ふくろう日記・別室

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マウリッツハイス美術館展(オランダ・フランドル絵画の至宝)

2012-07-08 22:58:27 | Art
「マウリッツハイス」はオランダの美術館である。

「マウリッツハイス美術館展オフィシャルサイト」

○○○美術館展というのは、大方その美術館が改装工事などのために、所蔵されている絵画が旅に出されるということ。
そのチャンスをありがたく観にゆくのである。
しかも平日でありながら、入口で30分の行列となった。しかしこの入場制限の方法は実に見事であった。
館内は、まぁ観ずらいところもあったけれど、不愉快な混雑はなかった。

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が、東京都美術館リニューアル・オープンのメインとなっている。
「フェルメール・ブルー」とも呼ばれる、この青は、天然ウルトラマリン(ラピスラズリという青色の宝石)に由来している。
この絵の場合はターバンの色に注目。さらに光の当たらない左耳に輝く真珠、口元、瞳などに効果的に「白」が使われている。


 《真珠の耳飾りの少女》


ヨハネス・フェルメール(1632年~1675年)は、17世紀オランダで活躍した画家。
レンブラントとは対照的で、作品数が非常に少ない。

レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン(1606年~1669年)は、17世紀を代表するオランダの画家。
単にレンブラントと呼ばれることも多い。
大画面が多く製作され、「光の画家」「光の魔術師」と呼ばれていたが、この時代のオランダの画家はすべて「光」の表現者ではないか?


 《自画像・レンブラント》


この2人の画家のほかに、個人的に観たかったのは、ルーベンスの「聖母被昇天」だった。
ペーテル・パウル・ルーベンス(1577年~1640年)は、バロック期のフランドルの画家及び外交官。
「ルーベンス」はドイツ語読みで、オランダ語では「リューベンス」と発音する。
「フランダースの犬」の主人公「ネロ」が、
幼くして亡くなった母の姿をこれに重ねたということだったから。


 《聖母被昇天・ルーベンス》

フランダースの犬 第1話「少年ネロ」



今回の展覧会は、構成が非常にスムースに展開されていたので、観る側としては流れがつかみやすかったと思う。
さらに、展示されている画家たちの時代が、集中的だったこともあるだろう。
経済的に市民が最も豊かだったオランダにおいて、絵画が身分の高い人々だけのものでなくなった時代ということもある。

以上、簡単メモにて。

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