あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

決算審査委員会最終日・11日目総括質疑

2009-10-08 | 国際・政治

決算審査委員会最終日・各派から総括質疑(委員会中の私のメモをご紹介します)

新しい翼

町内会育成奨励金について、市内1300余町内会あるが、不正受給している町内会もありと報道されている。この制度の趣旨は?
・自治会への運営経費の一部助成金であり、一世帯あたり530円で町内会に助成している。
町内会世帯数の把握と助成金交付の手続きは。世帯数の把握/算定はどうしているか?
・例年、6月に各町内会に申請案内し、8月に交付している。準会員や協力会員等についても町内会の規約に定められている他、活動実態が認められれば町内会構成員とみている。
線引きついては、町内会連合会からも陳情を受けいているところであり、町内会構成員の明確化に務めていきたい(局長答弁)

町内会の活動支援として奨励金制度がある。運用については透明度を高め明確な基準を設けて運用指針を定めていきたい(市長答弁)

災害時要援護者支援について
自主防災組織の活動と要援護者支援活動が馴染んでいない例が見られるが、民生委員との連携は?
・進まない地域の課題は、情報の共有とルールづくりが進んでいないケースがみられている。
・調査した情報の提供はご本人の同意の上で町内会への公開が可能となっている。
民生委員の理解(守秘義務ある立場に留まり)に温度差があることが理由でないか?
一時避難所への対象者の誘導については、自主防と民生委員との情報の共有化が必要でないのか?
一昨年実施の市内高齢者全世帯調査において同意の確認を行っており、情報の共有化は町内会と民生委員の協議による判断となっている(局長答弁)

財政の健全化について
経常収支比率の上昇と義務的経費の推移。財政運営への所見は?
義務的経費の構成比は31%から46%に比率は拡大していて、扶助費と公債費が増えているもの。今後もこれらは着実に増えていくと認識している。
新年度予算編成の見通しとしてどの程度の収支不足となる予定か?
・不足額は、市税の減収は継続し、収支不足は大きく拡大する見通し。新規拡充事業は見込まない予定。230億円以上の収支不足の見通し。
一定の都市基盤整備は不可欠であり市民生活の基盤整備も欠くことはできないので、可能な限り財源確保の工夫をして必要な予算確保にあたっていきたい(局長答弁)
来年度予算編成への市長の思いは?
収支差は厳しい状況が続いていて財源対策も厳しい状況が続いているが、しかしながら、市民生活に直結した各種重要課題に対処していくため、徹底した行財政改革を行って、明日の仙台を築いていくために険しいトンネルを通り抜けていきたい(市長答弁)

来年度の重点施策について?
・まちづくりの方向性は、地域経済の活性化と雇用確保対策、暮らしの安全策。市の活力づくりとして、交流人口の増加に向けた対応を、新年度の中で展開していきたいと考えている。(市長答弁)
都市経営戦略会議については委員の人選を進めていき、新行革プランとの兼ね合いも含めて議論をいただき来年第1回定例会に提案できるように進めていきたい。市長答弁
400程の役所の事務事業について現在の時間軸にあわせたものに見直すことに着手していきたい。(市長答弁)
組織体制と名称、あり方について
・長期計画と短期の調整や局間に跨るものなどの精査を進めて新年度に準備していきたい。名称も市民に理解されやすいものを検討していきたい。(市長答弁)

民主クラブ仙台
木村勝好代表

エル・ソーラ仙台の見直しは本年度末と考えていいか?
時期は年度内に基本的方針を定めていきたい(市長答弁)
地下鉄東西線の国際センター駅周辺の利活用については?
今年度内に課題の整理を取りまとめていきたい
車両の編成運行システムの効率的見直しについては?
安全快適を第一にあらゆる視点から効率的事業運営への検討を進めていきたい
新政権は民主党が従来より主張してきたことを実行していくのであり、市長は新政権に何を期待するか?
国と地方の関係はこれまで不十分な点があったが、新政権下で地方分権が進むことの期待がある。
政権が国民の期待を裏切らない具体的な施策を展開し、また地方が混乱しないよう、これまでの経緯を踏まえた政策の遂行に期待していきたい(市長答弁)

