理由は、何か。
「特に混み合っていたのは温水洗浄便座のコーナーだ。通常は量販店の上のフロアにある同コーナーと比べて、ここには見本が数台しか置いていないのに、数組の夫婦や家族連れがひしめき合い、「便座」について熱く語り合っている。冒頭のように、購入に意欲を燃やす妻が夫を説得しているところを偶然見掛け、私は「やっぱり、中国人観光客が日本の温水洗浄便座を爆買いしていくというのは、本当だったんだ!」と思わずひざを打ち、にんまりと笑みがこぼれてしまった。
今年の春節、中国人の「爆買い」が日本のメディアでも大注目された。春節期間中に来日した中国人は約45万人と史上最多。この期間の消費金額は約60億元(約1140億円)と、とんでもない数字だったが、微博(中国版ツイッター)などの調査によると、中でも売れた商品のベストスリーは 医薬品、 化粧品、 温水洗浄便座、の順だった。
医薬品や化粧品は1万円以下で買えるものがほとんどだが、温水洗浄便座は金額が張るものでもあり、飛行機に乗せて持ち帰るには大きすぎる。なぜ、彼らはこんなものをわざわざ買って帰るのか? 新著『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』(中公新書ラクレ)でも取り上げたが、中国人が日本で温水洗浄便座を買って帰る動機や心理、その背景にある中国人の暮らしぶりについて知りたくなり、私は中国と日本で取材を続けてきた。ここではその一端をご紹介したい。中国人の店員が中国人客に熱心に薦めていたのは、当日、この量販店で5万9800円(税抜き)で売られていたパナソニック製品だった。
中国などの220ボルトの電圧に対応した商品で、「強弱」「停止」など機能ボタンはすべて中国語表示になっている。店員は「箱の中に申込書が入っているので、それに記入して中国の工事会社に申し込みするだけでいいからラクですよ。工事して電源を差すだけ。誰でもすぐに使えます。簡単、便利だから、これを買って帰る人が多いですよ」と説明。
中国人客は使い心地や、宿泊先ホテルへの配送システムなど、細かい質問をしていたが、最初から購入する気満々で、私が中国人の家族のふりをしてその場に立っていたわずか20分ほどの間に、3組の中国人夫婦がさっさと大きな便座を買っていった。
中国市場向けに開発したパナと、していないTOTO
パナソニックによると、同製品は2012年に発売したツーリスト用モデルで、今年5月に切り替えの新製品が発売される予定だという。日本向けの同等タイプと異なるのは、乾燥、防湿機能などがついている点で、現地での設置無料券も同封されている。
同社によると、同商品を中国大陸の中国人だけが買っていくとは限らないそうだが(220ボルトを採用している他国からの旅行客も混ざっており、購買者の国籍別統計は取っていないため)、昨年の1~2月(春節時期を含む)と比較すると、約3倍(台数)ものペースで売れているというから、やはり「爆買いの効果はあった」といえる。
一方、トイレといえば「ウォシュレット」でおなじみのTOTOだ。中国人の間でも知れわたっている日本の有名ブランドのひとつでもある。TOTOは日本国内仕様(100ボルト)の商品は多数のラインナップを取りそろえているが、中国などで使用できる220ボルトの商品はまだ開発していない。基本的に日本で売られている商品は国内向けのものなので、免税品コーナーにもわずかしか置いていないのが現状だ。
店員は「TOTO製を欲しがるお客さんはもちろん多いですよ。水滴の飛び散り方とか、工夫されていてすごいんでしょ~と技術的なことまで知っているお客さんもいて、こちらのほうが逆にびっくりします。微信(中国版LINE)なんかで、情報が飛び交っているようですね。
でも、TOTOは中国での取り着け工事までカバーしていないので、そこは現地でやってください、と説明しています。また、中国で使用する場合は変圧器が必要になるので、当店で変圧器を購入するか、中国で調達するように、と説明しています」という。
免税品コーナーに置かれていたTOTO製は2万円前後だったが、1万円超の変圧器を加えると、3万数千円になる。中国語表示もあるパナソニック製より2万円以上も安いので、迷った結果、こちらを購入していく顧客もいるという。
しかし、TOTOによると、「日本と違い、中国では電流が安定していないので、変圧器の使用はあまりお勧めしていません。中国で、変圧器を使って当社製品を使用していただいて、もし何か問題が起きれば、当社へのクレームにつながる可能性がありますので……」と消極的だ。温水洗浄便座といえば、これまでTOTOというイメージが強かったが、意外にも、TOTOは中国人の「爆買い」の恩恵には、それほど(?)あずかっていないのかもしれない。
なぜ重い便座を、わざわざ日本で買う?
