秋は人恋しい季節。
会えない人に会いたい気持ちもなおさら強くなる。
一生泳ぎ続けるサンマやイワシのように、泳ぎ続けなければ悲しみに足を囚われてしまう。
毎日、くたくたになるまで働いて、眠る。
そんな毎日だけど、
秋の気配を感じ、ふと、足が止まる。
公園の木々が秋を迎え入れようと準備している。
枝の先には、まだ小さくて蒼いどんぐりが控えている。
緑の葉っぱのほんの少しの部分が赤く、黄色く色づき始めている。
あの子の思い出は、景色とともにある。
満開の桜だったり、紅葉した木々だったり、碧く輝く海だったり、降りしきる雪だったり・・・。
それぞれの景色に、それぞれの思い出がある。
秋は人恋しい季節。
あいたい。