「板挟み」とは
…板と板との間に挟まれて身動きできない意から、対立する二者の間に立ってどちらにつくこともできず、苦しむこと
ネット上の国語辞典で調べたらそうでていました。
私、教務主任、今まさしくその状態です。。。
対立する二者とは、「現場の一部の先生たち」と「管理職」です。
よくある構図だとは思いますが。
普段はかなり穏やかに過ごすことができている本校の職員室ですが、そこに珍しくいやな雰囲気が漂っています。
事の発端はこうです。
来年度のある懸案について、校長が職員会議の場でAという案を出しました。
これに対して、ある程度予想はしていましたが、一部の先生が反対を唱えました。
反対に加えて、Bという対案も示しました。
しかし、しばらく議論をした末、流れはAの方へと傾き、結局Aが通りました。
そこで落ち着いたかに見えたのですが、翌日、また一部の先生が陰で声を上げました。
「やっぱりAは認められない」
そして、その先生たちは裏工作に走り出しました。
できるだけ多くの先生に声をかけ、Bを支持する仲間を増やそうとしています。
この動きを校長、教頭も察知しました。
管理職は困っています。
という形です。
こんなパターンも、どこの学校も経験のあることでしょう。
うちとしては珍しいことで、こんな状態にあまり慣れてなく、関わる者は動揺している。
そんな状態です。
そして私、教務主任。
私の関わり方も時系列で並べてみると、
1 この懸案に対して、前もって校長や教頭とともに検討を重ね、A案を作った
2 A案の採用を見込んで、それに関わる学校内の様々な環境を整えた
3 学年主任等を呼び集め、職員会議の前にA案を示し、根回しを図った
4 会議でのA案採用を受け、さらに環境整備を進めた
…と、ここまで何の迷いもなく、私は「管理職サイド」にいて、しかもある程度スムーズにことは進んでいました。
いわゆる教務主任の役目を、卒なくできている感がしていました。
しかし
5 会議の翌日、反対する一部の先生に声をかけられた。「相談したいことがあるんですけど」
話を聞くと「A案は認められない」と。
その理由や対案について、かなり長い時間話を聞きました。
「先生、どうしたらいいでしょうか??」
ついに迫られ、かなり困りました。
思いました。
…こんなに必死な様子で現場の先生が相談してくれているんだから、報いてあげたい。
…でも、学校のことを考えると、A案が妥当だと思うし、会議での決定は守りたい。
ここで私の「板挟み」はスタートしました。
どうしよう?
何て言おう?
「もう無理ですかね?やっぱり私たちじゃ」
そんな風にも言われたので
「いや、そんなことないよ!」
って言っちゃいました。
そして、あくまで自分は教務主任、中立的な立場で全体のバランスをとる役目なんだという柱を貫きながら、
・大事なことだから、あきらめきれないなら声をあげるべき
・できるだけ多くの人を巻き込むことができれば、勝機も出てくる
・もしもう一度話し合う機会がほしいなら、教務主任としてセッティングできなくはない
・校長と対立する形だけは作ってほしくない。校長は学校のためを思って提案している。
「協力できることがあるならするよ」
と伝えました。
相談に来た先生たちは、ホッとした顔をしていました。
その顔を見ると、私も相談に来てくれてよかったと思えました。
が、すぐに我に返りました。
「あのアドバイスでよかったのか???」
案の定、しばらくして校長に呼ばれました。
「なんかAの件で、嫌な動きが出てないか?」
校長はよく現場の情報を私に求めます。
「…みたいですね」
私の目は泳いでいたはず。笑
教頭はもちろん校長サイドなので
「会議で通ったもものを。あとからグチグチ言うなんて…!」
と若干ご立腹。
さすがにこの2人を目の前にして
「私も相談を受けています。先生たちの意見も大事だと感じています。もう一度話し合う機会を持ちませんか」
とは言えませんでした。。。。しょぼい。
校長たちがあの案を苦労して作っているのも知っているし、その結果学校にとって最も妥当性のある案になっていることも理解しています。
その案ができて以降、事を慎重に進め、丁寧に案を通す手順を踏んでいたことも知っています。
そして会議で通ったことを喜んでいたのも知っています。
私もそばで一連のサポートをしていましたから。
「どう思う?」
今度は校長に迫られました。
「…先生たちなりに、来年のことを一生懸命考えてくれているのは分かるんですけどね…」
なんて、中途半端で、ずるい回答しかできませんでした。
それからいくらか3人で話し合い、とりあえず近いうちにもう一度全体でこの懸案については話し合う場をもつことになりました。
私が、どことなくそういう方向に仕向けました。
校長はやっぱり不満そうでしたが。
しかし、3人の意向としては、話し合いの場はもつが、やはりA案でいく。
A案でいくが、反対する人たちの意見をたくさん言ってもらう。
言うことができれば満足してもらえる面もあるかもしれないし、その意見すらカバーする新しいアイディアが生まれれば、なお納得してもらえるだろう。
こういう姿勢です。
私は今、どちら側にもいい顔をしている教務主任になっちゃっています。
なんともやりきれない…
しかし、自分で招いたことですし。
教務主任として管理職のサポートをしながら、反対側では現場の先生たちにそれを翻すためのアドバイスをしている。
なんという奴だ。笑
自分もはっきりとどちら側につくと示せれば楽だし、現場もそのほうが混乱しないのでしょうが、今回、私にはそれができませんでした。
どちら側もがんばってるし、いい人なんですもの。笑
…って、そんな甘いこと言ってるからこうなっちゃうんだって…
はぁ
なんとか誰の傷も深くならず、丸く収まればいいなと思っています。
最後の話し合い場で、両サイドから
「教務主任、結局どうするんだ!?」
なんて詰め寄られたら、どうしよう?笑
