1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

異常気象?

2008-08-29 18:29:18 | Weblog
昨夜から今朝にかけて、大荒れの空模様だった。
稲光が空を切り裂き、雷鳴が轟く。
昔から変わらない光景。違うのは時間の長さだ。
雷は遠くから、だんだん近づいてきて「落ちたな。」と思われる大きな1発が終るとまた遠のいていく。その時間は長くても1時間くらいだった。
でも昨日の稲妻は違った。
何度も何度も繰り返し落ちて3時間くらいはゴロゴロいっていた。
雨も風もすさまじく、まさに嵐だった。

最近の雨の降り方は尋常でない。バケツをひっくり返したような、まさにスコールである。やっぱり日本は亜熱帯化してきているんだろうな。
おまけに地面はアスファルトやコンクリートで覆われ、水を吸う地面がなくなっている。大量に降った雨は行き場を失い、民家を襲う。
きっと私たち人間が好き勝手をし、欲望を満たすために地球を虐めてきたしっぺ返し。
地球にとって異常気象という言葉はない。人間の生活に不都合だから異常気象とよぶのだろうな。

沖縄解禁

2008-08-28 19:32:21 | Weblog
やっと、その日が来た。
沖縄ツアーの申し込みが始まった。
はじまったばかりのはずなのに、帰りの飛行機はキャンセル待ち。
一体どこのどいつだ、こんなに気が早いのは。

その日のために1年を過ごしている。

今年のお盆も娘は帰ってこなかった。
中学校にも、もう娘はいない。
やっぱり、あの島で待っている気がして仕方がない。

具体的な日程が組まれた。
予算も決まった。
あとは、それに向かって突き進む。

待っててね。


崖の上のポニョ

2008-08-18 22:52:28 | Weblog
夏休みになって子供が家にいても仕事は休めない。
寂しい思いをさせている、その埋め合わせに時間を見つけては一緒に映画を観た。
インディ・ジョーンズ「クリスタル・スカル」に始まり、「ゲゲゲの鬼太郎」「ナルト」「カンフーパンダ」そして最後に「崖の上のポニョ」。
インディ・ジョーンズは第1作には及ばないと思うけど、次から次に襲い掛かる災難、あのスピード感にはワクワクする。しかしハリソン・フォードは随分老けたなぁ。
「ゲゲゲの鬼太郎」は息子が友達と2人で観た。「前回の鬼太郎よりずっと良かった。」との感想。
予想に反してよかったのが「カンフーパンダ」
笑いあり涙あり、ひさびさに声を出して笑った。
映像の美しさ、カンフーの速い動きを上手く表現している。
パンダが、あの体型のままパンダなりの強さを身に付ける。そこがよかった。
子供のために吹き替え版にしたが、できれば字幕スーパーで観たかったな。
そして「崖の上のポニョ」
先に観た息子の友達が「つまらなかった」そのお母さんも「イマイチかな?」と話されていたので息子は「絶対観に行かない」と言っていた。
映画好きの友人が「よかったよ。観ておいでよ」と勧めてくれたので、嫌がる息子を引っ張って観に行った。
宮崎駿が手書きにこだわったアニメ。
CGを駆使した映像とは違う、まるで絵本を見ているような感じ。
ポニョや幼い宗介がかわいい。
人魚姫のお話がベースになっている。
「人間の宗介と一緒にいたい。」魚のポニョはついに夢をかなえる。
とても、いい映画だった。
ほのぼのとして涙を流すようなストーリーではなかったのに、とつぜん涙があふれた。

あの子は「となりのトトロ」が大好きだった。
同じビデオを何回も何回も見ていた。

うれしいニュース

2008-08-11 19:18:08 | Weblog
昨日、ソフトの練習でボールが胸に当たって「肋骨が痛い」と息子。
近所の外科に出かけると「休診」の貼り紙。
少し前にも「時々、肩が痛い。」と言うのが気になっていたので娘の担当医の先生に診てもらうことにした。

「あっ、Nさん。久しぶり。お元気でしたか?」
相変わらずの優しい笑顔。お人柄がにじみ出ている。
「大丈夫ですよ。骨にも肺にも異常はありません。肩のほうも悪いところはありませんね。」

昨日、先生の下についておられるY先生が東京の学会で娘の骨肉腫に関する発表をされたそうだ。なんという偶然。
動物実験も順調に進んでいるそうだ。

受付で会計を済ませ、シップ薬をもらう。
新しい受付の女の子。彼女は5年前に先生が手術をして骨肉腫から生還した患者さんだった。

お盆ってなあに

2008-08-09 12:30:08 | Weblog
小学生の息子が「母さん、お盆ってなあに?」と聞いた。
「お盆には亡くなった人が帰ってくるんだって。」
何気なくそう答えて、はっとした。
息子が嬉しそうに「じゃあ、あかも帰ってくるの?」とたずねた。

たぶんそんな事があるはずないとわかっているとは思うが、それ以上何も聞かなかった。

仏教では1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事があり、初春のものが正月の祭となり、初秋のものが盂蘭盆会と習合して、仏教の行事として行なわれるようになったといわれている。
盂蘭盆会とは雨季最後の日に父母や祖霊を供養し、倒懸(とうけん)の苦を救うという行事である。もともとインド仏教にこのような考え方はなく、中国に伝播する間に儒教の影響を受け出来上がったものとされている。
日本では8世紀頃に、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられている。

盆、正月に親族が集まり故人を偲ぶという慣わしは良い慣習だと思うが、故人は決して帰ってこない。

帰ってこない!



最近

2008-08-01 18:19:46 | Weblog
最近、家に帰ると先ずパク子のところへ行く。
いつも潰れたようにペチャンコになって眠っている。
息をしているか?体が小刻みに上下していれば大丈夫。
「今日も無事だったか。ほっ。」
お産の時みたいにずっと付いていてやりたいが仕事もあるし、そうもいかない。
口の中の腫瘍は少しずつ縄張りを拡げてきている。歯もさらに少なくなった気がする。それとともに血の混じった唾液が多くなってきた。
脇の下のリンパが大きくなってきている。
診せた方がいいかと、獣医さんに電話をするが「お薬を続けてください。」という返事だった。やっぱり何も打つ手はないんだなぁ。

同じマンションに琴の先生が住んでいらっしゃる。
足がご不自由でいつも杖をついてお出かけされている。
とても美しい方。でも、いつも一人だ。
私は直接お話した事がないけど、以前、お琴を習っていた友人が言っていた。
「先生は足が悪いので一人で生きていかれる決心をされているみたいだよ。」と。

今日久しぶりにお会いした。
やはり杖をついて歩いていらっしゃった。

娘が2度目の手術を終えた後、仙骨に転移がみつかった。
仙骨を手術するにあたって、先生からお話があった。
「仙骨を取ると真っ直ぐの姿勢では歩けなくなります。足をつく度に、くにゃっと体が傾きます。」と。

女の子だから嫌がるだろうな。
モデル志望だったからカッコよく歩きたかっただろうな。

いま思えば贅沢な悩みだった。