むろん、中国にもTOTOやパナソニックの拠点はあるのだが、中国人観光客の声に耳を傾けてみると、日本に観光に来てまで、わざわざ便座を買うのには、それなりの “理由”がある。
「別に私たちはメイド・イン・チャイナでもかまわないんですよ。日本人が厳格に品質管理した商品で、パッケージに日本語が書いてあって、日本のきちんとした店で正式に販売されているというところに“価値”があるのです。
便座の仕様が日本語であっても、使い方はだいたいわかるし、それはそれで、『確かに日本で買った』というステータスと希少価値になるでしょ? 中国に持ち帰ったとき、みんなに自慢できちゃう。だから、私たちは“日本で”便座を買って帰るんですよ」(中国人観光客)。
なるほど。重たい思いまでして便座を買って帰るのには、そういう理由もあったのか。
日本企業の厳しい管理をクリアした商品であれば、中国製であっても大丈夫だと中国人は信じている。逆に言えば、たとえメイド・イン・ジャパンであっても、中国国内で販売されているものを中国人は信用しない。もしかしたら、「ニセモノではないか」「品質が悪いのではないか」、はたまた「見た目は同じでも、日本国内で売られているものとは違う二級品なのでは?」と疑ってしまうからだ。それほどまでに中国人は日本国内で販売されている製品、そして日本人のモノづくりに全幅の信頼を置いている。
」
TOTOは、馬鹿だ。
今に、海外では、売れないかもしれない。
開発しないのか。
適用できる開発、電力。
パナソニックが、売れることだ。
これで、量産ができれば、安くなる。
安くなれば、液晶テレビと、同じに、売れなくなる。
結局陶器の会社が、開発して、電気の開発して、現実、先を考えてない。
商品の戦いというより、電力の変更の戦い。
電力のコンセントの戦いに見える。
中国に、設備の企業と、提携していれば、いいのかもしれない。
この記事読むと、日本企業をチームと、考えると。
商品の戦いの前に、使える電力、変更する力が、問題。
なぜ、世界で、使える、電気、電圧、器具、適用しないのか。
勿体無いことだ。
これが、共倒れの液晶テレビのような、将来に見える。
「特に混み合っていたのは温水洗浄便座のコーナーだ。通常は量販店の上のフロアにある同コーナーと比べて、ここには見本が数台しか置いていないのに、数組の夫婦や家族連れがひしめき合い、「便座」について熱く語り合っている。冒頭のように、購入に意欲を燃やす妻が夫を説得しているところを偶然見掛け、私は「やっぱり、中国人観光客が日本の温水洗浄便座を爆買いしていくというのは、本当だったんだ!」と思わずひざを打ち、にんまりと笑みがこぼれてしまった。
今年の春節、中国人の「爆買い」が日本のメディアでも大注目された。春節期間中に来日した中国人は約45万人と史上最多。この期間の消費金額は約60億元(約1140億円)と、とんでもない数字だったが、微博(中国版ツイッター)などの調査によると、中でも売れた商品のベストスリーは 医薬品、 化粧品、 温水洗浄便座、の順だった。
医薬品や化粧品は1万円以下で買えるものがほとんどだが、温水洗浄便座は金額が張るものでもあり、飛行機に乗せて持ち帰るには大きすぎる。なぜ、彼らはこんなものをわざわざ買って帰るのか? 新著『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』(中公新書ラクレ)でも取り上げたが、中国人が日本で温水洗浄便座を買って帰る動機や心理、その背景にある中国人の暮らしぶりについて知りたくなり、私は中国と日本で取材を続けてきた。ここではその一端をご紹介したい。中国人の店員が中国人客に熱心に薦めていたのは、当日、この量販店で5万9800円(税抜き)で売られていたパナソニック製品だった。
中国などの220ボルトの電圧に対応した商品で、「強弱」「停止」など機能ボタンはすべて中国語表示になっている。店員は「箱の中に申込書が入っているので、それに記入して中国の工事会社に申し込みするだけでいいからラクですよ。工事して電源を差すだけ。誰でもすぐに使えます。簡単、便利だから、これを買って帰る人が多いですよ」と説明。
中国人客は使い心地や、宿泊先ホテルへの配送システムなど、細かい質問をしていたが、最初から購入する気満々で、私が中国人の家族のふりをしてその場に立っていたわずか20分ほどの間に、3組の中国人夫婦がさっさと大きな便座を買っていった。
中国市場向けに開発したパナと、していないTOTO
