許された危険の法理

2012-04-15 21:49:31 | 雑感
原発に関して、「許された危険」という発想が許されるのかどうか。航空機の墜落事故、列車事故、自動車事故、船舶事故、阪神大震​災での高架橋の倒壊。様々な事故を経験しても我々は、その利便性故に、「使用を廃止する」という決断をせず、危険を許容しうるものとして来た。

では原発はどうか。「許された危険」という領域をここでも認めるのか。それとも絶対的な安全性を利便性に優位させるのか。この点の議論がなされていない。ここを決めておかないと何を持って「安全」と言うのか定義が定まらない。

原子力安全委員会が「安全」と言ってもリスクをどこまで取りうるものとしているかで意味合いがまるで違ってきてしまう。これでは国民は判断できない。橋本市長も国民相手に自己の意見を言うなら、政府のやることに文句ばかり言わず(これでは昔の民主党と同じである)、この点を明確にして議論を進めて欲しいと思う。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

政府不信の極み

2012-04-15 21:38:33 | 雑感
原発再稼働に関する問題で何が飛びぬけて問題かと言ったら、国民​が政府の言う事をまるで信じなくなっている点だと言う事に気がつ​く必要がある。これは民主主義国家としては重症中の重症だ。政府​が安全性を確認したと言っても誰も信じていない。では誰が言えば​良いのか。どうすれば信じて貰えるのか。そこが問題だ。


「憲法訴訟の現状分析」を購入。論文集は高いなー。5月には季刊​ジュリストからも憲法訴訟の論稿集が出るので楽しみ。

「最高裁回想録 学者判事の七年半」購入。著者はあの藤田宙靖元​最高裁判事。藤田裁判官の、補足意見、反対意見は本当にレジュメ​にも沢山引用させて頂いている。最高裁が舵を大きく切り始めた平​成18年以降の判決に大きな影響を与えてきたのは間違いない偉大​な最高裁判事だった。言葉のセンスも秀逸で、新しい視点を分かり​やすく記述した意見を書き続けた。回想録も楽しみだ。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする