1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

院内学級のこと 追記

2007-11-16 21:13:48 | Weblog
前回お話したように、うちの娘は院内学級にほとんど通っていません。あわせて3週間も通ったでしょうか。
偶然、同じ中学の同級生が腎臓の疾患で小児科に入院していました。彼女は薬の投与をしている期間はお休みしなければなりませんが、それ以外は毎日、院内学級に通っていました。
院内学級の1日です。
毎朝、制服に着替え登校します。(と言ってもエレベーターで10階に上がっていくのですが)朝は大概5教科の授業があります。先生が派遣されてくるため2時間ずつ同じ科目で4時間授業。お昼には病室に戻り病院食を食べます。午後は保険体育や美術、ビデオで映画鑑賞もありました。美術の授業ではクリスマスの飾りを作ってきたこともあります。
中間テストや期末テストもちゃんとあります。学期末には通信簿ももらってきます。
院内学級に通いながら検査が入っていたりすると1日が忙しく過ぎていきます。
中学生3、4人に先生が1人という少人数授業のため、うまくすれば地元の学校に行っている同級生より早く授業が進むそうです。
娘も毎日通えていれば、ここでも楽しく学ぶ事ができたかもしれません。

院内学級のこと

2007-11-16 01:09:08 | Weblog
小児科のある大きな病院には大抵、院内学級があります。
院内学級の定義を調べると「学校教育法でいう障害児のカテゴリーの中の「病弱児」に当たる子どもたちが入院中、教育を受ける機会を提供される教室のこと。慢性の心臓、肺、腎臓などの疾患で6ヵ月以上の入院、もしくは生活規制が必要な子どもや病弱児が主な対象である。疾患としては、心臓疾患、小児結核、腎炎その他が挙げられる。こうした病弱児のための専門の養護学校は、都道府県に各1校程度、一般には国立子ども病院などに隣接して設けられているが、それ以外のその地方の基幹病院に入院中の子どものために、その特別支援学校から、教師が派遣されて、教育的な支援に当たっている。そうした教師が、担当するのが院内学級である。」とありました。
娘が最初に入院した病院には院内学級がありませんでした。数年前には骨肉腫の子供が同時期に数人入院していたので先生が派遣されていましたが、定期的なものではなかったようです。
次に入院した病院には小児科がありましたので院内学級がありました。
手続きが少々厄介なのです。入院すると院内学級の先生と面談があり、病名・症状などを聞かれます。その後、転校の手続きをしなければなりません。今通っている中学校から、先生が派遣されている養護学校に転校するのです。教科書も変わります。なにより今の中学校に席がなくなります。
娘は抗がん剤の投与中は入院しますが投与が終わり体調が回復すれば、しばらく退院して家に帰ります。しかし中学校に席はありません。元の中学に通うためには、また転校の手続きをする必要があります。半月ごとの転校には無理がありました。
地元の中学校の校長先生のはからいで、籍はありませんでしたが学校に通わせてもらっていました。もちろん給食もないのでみんなの分を分けてもらっていたようです。
結局、病院にいる間は抗がん剤のため、勉強ができる状態ではありませんでしたし、その後は白血球が下がって個室に入るので院内学級に行けることはほとんどありませんでした。2年生に進級の時期でもあったので、元の学校に帰っておいたほうが良いだろうということで元の中学校に転校の手続きをとりました。
あの子にとっては友達のいる教室に自分の席がないことが辛かったようです。
転校せずに院内学級に通えるようなシステムがあるといいのですが...。