サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

「うん」と返事が

2015年10月22日 19時52分18秒 | 今日のサキさん
今日は、朝からお姉さんと一緒にサキさんの面会へ行ってきました。今日もサキさんはベッドに横になっています。私たちを見かけると少し戸惑ったような感じでした。そして一言「バカ」今日も聞かせてもらいました。そしていつもの「おやつ攻撃」が始まります。持って行ったコーヒーのペットボトルを手に持ってもらいました。少し細めのボトルで握るにはちょうど手ごろなサイズです。

スウィートポテトを食べ、かっぱえびせんでは見事なカリっという音を立て、食べてくれました。充分に噛む力は残っているようです。食事にも1品でいいから固形物を混ぜてもらえないか相談してみるつもりです。
帰り際に、「今から羽島に行ってくるでね」と言うと、サキさんの口から「うん」と返事が返ってきました。たまたまだと思いますがとてもうれしかったです。もし私一人だったら泣いていたかも。

そして昼から、羽島市居宅介護支援専門員連絡協議会からの講演依頼で、家族の体験談とケアマネに伝えたいことと家族の会の活動紹介という内容でお話をしてきました。家族の会の活動内容は、お姉さんにおまかせで、私はケアマネさんに対する思いを中心にお話をさせてもらいました。ケアマネさんに対してお話をさせてもらうのは初めてで少し緊張しましたが、今の素直な気持ちをお話しできたと思います。ケアマネさんは、学校の(特に小学校の)先生に似ていると思います。介護という学校に始めて足を踏み入れ、そのすべてをお任せする担任の先生のようなものです。介護のことなどまるで知らない家族を、どうか良い方向に導いていってください。ケアマネさん、よろしくお願いいたします。
話し終えると、あれも話したかった、これも話せばよかったと、介護と同じで後悔ばかりがすぐに出てきます。今日の私たちの話がどのようにケアマネさんたちの心に届いたかはわかりませんが、少しでもお役に立てたのなら幸いです。

特別障害者手当って知っていますか。精神等に障害があって、常時特別な介護を必要な方を在宅で介護している場合に月に26620円が支給されるそうです。所得制限はあるようですが。去年の入院前の状況なら私たち夫婦にも十分資格があったような気がします。しかし知ったのは入院後です。もっと早く知っていればという思いはあります。金銭的に厳しい状況を理解されていたケアマネさんから、この情報を頂いていれば・・・。でも、過ぎたことは仕方ありません。これから在宅でがんばる人たちに十分な情報が、必要な時にしっかり提供されることを願っています。


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2 コメント

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Unknown (まる)
2015-10-23 08:14:29
お返事があるとうれしいですね。認知症で反応がよくない人でも、実は言われたことを理解していても、それについてうまく言葉や表情や行動で表せない場合もあるのでは?と私は素人的に考えてしまいます。うまく表せないことが悲しい表情になるのかもしれません。面会においでになった時は反応がよくない時でも、やさしく語りかけてさしあげると奥様もうれしいと思います。

特別障害者手当というものがあることを私も知らず、こちらで初めて知りました。お上は、お金が出ていく政策は率先して周知活動しないですよね、なぜか。

ケアマネさんは能力的にとても勉強熱心で機転の利く方もいれば、まったく正反対の方もいます。これはもうそのケアマネさんの性格や適性や仕事熱心さによるものが大きい気がします。私の実父のケアマネは何を訴えても無反応というか事務的な反応しか返ってこない方でしたが、姑の前の担当だったケアマネは経験も長くご自身が親御さんの介護をしていることもあり、姑の状態に合わせていろいろ機転を利かせてくださる方でした。あまり能力差があると困る職業だと思いますが、現状、実際にケアマネとして働く方も不足しているようですし(介護職員自体とても不足していますが)、合わないケアマネにあたっても仕方ないというところかもしれません。
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Unknown (サキさんの夫)
2015-10-23 21:16:32
たぶん、まるさんが言われるように理解しているけど、表現・反応ができないだけなのだと思いますね。きっと全てを理解しているんだと思います。
特別障害者手当の話は、私はずっと前に聞いたことがあったのかもしれません。でもその時は、常時、特別な介護が必要な状況ではなかったために頭の中を素通りしたのだと思います。必要な時に必要な情報をケアマネさんが出してくれると助かります。ケアマネさんもきっと一生懸命だと思いますが、どうしても得手、不得手があると思うので、横のつながりを持って(羽島市の連絡協議会のように)大切な情報を漏れなく利用者、家族に伝えてくれるといいですね。
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