に耐えうる作品になるというのが宮崎の方針であった。音楽は冒険活劇ということから宇崎竜童に決定していたが、プロデューサーの高畑勲の再考により『風の谷のナウシカ』の久石譲が続投することになった。配給した東映による観客満足度調査は97.7%と高く、物語は幅広い年齢層に支持され、ビデオ販売は好調であった。「ラピュタ」という名称はスウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する、空を飛ぶ島にある王国「ラピュタ王国(en:Laputa)」からとったもの。劇中に空飛ぶ島の物語を空想した人物としてスウィフトの名前も出てくるが、名前の借用以外は『ガリヴァー旅行記』との関連はない。19世紀後半、産業革命期のヨーロッパを元にした架空世界での冒険を描く。




5.子供に大人気「となりのトトロ」
 スタジオジブリ制作の日本の長編アニメーション作品。昭和30年代前半の日本を舞台にしたファンタジー。田舎へ引っ越してきた草壁一家のサツキ、メイ姉妹と、“もののけ”とよばれる不思議な生き物「トトロ」との交流を描く。1988年4月16日に東宝系で日本公開された。観客動員数は約80万人。封切り時の併映は高畑勲監督作品『火垂るの墓』だった。配給収入は5.9億円と『風の谷のナウシカ』を大きく下回ったが、キネマ旬報の「日本映画ベストテン」第1位など、各種日本映画関係の作品賞を獲得。1989年4月28日以降、テレビ放映も繰り返し行われた。キャッチコピーは「このへんな生きものは まだ日本にいるのです。たぶん。」と「忘れものを、届けにきました」のふたつ。前者は糸井重里によるもの、後者は同時上映された『火垂るの墓』との共通コピーである。
 トトロとは、森に住む妖精の名であるが、この命名は宮崎駿の親類の子が所沢(埼玉県)をトトロザワと言って、うまく言えなかったことからである。トトロの森は、所沢が舞台で、ここに結核病棟があったのである。母親の入院していた病院は、まさにここからきている。当初主人公は、さつきだけであったが、宮崎駿の脚色により、もっと小さい妹「めい」が誕生した。この二人の姉妹の純粋さと森の妖精トトロたちの交流が、爽やかなのである。




6.野坂昭如原作「火垂るの墓」
 
『火垂るの墓』(ほたるのはか)は、野坂昭如の短編小説。野坂自身の戦争原体験を題材に、浮浪児兄妹の餓死までの悲劇を独特の文体で描いた作品である。1967年(昭和42年)、雑誌『オール讀物』10月号に掲載された。同時期発表の『アメリカひじき』と共に翌春に第58回(昭和42年度下半期)直木賞を受賞した。単行本は1968年(昭和43年)3月25日に文藝春秋より『アメリカひじき・火垂るの墓』として刊行された。現行版は新潮文庫より刊行されている。翻訳版はAlycia Davidson訳(英題:Grave of the Fireflies)をはじめ、各国で行われている。『火垂るの墓』を原作とした同名タイトルの映画(アニメーション、実写)、漫画、テレビドラマ、合唱組曲などの翻案作品も作られており、特にアニメーション映画は一般的にも人気の高い作品となっている。なお、イギリスでも実写映画化される予定となっており、撮影は2014年から行われる。




7.魔法少女のパン運び「魔女の宅急便」
 
『魔女の宅急便』(まじょのたっきゅうびん)とは角野栄子による児童書(児童文学)である。宮崎駿監督によって1989年に同名でアニメ映画化された。また2013年、清水崇監督による実写映画化が発表された(2014年公開予定。主演・小芝風花)。シリーズ1作目『魔女の宅急便』は、主人公のキキが親元を離れ、知らない町で魔女として一人立ちする姿を描く。オリジナルは1982年から1983年にかけて『母の友』に連載された。その後シリーズ化されており、福音館書店から刊行されている。表紙画、挿画は第1巻が林明子、第2巻が広野多可子、第3 - 6巻は佐竹美保がそれぞれ手がけた。英語、イタリア語、中国語、スウェーデン語版も出版されている。2009年10月、最終巻「魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち」が刊行され、24年に亘って描かれた同シリーズは完結した。




おもひでぽろぽろ」英題:Only Yesterday
 岡本螢・刀根夕子の漫画および、それを原作としたスタジオジブリ制作の劇場アニメ作品。監督・脚本は高畑勲。主題歌はアマンダ・マクブルーム作詞・曲(ベット・ミドラー歌)の「The Rose」を高畑勲が日本語に訳し、都はるみが歌った「愛は花、君はその種子」。東京の会社に勤めるタエ子は東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。




9.ニヒルな主人公が良い「紅の豚」
 スタジオジブリ制作の日本の長編アニメーション作品。アニメーション映画として1992年7月18日から東宝系で公開された。監督は宮崎駿。前作の『魔女の宅急便』に続いて劇場用アニメ映画の興行成績日本記録を更新した。世界大恐慌時のイタリア・アドリア海を舞台に、飛行艇を乗り回す海賊ならぬ空賊(空中海賊)と、それを相手に賞金稼ぎで生きるブタの飛行艇乗りの物語。第一次世界大戦後の動乱の時代に生き、夢を追い求める男達の生き様を描く。元々は、日本航空での機内上映用として製作が開始されたが、長編化したため、劇場作品へと変更された。このため、劇場公開より先に日本航空国際便機内で先行上映され、劇場公開後も機内上映は続けられた。なお、2007年9月に、日本航空国際線機内(一部機種をのぞく)で「紅の豚」の再上映が行われると発表された。