…板と板との間に挟まれて身動きできない意から、対立する二者の間に立ってどちらにつくこともできず、苦しむこと
ネット上の国語辞典で調べたらそうでていました。
私、教務主任、今まさしくその状態です。。。
対立する二者とは、「現場の一部の先生たち」と「管理職」です。
よくある構図だとは思いますが。
普段はかなり穏やかに過ごすことができている本校の職員室ですが、そこに珍しくいやな雰囲気が漂っています。
事の発端はこうです。
来年度のある懸案について、校長が職員会議の場でAという案を出しました。
これに対して、ある程度予想はしていましたが、一部の先生が反対を唱えました。
反対に加えて、Bという対案も示しました。
しかし、しばらく議論をした末、流れはAの方へと傾き、結局Aが通りました。
そこで落ち着いたかに見えたのですが、翌日、また一部の先生が陰で声を上げました。
「やっぱりAは認められない」
そして、その先生たちは裏工作に走り出しました。
できるだけ多くの先生に声をかけ、Bを支持する仲間を増やそうとしています。
この動きを校長、教頭も察知しました。
管理職は困っています。
という形です。
こんなパターンも、どこの学校も経験のあることでしょう。
うちとしては珍しいことで、こんな状態にあまり慣れてなく、関わる者は動揺している。
そんな状態です。
そして私、教務主任。
私の関わり方も時系列で並べてみると、
1 この懸案に対して、前もって校長や教頭とともに検討を重ね、A案を作った
2 A案の採用を見込んで、それに関わる学校内の様々な環境を整えた
3 学年主任等を呼び集め、職員会議の前にA案を示し、根回しを図った
4 会議でのA案採用を受け、さらに環境整備を進めた
…と、ここまで何の迷いもなく、私は「管理職サイド」にいて、しかもある程度スムーズにことは進んでいました。
いわゆる教務主任の役目を、卒なくできている感がしていました。
しかし
5 会議の翌日、反対する一部の先生に声をかけられた。「相談したいことがあるんですけど」
話を聞くと「A案は認められない」と。
その理由や対案について、かなり長い時間話を聞きました。
「先生、どうしたらいいでしょうか??」
ついに迫られ、かなり困りました。
思いました。
…こんなに必死な様子で現場の先生が相談してくれているんだから、報いてあげたい。
…でも、学校のことを考えると、A案が妥当だと思うし、会議での決定は守りたい。
ここで私の「板挟み」はスタートしました。
どうしよう?
何て言おう?
「もう無理ですかね?やっぱり私たちじゃ」
そんな風にも言われたので
「いや、そんなことないよ!」
って言っちゃいました。
そして、あくまで自分は教務主任、中立的な立場で全体のバランスをとる役目なんだという柱を貫きながら、
・大事なことだから、あきらめきれないなら声をあげるべき
・できるだけ多くの人を巻き込むことができれば、勝機も出てくる
・もしもう一度話し合う機会がほしいなら、教務主任としてセッティングできなくはない
・校長と対立する形だけは作ってほしくない。校長は学校のためを思って提案している。
「協力できることがあるならするよ」
と伝えました。
相談に来た先生たちは、ホッとした顔をしていました。
その顔を見ると、私も相談に来てくれてよかったと思えました。
が、すぐに我に返りました。
「あのアドバイスでよかったのか???」
案の定、しばらくして校長に呼ばれました。
「なんかAの件で、嫌な動きが出てないか?」
校長はよく現場の情報を私に求めます。
「…みたいですね」
私の目は泳いでいたはず。笑
教頭はもちろん校長サイドなので
「会議で通ったもものを。あとからグチグチ言うなんて…!」
と若干ご立腹。
さすがにこの2人を目の前にして
「私も相談を受けています。先生たちの意見も大事だと感じています。もう一度話し合う機会を持ちませんか」
とは言えませんでした。。。。しょぼい。
校長たちがあの案を苦労して作っているのも知っているし、その結果学校にとって最も妥当性のある案になっていることも理解しています。
その案ができて以降、事を慎重に進め、丁寧に案を通す手順を踏んでいたことも知っています。
そして会議で通ったことを喜んでいたのも知っています。
私もそばで一連のサポートをしていましたから。
「どう思う?」
今度は校長に迫られました。
「…先生たちなりに、来年のことを一生懸命考えてくれているのは分かるんですけどね…」
なんて、中途半端で、ずるい回答しかできませんでした。
それからいくらか3人で話し合い、とりあえず近いうちにもう一度全体でこの懸案については話し合う場をもつことになりました。
私が、どことなくそういう方向に仕向けました。
校長はやっぱり不満そうでしたが。
しかし、3人の意向としては、話し合いの場はもつが、やはりA案でいく。
A案でいくが、反対する人たちの意見をたくさん言ってもらう。
言うことができれば満足してもらえる面もあるかもしれないし、その意見すらカバーする新しいアイディアが生まれれば、なお納得してもらえるだろう。
こういう姿勢です。
私は今、どちら側にもいい顔をしている教務主任になっちゃっています。
なんともやりきれない…
しかし、自分で招いたことですし。
教務主任として管理職のサポートをしながら、反対側では現場の先生たちにそれを翻すためのアドバイスをしている。
なんという奴だ。笑
自分もはっきりとどちら側につくと示せれば楽だし、現場もそのほうが混乱しないのでしょうが、今回、私にはそれができませんでした。
どちら側もがんばってるし、いい人なんですもの。笑
…って、そんな甘いこと言ってるからこうなっちゃうんだって…
はぁ
なんとか誰の傷も深くならず、丸く収まればいいなと思っています。
最後の話し合い場で、両サイドから
「教務主任、結局どうするんだ!?」
なんて詰め寄られたら、どうしよう?笑