茅野市郊外の八ケ岳山麓一帯でソバの花が見頃を迎えている。整備された広々としたほ場が多く、高原の田園地帯は真っ白い小花で埋め尽くされている。
北山の糸萱営農組合そば部会では、14個人と1組織で計6.3ヘクタールを管理する。例年7月末までに行う種まきが長雨の影響で8月にずれ込んだ生産者もいて、生育に差はあるものの、集落のあちらこちらに純白のじゅうたんが広がる。
同部会長の宮坂泰文さん(78)=糸萱=宅では、年齢とともに水稲より手のかからないソバへ徐々に転換し、今年は個人で26~28アール余りの休耕田4枚に栽培。ところが、花が咲くと同時にシカに踏み荒らされる被害が出始め、対策に頭を悩ませている。
宮坂さんは「まだ食べる段階ではないが、実が入ってから(シカに)来られてはたまらない。かかしは効き目が無いし、どうしたものか」と話す一方で、「蓼科山から八ケ岳を一望するロケーションはカメラマンにも人気。この景色を眺め、コロナ疲れをリフレッシュしてもらえたら」と話す。
宮坂さんのそば畑は、国道299号鉄山入り口バス停から西へ約100メートル。