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『忍風カムイ外伝』とは?

2009年09月19日 17時12分42秒 | Weblog
 
「忍風カムイ外伝」DVD第2巻パッケージイラスト

 映像化が不可能と言われていた『忍風カムイ外伝』の映画がヒットしている。原作はご存知白土三平であり、忍者に関する漫画を多く手がけている。もともと、漫画を元にしたアニメが大ヒットしたもので、今回の映画製作に繋がったのである。もっとも、題の示すとおり、これは「カムイ伝」という本伝では表現できない内容を、外伝という形でまとめた、言わば本編の番外編とも言うべき作品なのである。これは、カムイ伝を執筆していた白土三平氏が、本編ではまだまだ先の話だけど、描いてる最中に思いついてしまい、「あんまり時間が経つと先に使われるかもしれない」というアイディアのものを、「外伝」として先に発表しようとしたものであり、そんな意味で作られた別カテゴリの作品なのである。
   
        カムイ外伝
ー今回の主人公・カムイの生い立ちについて語ると-

慶安年間(1648~1651)、東北の貧しい村、夙谷村に住む貧しい夫婦に一人の男の子が生まれた。我が子の誕生を喜んでいると、突然、山から巨大な片目の山丈が現れ、その子を抱きかかえると「カムイ」と呼んだ。カムイ、とは、アイヌ語で「神」の意味。以降その子の名はカムイとなった。
 貧しい村で極貧にあえいでいたカムイは、「強くなって、大きなモノに立ち向かえる力が欲しい」と、剣の修業に励むようになる。達人・露木鉄山を師と仰いだカムイは、夙流・変移抜刀霞斬りの基礎を磨いた。次第にその才能を開花させていくカムイを、伊賀忍者の小頭(アニメでは大頭)が目を付け、カムイは伊賀の里へと誘われる。伊賀の赤目に忍びの英才教育を仕込まれたカムイは、瞬く間に伊賀の里の有数の実力を身につけていく。
 ある日、カムイは忍びの者の仕事として、ある母子を暗殺するよう命令を受ける。が、カムイにはそれが出来なかった。カムイの代わりに母子を殺したのは誰あろう師の赤目だった。赤目はカムイをかばったのだ。
「命令にそむくことは死。今度は必ず命令を実行せよ。」
しかし、次の命令は、なんと師の赤目を殺すことだった。理由は抜け忍になったためであったが、カムイはあまりにも非情な忍びの世界に嫌気がさし、 自らも抜け忍になって、逃亡を始める。
「抜け忍カムイを忍びの掟において抹殺せよ。」小頭の命令によって逃げるカムイを追って無数の刺客が放たれた。抜け忍の烙印をおされたカムイは、自由を求めて、いつ果てるとも無い旅を続ける。

…と、これがあらすじ。もっとも、アニメは第一話ではこういうあらすじは一切語られておらず、いきなり、追手の刺客忍者とカムイの戦い、欺き合いから入っている。だから、アニメしか見て無い人は、なぜカムイが追われてるのか解らないかも。説明らしい説明もしない。いちいちアニメで細かい話しなくても、有名な原作なんだから、って事かも。
 しかし、この『忍風カムイ外伝』のアニメは、映像と言い、カムイの孤独な生き様といい、多くのインパクトを残した。また、テーマ曲も水原弘という大物演歌歌手が歌ったことでも有名になった。
 1969年にカラー放送のテレビアニメとして作られた。主題歌は白土氏の奥さんの作詞。視聴者年齢をやや高めに設定したためか、視聴率はあまり良くなかったらしい。白土作品のアニメ化は「サスケ」(放映時期:1968.9~1969.3)に続いて2作目。当初のアニメ化計画では「忍者武芸張」が予定されていたのですが、結局この「カムイ外伝」となった。次回のアニメ化計画として「ワタリ」が予定されていたが、これは実現されなかった。
初期製作資料によると放映第1話の前に幻の第1話「抜け忍(伊賀赤目の滝)」があった。あらすじは赤目の師匠がカムイの代わりに小頭命令である母子殺害を引き受けるという、カムイが抜けた理由をみせるものだった(小学館文庫「カムイ伝」第4巻第3章)。

「忍風カムイ外伝」(全26話)
フジテレビ
放映日:1969.4.6~1969.9.28
     毎週日曜日18:30~19:00
(カラー放送)
 
第1話
雀落し
第2話
飯綱落し
第3話
月影
第4話
むささび
第5話
常風
第6話
九の一
第7話
五つ
第8話
木くらげ
第9話
暗鬼
第10話
空蝉
第11話
下人
第12話
狂馬
第13話
天人
第14話
移し身
第15話
老忍
第16話
抜忍
第17話
黒鍬
第18話
追跡
第19話
りんどう
第20話
憑き移し
第21話
女左衛門
第22話
一白
第23話
双忍
第24話
鮫殺人
第25話
月日貝
第26話
十文字霞くづし
 

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