黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

ネアンデルタール人とともに

2018年07月03日 14時35分17秒 | ファンタジー

 

 最近は、男はリタイアしたらぜったい妻に逆らってはいけないとか、亭主淡白、亭主完敗宣言とか、それぞれの家庭内にしまい込まれているはずの恥ずべきことを、公共的なメディアがあけすけに取り上げるようになった。家の外で人生の大部分を生きてきたサラリーマンなら、数十年ぶりに戻った家の中で、物のありかがわからない、敷居につまずくといった要領を得ない、とんちんかんな行動をとるのは致し方がないのでは。隣近所の住人に挨拶くらいしたらと言われても、数十年間顔を会わせないうちに互いにすっかり変化してしまい、妻以外はあの人誰?というウラシマ状態なのだ。
 つい先頃の新聞に、日本のおじさんは世界一孤独だと、自分の夫を揶揄する内容の本が紹介されていた。その本によると、孤独はアル中やヘビースモーカーより何倍も健康に悪いという。なので、男は短命なのだ。そこのところは納得がいく。しかし、自分の意思で燃え尽き枯れたわけではない。男を孤独に追いやったのはいったい誰? 
 ところで、私たちホモサピエンスの全DNAには、平均して3%程度のネアンデルタール人のDNAが含まれているという。DNAの3%とはどれくらいの分量なのかと悩んでいたら、自分の夫がネアンデルタール人ではないかと、本気で心配する人がいると新聞のコラムに書いてあった。そういう捉え方もあるのだ。つまり彼女は、100人に3人がネアンデルタール人と思っているのだろう。今では、ネアンデルタール人の原始的で獰猛といったイメージは払拭され、風貌や知能はホモサピエンスとそれほど変わらないばかりか、かえって、環境に適応し丈夫でたくましかったというのに。彼女の頭にインプットされたイメージはいまだ更新されていないのだ。気持ちはわかるが、個人差があるのはやむを得ないとあきらめるしかないのでは……。
 さらに追い討ちをかける話題。男の染色体XYのYは、女のXXのXに比べ、ずっと小さく弱々しいという。なので女は完全な人なのに対し、男は欠陥人なのだ。思い当たる節は多々あるが、こんなにはっきり書いた本には初めてお目にかかった。話はこれで終わらない。このY染色体は数百万年後には消滅するという。つまり男はこの世からいなくなるのだ。数百万年とは、我々の祖先にあたる類人猿が誕生してから現在までの時間。なんだずっと先かと安心はできない。ことによってはこの現象は劇的に早まるかもしれないとのこと。現状を見れば、すでに男の退化は順調に経過しているやに思われる。(2018.7.3)


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