1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

弔うチンパンジー

2010-04-27 20:25:33 | Weblog
今日の朝刊に「弔うチンパンジー」という記事が載っていた。

アフリカのギニア・ボッソウ村周辺に暮らすチンパンジーの群れの話。
京都大霊長類研究所の松沢哲郎教授らが34年前からこの群れの調査をしている。
この間に、この群れで3匹の子猿が死んだ。
この子猿をなくした母猿たちは、いずれも死骸を手放さずミイラになるまで持ち続けた。
子供の体が動かない事は認識しているのに、子供の死骸にたかるハエを追い払ったり、毛づくろいをしたり、死骸がミイラになった後も巧みに背負い運んでいたそうだ。群れの他のメンバーも、死骸の悪臭を嫌がる事もなく、平静にうけいれていたという。
これまで、子供の死骸を運ぶ霊長類の例はまれにあるが、この群れでは子猿が死んだ3例すべてで観察された。
松沢教授は「幼い子をなくした母親の振る舞いとしてボッソウの群れ固有の文化的な行動と言える。」と話している。

チンパンジーの母親は「子猿の死」をどう受け止めているんだろう。
人間だって、遺体を荼毘にふすまでは「ひょっとしたら生き返ってくるのでは」という気持ちを捨てきれない。火葬されて骨になった姿を見て、ようやくあきらめる。

いつまでも自分の腕の中にあるなら...

剣道

2010-04-14 12:20:41 | Weblog
3年前、私の心にぽっかり空いた穴。そこにハマったのが剣道でした。

中学生の頃、剣道に憧れていました。でも照れ屋の私は、あの「や~、め~ん!」という掛け声の事を考えただけで「無理」とあきらめました。
それから何十年という歳月が流れ、剣道と向き合うチャンスが訪れました。
サッカーも「やらない!」野球も「やらない!」と言っていた息子を連れて、
剣道の練習を見に行きました。この時の息子の答えは「どっちでもいい。」でした。
さっそく次の週から練習開始。 
「腕をたたかれた。」「竹刀がお腹にあたった。」と言っては、泣きながらこちらに歩いてきます。
湿布を貼ると安心して、また練習に戻っていきます。
小学校1年生の秋から始めて現在まで、よく続いたものだと思います。
途中の2年間は、娘の看病のため送り迎えできない私に代わって、友人や上の娘が付き添ってくれました。
2年ぶりに送迎に復帰した私は成長した息子に驚きました。
息子は小さいけれど一人前の剣士になっていました。
その頃、付き添いの親は、寒い体育館の隅っこで震えながら練習を見守っていたのですが
あまりに寒いので、「体操だけでも」と体を動かすようになりました。
そのうち「素振りだけでも」から「防具を揃えようか」と深みにはまり、とうとう級審査を
受けるまでになりました。
5月には「初段」に挑戦します。
写真は友人が私のために作ってくれた「竹刀袋」です。
私には、もったいない逸品ですが、これに相応しい剣道ができるよう精進します。

娘は、呆れているでしょうか。笑っているでしょうか。