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迫真のアクション映画『トリプルX』

2007年09月23日 23時26分04秒 | Weblog
 アクション俳優として一躍ハリウッドで名を轟かせたヴィン・ディーゼルのアクション巨編『トリプルX』原題:XXX,2002年アメリカ制作)を、久々の地上波で観賞した。やはり、最高傑作の呼び声の通り、凄まじいアクション・シーンは、本物であった。爆発を起こし、豪雪の山の中で、雪崩に先んじてスノーボードで疾風するアクションは、最高傑作である。このヴィン・ディーゼルを初めて観たのは、「キャプテン・ウルフ」(ブログにて紹介済>>http://blog.goo.ne.jp/akyamamoto1959/e/fc4d5562c20fb6dac
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だったのだが、アクションや演技に感嘆してしまった。勇ましく、ニヒルだが、どこかとぼけていて愛嬌がある俳優、それがヴィン・ディーゼルなのだ。この映画での役どころも大変面白い。ビデオで過激なアクションシーンを演じる俳優が、その腕を買われて、危険な情報部員のエージェントとなっていくのである。ロシアの女性エージェントとの恋も見もの。最高に面白い映画である。
 【ストーリー】
 チェコ、古色蒼然たる建築物に囲まれた街プラハ。NSA(国家安全保障局)はとあるテログループの内偵のために苦戦を強いられていた。ナイトクラブを拠点とし、元ロシア軍人のリーダー・ヨーギ(マートン・チョーカシュ)の許に結集した一団“アナーキー99”。うまく潜入に成功したと思われたエージェントは悉く水際で暗殺され、既に3人もの手練れが犠牲となっている。業を煮やした安全保障局のアウグスタス・ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)は奇想天外な策を提案する。死ぬ危険が高いなら、予め使い捨てが可能な戦力を投入すればいい。社会のクズ共の中から、戦闘能力の高い人材を見つけてプラハに送り込もう、というのだ。
 そこで目をつけられたひとりに、ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)がいた。エクストリーム・スポーツのエキスパートとして、法に抵触する危険な競技を行ってはその様子を撮影し、ビデオやインターネットの裏サイトで発表してはその収入で生活している。その日も、テレビゲームの規制法案を打ち出している議員の車を強奪し、高所にある橋の上から突き落とし自分はパラシュートで脱出する模様をリアルタイムで配信する、という大仕事をこなしていたが、アジトに帰るやいなやNSAの部隊に急襲され、麻酔銃の餌食となる。
 次に目醒めたとき、彼は食堂にいた。訳も解らず眠気覚ましのコーヒーを注文したところに強盗が現れ、ザンダーにも手をかけようとするが、彼は一切がサル芝居であることを見抜いた上で軽くあしらう。そこに姿を見せたギボンズが「テストは合格だ」と宣告すると、ふたたびザンダーは麻酔銃を撃たれ――今度は、ほかの合格者二名と共に、あろうことかコロンビアの平原に置き去りにされてしまった。
 ザンダーたちは瞬く間に魔薬密造業者によって捕えられる。今度も芝居だと高を括っていたザンダーだったが、拷問道具に血の匂いがこびり付いていることから本物だと悟り、慌てて脱出を計る。だがそこへコロンビア政府軍の襲撃があり、仲間はひとりが逃亡、もうひとりは足を撃たれて身動き取れない。ザンダーはバイクを強奪し脱出するが、傷付いた仲間を連れ出すためるに舞い戻ったところで逮捕されてしまう。だが、間もなく到着したギボンズは、ザンダーに対してテストの合格を伝える。とっさの機転と指導力、何より一緒に捕えられた見ず知らずの男を、危険を承知で救出に戻ってきた度胸を認められたのだ。それまで反権力的活動に邁進してきた自分があっさりと国家のために働くことなど出来ない、と拒むザンダーに、ギボンズは刑務所入りといままで通りの危険とスリルに満ち溢れた自由との二者択一を突き付ける。――こうして、型破りの急造シークレット・エージェント“トリプルX”が誕生した。
 早速プラハに派遣されたザンダーは、プラハ警察側の協力者であるソーヴァ(リッキー・ミュラー)の身分をヨーギに知らせる、という奇策に加えて、ヨーギの弟コルヤ(ペトル・ヤクル)がエクストリーム・スポーツのヒーローであるザンダーのファンであった事実も奏功して、容易くアナーキー99の内部に潜り込んだ。秘密兵器オタクのエージェント・トビー(マイケル・ルーフ)による発明も応用してヨーギらの信頼とともに情報を獲得するザンダーだったが、ヨーギの恋人イレーナ(アーシア・アルジェント)の彼を見る眼差しはやけに冷たい。
 アナーキー99のもうひとつの潜伏先である古城に招かれたザンダーは早朝、隠し金庫に細工をしているイレーナを発見する。秘密の代償として彼女をランチに誘い出したザンダーが身分を明かすと、イレーナは情報の代わりに自由とアメリカでの永住権を要求した――そのとき、イレーナの携帯電話が鳴る。ヨーギの許に密告があり、ザンダーがNSAのスパイであることが知れてしまったのだ!
 