10.狸が人間社会と共存??「平成狸合戦ぽんぽこ」
 『平成狸合戦ぽんぽこ』(へいせいたぬきがっせんぽんぽこ、英題:Pom Poko)は、1994年7月16日公開のスタジオジブリ制作の劇場アニメ作品。原作・監督・脚本は高畑勲。開発が進む多摩ニュータウン(多摩市)を舞台に、その一帯の狸が化学(ばけがく)を駆使して人間に対し抵抗を試みる様子を描く作品。数年に1度、日本テレビ『金曜ロードSHOW!』枠で放送されている。スタジオ内の初のCG使用作品でもある。日本で「ジブリがいっぱいCOLLECTION」シリーズとして発売されたセルビデオは、40万本を出荷した。
 狸たちが駆使して化け比べをするシーンは圧巻。実に凄まじい変化ぶりである。しかし、人間の山開拓で住処を追われた狸たちは、人間社会へと入り込むしか生きる道が無くなってくる。この辺が、自然を消滅させていく人間の横暴を皮肉たっぷりに描いているのである。




11「耳をすませば」
 『耳をすませば』(みみをすませば、英題:Whisper of the Heart)は、柊あおいの漫画作品、およびそれを原作とした近藤喜文監督、スタジオジブリ製作の劇場アニメ作品。アニメ映画版では、背景美術として東京都多摩市と同武蔵野市を描写した絵柄が多く見られる。




12「もののけ姫」
 『もののけ姫』(もののけひめ)は、宮崎駿によるスタジオジブリの長編アニメーション映画作品。1997年(平成9年)7月12日公開。森を侵す人間たちとあらぶる神々との対立を背景として、狼に育てられた「もののけ姫」と呼ばれる少女サンとアシタカとの出会いを描く。宮崎が構想16年、制作に3年をかけた大作であり、興行収入193億円を記録し当時の日本映画の興行記録を塗り替えた。映画のキャッチコピーは「生きろ」。主題歌「もののけ姫」(作詞 - 宮崎駿 / 作曲・編曲 - 久石譲)を歌う米良美一は、女性のような高い声で歌うカウンターテナーが話題になり、この作品によって広く認知されるようになった。声優は『平成狸合戦ぽんぽこ』のおキヨの石田ゆり子、『紅の豚』のマンマユート・ボスの上條恒彦、『風の谷のナウシカ』のナウシカの島本須美とアスベルの松田洋治と言った過去のジブリ作品にも出演した者が起用されている。




13「ホーホケキョとなりの山田くん」
 1991年10月10日から『となりのやまだ君』の題で連載が開始された。同作者の『おじゃまんが山田くん』を意識して付けた名前だったが、主人公であるのぼるくんよりも妹のののちゃんの人気が高かったため、1997年に題と主人公が変更された。いしいの病気療養にともない、2009年11月22日から2010年2月28日まで休載していた。2011年8月13日に連載5000回を達成した。マンガの内容にはそれに関する話題はなかったが、同日夕刊の「素粒子」欄にその旨が掲載されていた。




14.八百万の神々の癒しの場所「千と千尋の神隠し」
 『千と千尋の神隠し』(せんとちひろのかみかくし)は、スタジオジブリの長編アニメーション映画。監督は宮崎駿。2001年7月20日に日本公開。10歳の少女、荻野千尋(おぎの ちひろ)はごく普通の女の子。夏のある日、両親と千尋は引越し先の町に向かう途中で森の中に迷い込み、そこで奇妙なトンネルを見つける。嫌な予感がした千尋は両親に「帰ろう」と縋るが、両親は好奇心からトンネルの中へと足を進めてしまう。仕方なく後を追いかける千尋。出口の先に広がっていたのは、広大な草原の丘だった。地平線の向こうには冷たい青空が広がり、地面には古い家が埋まっていて瓦屋根が並んでいる。先へ進むと、誰もいないひっそりとした町があり、そこには食欲をそそる匂いが漂っていた。匂いをたどった両親は店を見つけ、断りもなしに勝手にそこに並ぶ見たこともない料理を食べ始めてしまう。それらの料理は神々の食物であったために両親は呪いを掛けられ、豚になってしまう。一人残された千尋は、この世界で出会った謎の少年・ハクの助けで、両親を助けようと決心する。




15.猫の世界を描く「猫の恩返し」
 森田宏幸監督によるスタジオジブリのアニメーション映画である。スタジオジブリの作品『耳をすませば』の主人公である月島雫が書いた物語という位置づけのスピンオフ。猫の男爵バロンが2作に共通して登場する。宮崎駿のリクエストをうけて柊あおいが描き下ろしたコミック『バロン 猫の男爵』を原作とする。バロンの声を担当する声優は主人公とのバランスを考慮し、『耳をすませば』の露口茂から袴田吉彦に変更された(監督曰く「若々しい感じを出したかった」との事。もっとも、制作時点で既に露口は芸能活動を休業している状態だった)。また、『耳をすませば』で雫の声を担当した本名陽子が、クラスメイトのチカ役を担当している。