1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

安楽死

2019-10-31 10:52:06 | Weblog

先日、NHKのドキュメンタリーで「安楽死」について放送されました。

難病を患っている日本人女性が、姉妹に見守られながら、安楽死を選択しました。

そして、カメラは彼女が亡くなる瞬間もまわっていました。

また、もう一人の女性は生きることを選択し、生命維持装置を付けました。

生きることを選んだ女性の介護をされているのは、お母様とお嬢様でした。

自分が死んだ後に残されるのが、姉妹か親・子か、という違いには触れていませんでしたが、私は大きな違いがあると思います。生きることを選んだ女性は、自分のためではなく、母のため娘のために生きることを選んだのではないかと思います。

 

母さんは、あなたが痛み・息ができない苦しさに耐えている姿を見ながらも、「安楽死」という言葉は全く出てきませんでした。

治る見込みもないし、死の瞬間に向かっているのはわかっていても、どこかに、明日も明後日も延々とこの状況が続いて行くと思っている自分がいるのです。

 

日本人の安楽死を受け入れてくれる団体はスイスにある2団体だけだそうです。費用は150~200万円。

亡くなる瞬間の映像をながし続けたことが「放送事故」だという人もいるけど、私はそうは思わない。

批判が出ることは想定されていたと思うけど、それでも放送に踏み切ったことに共感します。

3世代4世代の家族が一緒に住んでいたころは、おじいちゃんおばあちゃんが家の座敷で息を引き取るのが当たり前でした。小さいころから死は身近にありました。

死がタブー視される現代に、一石を投じる番組だったと思います。