以上、2分。

共産党(主張の要旨)

地方交付税はこの8年間で700億円以上の削減額となっている。
骨太方針を小泉政権は国民に押し付けてきた。一般財源も圧縮された。国の構造改革路線とは地方財政切り捨て政策だった。
市税滞納者の8割近くが年収200万円以下の市民であり前政権の改革路線の犠牲者である。
国保の資格証の発行者も激増している。全国で決算年度に16箇所しか保育所を新設できていない。本市も同様に保育所の新設ができていない。生活者の弱いところに地方交付税抑制の影響があらわれてしまっている。
本市の福祉予算は他の政令市にくらべても下から4番目の低さである。
民間認可園と仙台保育室への支援策の充実を求める。ワッセ森の広場の現況を市長自ら把握しているか。市長は市民にうそをついている。市はこの問題に、十分な覚悟と決意があるのか。
バス事業には年間40億円余の一般会計からの繰り入れ金が今後も必要。
敬老乗車証はバス交通を守る事業でもある。地域経済にも影響する制度である。乗車証は現行どおりの存続を求める。呼び込み型の経済政策としてアンパンマンミュージアムと水族館誘致がある。民間会社の誘致に公金を入れるのは間違っている。
貧困の実態も深刻である。路上生活者への国のシェルター整備に市はなぜ手を上げないのか。
NHKの子供の貧困番組を市長が見なかったのは残念だ。
市は独自の奨学金制度を作るべきである。以前に議会に提案している。
水族館は民間の資本のみで行なうべきである。市は10億円もの出資を求事業計画書はなぜ公開できないのか。情報を隠すのか。
ガス民営化路線は、さまざまな利権構造の中に組み込まれていくのでないか。
日本一の公営ガス企業としてあり続けることを求める
東西線の企業債915億円の返済は、需要不足により収支均衡計画が大きく後ろにずれ込むのでないか。
事業費の15%圧縮とは、安かろう悪かろうになるのでないか。
東西線建設基金は市民生活に使える基金に代えられないか。
将来予測人口の確かなデーターをもとに需要予測を立て、市民の心配に答えていくべき。
市民の目線に立った大胆な予算編成方針を市長に求めたい。
以上、28分間の主張。

社民党(質問の内容中心)
保育所待機児童対策について
耐震補強工事はどうなっているか?
保育所施設の長寿命化は?

ワッセ森の広場について
市は責任をもって対応しているのか、不十分でないか?

市長の政治姿勢について
立て板に水のような市長の答弁が続き議員から賛辞の声もあるが、梅原カラーから脱していない答弁に終始したのでないか?
言葉のみに頼ることなく事実としての市政に努めて参りたい。(市長答弁)

以上、全議案への審査は終了し、決定へ。

認定に対して、共産党から歳出七款分について異議があり、さらに国保、バス、地下鉄、ガス事業等の議案に対して異議があり、起立採決により全議案は決定となった。

委員会報告書は正副委員長に一任し、明日本会議場で、委員長報告がなされます。

奥山市長以下、当局の皆さん11日間大変お疲れ様でした。


決算委員会10日目・歳入

2009-10-08 | 国際・政治

決算委員会10日目・教育のこりと歳入(委員会中の私のメモをご紹介します)

教育費
社民(質問要旨のみ)

生涯学習施設について
科学館/富沢遺跡保存館/向田文化財整理収蔵室についての施設環境、展示の工夫、維持管理等?

郡山遺跡について
重要性、資料室の開設、PRの取り組み?

学校運営経費について
備品整備の要望と対応、学校現場での修繕状況の把握、支援等?

