黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

猫ッ子一匹

2016年05月23日 15時35分10秒 | ファンタジー

 <2015年の写真・手前が「ドン子(本名はドン)」・奥が「姫子」>
 親戚の家にいるドンは、平成八年生まれなので、今年でちょうど二十歳。
 はなのラグビーチームにせっかく入団したのだが、今年、年齢制限に引っかかってNRFU(ネコ・ラグビーフットボール協会)登録が抹消された。
 その家に住むことになったのは、娘のエリナによってダンボール箱の中から、たまたま抱き上げられたから。とのが九歳のときにやって来たことになる。とのもエリナに発見されたネコだった。
 ドンはノルウェージャンだが身体が小さく、体重は二キロちょっとしかない。しかし態度が大きく、周囲のどんなネコより強く勇敢なネコだ。五倍以上もの体重の犬にも動じない。かえって犬の方が、ドンの前で両手にアゴを載せ、跪くくらいだ。
 ドンは、最近食欲がなく、一日中じっと寝ていることが多くなった。二日前の土曜に会いに行ったら、私の気配を嗅ぎつけて膝にはい上がってきた。目が薄くなり鼻も詰まっているというから、聴覚だけで私を認識したのだろう。しばらくグルグル言いながらそこで眠った。とのと同じ時代を生きたネコだと思うと、よけいに愛しさを感じる。
 しばらくすると、おもむろに私の膝から降り、後ろ足を引きずりながら台所の方へ歩き出した。ネコご飯のある台の下まで来て大きな声を上げたので、台上に抱き上げると、彼女は久しぶりに自力で皿の缶詰ご飯を食べた。小さな猫ッ子一匹の振る舞いを家人が逐一目で追っている。
(2016.5.23)
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