パナソニックによると、同製品は2012年に発売したツーリスト用モデルで、今年5月に切り替えの新製品が発売される予定だという。日本向けの同等タイプと異なるのは、乾燥、防湿機能などがついている点で、現地での設置無料券も同封されている。
同社によると、同商品を中国大陸の中国人だけが買っていくとは限らないそうだが(220ボルトを採用している他国からの旅行客も混ざっており、購買者の国籍別統計は取っていないため)、昨年の1~2月(春節時期を含む)と比較すると、約3倍(台数)ものペースで売れているというから、やはり「爆買いの効果はあった」といえる。
一方、トイレといえば「ウォシュレット」でおなじみのTOTOだ。中国人の間でも知れわたっている日本の有名ブランドのひとつでもある。TOTOは日本国内仕様(100ボルト)の商品は多数のラインナップを取りそろえているが、中国などで使用できる220ボルトの商品はまだ開発していない。基本的に日本で売られている商品は国内向けのものなので、免税品コーナーにもわずかしか置いていないのが現状だ。
店員は「TOTO製を欲しがるお客さんはもちろん多いですよ。水滴の飛び散り方とか、工夫されていてすごいんでしょ~と技術的なことまで知っているお客さんもいて、こちらのほうが逆にびっくりします。微信(中国版LINE)なんかで、情報が飛び交っているようですね。
でも、TOTOは中国での取り着け工事までカバーしていないので、そこは現地でやってください、と説明しています。また、中国で使用する場合は変圧器が必要になるので、当店で変圧器を購入するか、中国で調達するように、と説明しています」という。
免税品コーナーに置かれていたTOTO製は2万円前後だったが、1万円超の変圧器を加えると、3万数千円になる。中国語表示もあるパナソニック製より2万円以上も安いので、迷った結果、こちらを購入していく顧客もいるという。
しかし、TOTOによると、「日本と違い、中国では電流が安定していないので、変圧器の使用はあまりお勧めしていません。中国で、変圧器を使って当社製品を使用していただいて、もし何か問題が起きれば、当社へのクレームにつながる可能性がありますので……」と消極的だ。温水洗浄便座といえば、これまでTOTOというイメージが強かったが、意外にも、TOTOは中国人の「爆買い」の恩恵には、それほど(?)あずかっていないのかもしれない。
なぜ重い便座を、わざわざ日本で買う?
むろん、中国にもTOTOやパナソニックの拠点はあるのだが、中国人観光客の声に耳を傾けてみると、日本に観光に来てまで、わざわざ便座を買うのには、それなりの “理由”がある。
「別に私たちはメイド・イン・チャイナでもかまわないんですよ。日本人が厳格に品質管理した商品で、パッケージに日本語が書いてあって、日本のきちんとした店で正式に販売されているというところに“価値”があるのです。
便座の仕様が日本語であっても、使い方はだいたいわかるし、それはそれで、『確かに日本で買った』というステータスと希少価値になるでしょ? 中国に持ち帰ったとき、みんなに自慢できちゃう。だから、私たちは“日本で”便座を買って帰るんですよ」(中国人観光客)。
なるほど。重たい思いまでして便座を買って帰るのには、そういう理由もあったのか。
日本企業の厳しい管理をクリアした商品であれば、中国製であっても大丈夫だと中国人は信じている。逆に言えば、たとえメイド・イン・ジャパンであっても、中国国内で販売されているものを中国人は信用しない。もしかしたら、「ニセモノではないか」「品質が悪いのではないか」、はたまた「見た目は同じでも、日本国内で売られているものとは違う二級品なのでは?」と疑ってしまうからだ。それほどまでに中国人は日本国内で販売されている製品、そして日本人のモノづくりに全幅の信頼を置いている。
」
TOTOは、馬鹿だ。
今に、海外では、売れないかもしれない。
開発しないのか。
適用できる開発、電力。
パナソニックが、売れることだ。
これで、量産ができれば、安くなる。
安くなれば、液晶テレビと、同じに、売れなくなる。
結局陶器の会社が、開発して、電気の開発して、現実、先を考えてない。
商品の戦いというより、電力の変更の戦い。
電力のコンセントの戦いに見える。
中国に、設備の企業と、提携していれば、いいのかもしれない。
この記事読むと、日本企業をチームと、考えると。
商品の戦いの前に、使える電力、変更する力が、問題。
なぜ、世界で、使える、電気、電圧、器具、適用しないのか。
勿体無いことだ。
これが、共倒れの液晶テレビのような、将来に見える。