・さまざまな観点から指摘いただいたが生涯学習施設の一層の充実に、現場の実情と課題を的確に把握しながら更なる向上に努めていきたい。(教育長答弁)

以上、教育費了

歳入我が会派は残り時間が4分となっているため最終日の総括質疑のみに
改革ネット

財政状況について説明を?
・一般財源の減少と義務的経費の増加により財政運営環境は一段と厳しく推移している。

収入実績について、収納率の目標に対して達成度は?
昨今の景気低迷や高額滞納の発生などにより、目標達成にならなかった。口座振替納付への切り替え促進にも努めているが、景気環境等により進まなかった。滞納整理への速やかな着手を行なっていきたい。長期滞納者の整理が進みにくい状況にある。緊急雇用創出事業により嘱託納付員も手配している。市営住宅の滞納者には滞納退去者が増えているが民間の債権回収会社への委託も検討している。平成19年から納税推進センターも開設し滞納整理を進めている。
(税務部長、健康福祉局長、子供未来局長、都市整備局長からそれぞれ答弁が繰り返される)

不用額の発生について、一般会計で約180億円発生している。予定額とのギャップが大きい結果でないか。低入札契約も原因のひとつとするなら、地域経済に影響していることになっているが? 不要額発生による地域経済への影響は?
・物品購入等では予定額に対して85%の契約結果となっており、80億円超の不用額が発生している現状。
人件費は668億円で前年比2億円の減額になっている。中は、給与が4億円以上減となっているが?
・職員数の減により(100名以上)給与総額は減っているが、しかし退職者増により退職金の手当て等が発生している。

使用料、手数料は前年比10億円増となっているが、家庭ごみ有料化によるものだった。施設管理費と使用料収入を比較すれば、10%以下のものが多数ある。
社会教育施設では収入増への努力はなされているか?
・これまで以上に、展示方法の工夫など努力していくべき課題はあり、指摘を踏まえてもうひと工夫の努力を各所でやっていきたい(副市長答弁)
公共施設の適正な負担水準については論あるところだが、慎重を期しつつ一定の見直しについて検討せさせるえない時期にも来ていると考える(同答弁)

決算審査意見書について

だいたいいつも同じ文言となっているが、監査委員としての所見を?
・大幅な基金の取り崩しにより、やり繰りでの黒字数字を出している。財政健全化指標の数字には危機意識をもって監査していきたい。決算年度は借入金を減らす努力の跡は見られている

黒字の数字となっているが、各基金等からの繰り入れ操作によって、数字上黒となっているもの。市長として決算の実情をどう受け止めて、次年度に生かすか所見を伺う?
認識は実質・単年度収支の黒字は取り崩しによるものであり、厳しい側面を抱えている。収入増の努力を厳しくおこない、同時に歳出の削減に知恵と努力を傾けていきたい。前例にとらわれずに不断の覚悟で新年度予算編成に取り組んでいきたい。(市長答弁)新規の行革プランを確定していきたい

公明(質問要旨のみ)

本市の財政状況を家計に置き換えたならどうなっているか?

宮城県の財政、破綻した夕張市との財政の比較を当局に求める?

収納率の向上に、休日や夜間も収納対策を強化すべし?

国の補正予算が政府によって停止されたらどうなるんだぁ問題だぁ

この決算審査特別委員会も明日が審査最終日で各会派から「総括質疑」が残り時間の中で行われることになる。毎年9月は、前年度の決算審査委員会が同様に開催され、次年度予算編成作業に反映される仕組みとなっている。

決算委員会にて徹底して審査することに過ぎることが無いのは当然だが、問題は委員会審査の中身であると思う。10日間以上400時間以上の間、議員全員と市長以下全局長、事業管理者、区長そして質問項目ごとに、各局全課長が答弁者として出席して行う「仙台方式」。きわめて貴重な人員と時間と労力を傾注して開催される委員会である。

さて審査の具体的中身は議会ホームページで全て動画でご覧いただけるので、市民の皆さんからご意見をいただきたい。私は、これまでの全員全時間出席方式から、各常任委員会所管ごとの分科会方式に切り換える時期に来ていると考えています。