 
アクションは、映像によっては陳腐化してしまうことが多いが、この『トリプルX』の映像は、ピカイチである。爆破シーン、雪崩シーン、最後の100万人を死滅させるガスを積んだ小型ジェット船に乗り込むシーンは、カメラワークも最高傑作にして、最高のアングルからの撮影である。観ている者を、興奮の極地に到達させる。「トランスポーター」シリーズのジェイソン・ステイサムも大好きだが、このヴィン・ディーゼルも最高に気に入っている俳優である。

最高のファンタジー『ナイトミュージアム』

2007年09月23日 13時57分48秒 | Weblog

 博物館に展示しているものが、本当に動いたら?・・こんな思いを子供の頃は持っていた。観るものが、本物であるかのような眼差しで、こちらを見ているように感じた事がしばしばあった。そんな思いを現実の映像にしたのが、この最高のファンタジー映画『ナイトミュージアム』2006年アメリカ制作)である。アメリカの自然史博物館がモデルとなった一大娯楽映画だが、描かれているのは単なる面白さだけではなく、素晴らしい「親子」や「男女」の愛や友情である。(映像>>http://movies.foxjapan.com/nightmuseum/)古代エジプトに伝わる「黄金のプレート」は、生命を宿す力が備わっていた。このプレートを、博物館に展示したときから、すべての展示物に生命が宿り、夜毎活発に動き出してしまうのである。そんな事とは知らず、バツイチのラリーは、妻・子供にしっかりとした生活をしている様を見せたく、博物館の警備員(夜警)の仕事につくこととなる。仕事始めの初日から、ビックリ仰天の出来事が・・・。恐竜が、騎兵隊が、インディアンが、動物たちが、夜になると勝手に動き回ってしまうのだ。こんな仕事なんか止めてやるとラリーは、これまでにも仕事を投げ出してきた今まで通りの気持ちと同様、口にするのだ。しかし、アメリカ合衆国第26代大統領セオドア・ルーズベルト(実際にはその蝋人形なのだが・・)は、ラリーに言う。「あるものは、生まれながらにして偉大。それ以外は、強いられて偉大となる。」生まれながらにして偉大なる者もいるが、大半は苦しい境地に追いこめられ、自らの力で解決し、偉大な功績を残すのだ。
 
【ストーリー】
 ニューヨークに住むラリーは、現在失業中。しかも最愛の息子ニッキーは、元妻の再婚相手になついてしまっている。父子の絆を取り戻すため、まずは仕事を持とうと決心したラリーは、自然史博物館の夜警の仕事に就く。しかし勤務最初の夜、ひとり見回りを始めたラリーは愕然とする。ホール中央にあったティラノサウルスの骨格標本が、忽然と消えているのだ!その直後、ラリーは館内を動き回るティラノサウルスに追いかけられ…?!恐竜のホネに動物のはく製、過去の偉人達の人形やジオラマ、そしてモアイやミイラ…。そんな自然史博物館のバラエティ豊かな収蔵物が、夜になるといっせいに動き出す?! 新米夜警のラリーはせっせと歴史を勉強し、その性格や“弱点”を把握、個性の強い彼らを次々と手なずけていく。そして初代ローマ皇帝オクタヴィウス、フン族の王アッティラ、米国大統領セオドア・ルーズベルトなど、博物館でしかありえない時空を超えた奇跡の“顔合わせ”が、次々と予想外の大事件を巻き起こす! ベン・スティラーとロビン・ウィリアムズという二大コメディ俳優の共演も見逃せない。VFXは『ナルニア国物語』のリズム&ヒューズ社。

 
ここに描かれているのは、単なる博物館で、こんなことが起こったら面白いといった娯楽性のみを映像化したものではない。底流に流れるのは、この映画がテーマとする「愛」である。離婚し、養育のため許された子供との対面は、水曜日と隔週の土・日曜日のみ。やる仕事は、常に中途半端で、いまでは、職にさえ就けず、家をも追われようとしていたラリー。元妻や子供の信頼を再び得るため、博物館の夜警の仕事に就くのだが、夜毎動き出す展示物たちに、悩み投げ出しそうになる。しかし、ルーズベルト大統領に勇気付けられ、奮起する。ここに、単なる展示物である者たちとの友情・愛が通い合う。やんちゃなオナガザルやチューインガムの好きなモアイ像たちと盗まれた黄金のプレートを取り戻すために協力するのだ。だらしの無い親との思いを持っていた息子・ニッキーも、展示物に号令をかけ、みんなの気持ちをひとつに纏め上げる力強い父親・ラリーを尊敬する。親子の絆が、強く結ばれた瞬間である。インディアンや騎兵隊、幼少の頃の心張り裂けそうな感情により残忍化したフン族首領たちにも、優しい心で接するラリー。この心が伝わり、みんなの気持ちが一体となる。ジンワリと心に届く、愛のメッセージである。博物館とは、「歴史が生きづくところ」なのであり、「愛を再確認する神聖な場所」であるのかもしれない。