1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

アカネが生まれた日

2012-08-31 09:09:11 | Weblog

あかねが亡くなる一日前にアカネが生まれた。

2月9日お昼前。先生の回診があった。

「息も苦しそうですし、痛みもあります。もう眠らせてあげましょう。」

肺は腫瘍でいっぱいになっていた。これで息苦しさを感じなくなる。

その時、アカネのことで先生からお話があった。

「あかねちゃんの後にも、同じ病気で苦しむ子供たちがいます。その子たちのために、あかねちゃんの体の一部をつかわせていただきたい。」

あかねの胸には、大きな瘤ができていた。ちょうどウルトラマンの胸のランプのようだった。

そこの腫瘍細胞を採取して、培養するという話。

難しい処理らしく、生研の先生は3日3晩寝ずの番で見守るらしい。

処置室から戻ったあかねの胸には、白いガーゼが被せてあった。ほとんど出血もなかったらしい。

あかねが眠り続ける薄暗い部屋で、娘の顔を眺めていた。それまでの苦しそうな表情が消えていた。

すやすやと眠る娘。ほっとすると同時に寂しさがこみ上げてきた。


あかねは頑張っている

2012-08-30 15:45:29 | Weblog

「先は長い..」の記事にコメントが付いていた。

あかねの担当医の先生からのコメントだった。

あの子が残した「アカネ」がいまも生きて研究の役に立っている。

『多中心性骨肉種』という概念が認められ、その薬の開発に目が向けられている。

先生がたの地道な研究が実を結んだ。

治療薬ができるまでには、まだ膨大な時間が費やされることでしょう。

でも、いつかは・・・。

 

あかねはまだ頑張っているんだね。

弱音を吐いていられないね!

 


先は長い!体力勝負!

2012-08-28 10:01:07 | Weblog

11月に、新しい車がやってくる。

それまでに、介護タクシーの申請を終える予定だったけど無理でした。

お金はないけど、資金は何とか調達できる。

一番の難関は「主たる事務所」。

我が家は社宅で、事務所に設定できない。部屋を借りる余裕もないから、どうしても人に頼らざるをえない。

自分の夢をかなえるのに、他力本願は間違っていました。

自分でなんとかしなきゃいけません。

最近、介護タクシーにこだわることはないのかな、と思い始めました。

どちらにしても、体力勝負!日々、筋トレで体力を維持しなきゃ。

 


行くぞ!

2012-08-06 21:18:20 | Weblog

朝一番、電話が鳴りました。

「今年のツアー、めちゃくちゃ安いよ!」

はいむるぶしツアーのことです。

毎年、チケットを取ってくれる友人からの電話でした。

「早割と、特割と、5パーセント引きと...」何が何だかわからないけど、例年に比べて、うんと安い。

ガラガラガラと、「今年は行かない」決心が崩れました。

やっぱり、行きます。金は天下の周りものじゃ。何とかなる。(この能天気が恐い)

 

封印してあった「はいむるぶし」のホームページを開いて、驚いた。

ずいぶんリニューアルされている。

もともと、はいむるぶしはヤマハのリゾート施設として造られた。

採算を度外視したサービス、ゆったりと贅沢な時間が流れていた。

当然、時代の波に付いていけず、はいむるぶしは三井不動産の傘下に入った。

 

あの、古き良き時代だったから、娘はあたたかく迎えられたんだと思う。

次第に商業化していく姿に、一抹の寂しさをおぼえながらも、

はいむるぶしが、これからも続いていくことを祈っている。

 

 


残念だけど

2012-08-01 08:45:12 | Weblog

今年は、小浜島行きを諦めている。

毎年、厳しい家計の中から旅費を捻出してきたけど、今年はどう転んでも無理、出ない。

おまけに愛車が激務に耐えかねて悲鳴を上げているので、買い替えることになった。

娘が亡くなって6年。

いつかは小浜に行けない日が来ると覚悟していたけど、現実になると受け入れがたい。

申し込みの日まで、あと数日ある。

もう少し、迷っていたい。