子どものノートを見ると,上手に書いてる子がいる一方で,まぁザツに書き散らしている子が目につきます。
「もっときれいに書かないと!」
この指導が功を奏すことはほぼありません。
ノートが上手に書けない子には,急にきれいに書きだすということは難しいようです。
もちろん各授業でノートのとりかたや,筆記用具の使い方の指導をこまめにするのですが,それでもやはり「ザツなノート」は表れ出します。
先生も,そしておうちの保護者の方も,その子のノートを見るたびにため息をつきます。
「いつ見てもあなたのノートは…!」
そのうち,その子はノートを見られること自体を嫌がるようになります。
そして,勉強が嫌いに…
なんてことになってしまわないように,ノートを見る側の人たちの,「見る目」を少し変えてみましょう。
ノートは点数化されない!だからこそほめる材料に!
そんな目で見てあげましょう。
テストであれば,点数化されるわけですから,よくないものはよくない点数で表され,誰が見たって評価は同じです。
でもノートは点数化されません。
だから,それを悪く言うも良く言うも,見る人次第なのです。
「子どもはほめて伸ばす」というつもりで,ノートもそれに活用しましょう。
「書くのはまだ苦手みたいだけど,毎時間ちゃんと書いてるんだね」
「あ,この字きれいだよ。ほら,この「も」っていう字」
「ここは定規で引いてるじゃん。まっすぐな線が目立つね。」
「赤えんぴつをちゃんと使ってるね。えらいよ。」
汚い字ばかりが目について,それにもの申したくなるのが一般的ですが,逆にわずかばかりの「ほめられる点」を見つけてあげましょう。
ずいぶんとハードルを低くすれば,何か見当たるものです。
ノートを見られるたびに怒られたりバカにされたりしていた子が,ノートでほめられたら,これはうれしいものです。
次にノートをとるときのやる気が違うでしょう。